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株式会社帝国データバンク
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業績にマイナスの影響を見込む企業、再び7割台に

1年後の仕入れ単価、約7割の企業で上昇を見込む

TDB

新型コロナウイルスのワクチン接種普及により経済活動の正常化に期待がかかっている。一方で、新型コロナウイルス変異株などによる新規感染者数の増加や、緊急事態宣言などによる長期にわたる人流抑制策は企業活動を行ううえで悪材料となってきた。
<調査結果(要旨)>
  1. 新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、『マイナスの影響がある』と見込む企業は73.7%(前月比4.4ポイント増)となり、3カ月ぶりに増加に転じた。一方で、『プラスの影響がある』は4.1%(同1.5ポイント減)となった
  2. 『マイナスの影響がある』を業種別にみると、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」が92.0%で最も高くなった。次いで、「旅館・ホテル」(91.1%)、「医薬品・日用雑貨品小売」(90.9%)、「飲食店」(90.2%)が9割台となった
  3. 『プラスの影響がある』は「教育サービス」が28.1%で最高となった。以下、「放送」(22.2%)、「各種商品小売」(15.9%)、「電気通信」(12.5%)が上位に並んだ
  4. 1年後の仕入れ単価が『上昇すると見込む』企業は69.2%と約7割にのぼった。『低下すると見込む』企業は6.2%となった。また、1年後の販売単価が『上昇すると見込む』企業は42.8%、『低下すると見込む』企業は14.6%であった
帝国データバンクは、新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2021年8月調査とともに行った。
※調査期間は2021年8月18日~31日、調査対象は全国2万4,458社で、有効回答企業数は1万1,170社(回答率45.7%)。なお、新型コロナウイルス感染症に関する調査は、2020年2月から毎月実施し今回で19回目
※本調査の詳細なデータは景気動向オンライン(https://www.tdb-di.com)に掲載している


業績にマイナスを見込む企業は、73.7%と3カ月ぶりに増加
新型コロナウイルス感染症により自社の業績にどのような影響があるか尋ねたところ、『マイナスの影響がある』(「既にマイナスの影響がある」と「今後マイナスの影響がある」の合計)と見込む企業は73.7%(前月比4.4ポイント増)となり、3カ月ぶりに増加に転じた。

一方で、『プラスの影響がある』(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)は4.1%(同1.5ポイント減)、「影響はない」は16.7%(同3.4ポイント減)となった。

新型コロナウイルス感染症による業績への影響新型コロナウイルス感染症による業績への影響

業種別にみると、『マイナスの影響がある』と見込む企業は、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」が92.0%で最も高く、「売り上げはダウンしている。デパートやショッピングモールが閉鎖や時短に追い込まれていることや、消費者の新たな商品購買意欲が削がれていることが原因である」(織物卸売、大阪府)といった厳しい見方が広がっている。次いで、「旅館・ホテル」(91.1%)、「医薬品・日用雑貨品小売」(90.9%)、「飲食店」(90.2%)が9割台となった。

他方、『プラスの影響がある』と見込む企業は、「教育サービス」が28.1%で3割近くとなった。以下、「放送」(22.2%)、「各種商品小売」(15.9%)、「電気通信」(12.5%)が上位に並んだ。企業からは「新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要で売り上げは伸びているが、先行きは不透明」(惣菜製造、栃木県)といった、需要の拡大がありつつも先行きを不安視する声も聞かれる。

業績に「マイナス」・「プラス」の影響がある割合業績に「マイナス」・「プラス」の影響がある割合

企業の約7割が1年後の仕入れ単価の上昇を見込んでいる
現在、新型コロナウイルスの動向ほか、金属や木材、半導体などの材料不足や原油価格の高騰など企業の取り巻く環境に厳しさがみられる。そのようななか、現在から1年後の仕入れ単価をどのように見込んでいるか尋ねたところ、1年後の仕入れ単価が『上昇すると見込む』(「非常に上昇すると見込む」「上昇すると見込む」「やや上昇すると見込む」の合計)企業は69.2%と約7割にのぼった。とりわけ「やや上昇すると見込む」(45.2%)は4割超となった。他方、『低下すると見込む』(「やや低下すると見込む」「低下すると見込む」「非常に低下すると見込む」の合計)企業は6.2%、「変わらない」は24.6%であった。

また、1年前から現在の仕入れ単価をみると『上昇した』(「非常に上昇した」「上昇した」「やや上昇した」の合計)とする企業は54.9%、『低下した』(「やや低下した」「低下した」「非常に低下した」の合計)とする企業は3.4%、「変わらない」は41.7%であった。

多くの企業で今後も仕入れ単価の上昇は継続すると見込んでいる。

仕入単価の動向仕入単価の動向

 1年後の販売単価の上昇を見込む企業は、約4割にとどまる
同様に1年後の販売単価をどのように見込んでいるか尋ねたところ、『上昇すると見込む』企業は42.8%、『低下すると見込む』企業は14.6%、「変わらない」は42.6%となった。また、1年前から現在の販売単価をみると『上昇した』とする企業は23.4%、『低下した』とする企業は11.4%、「変わらない」は65.2%であった。

1年後の仕入れ単価が上昇すると見込む企業(69.2%)と1年後の販売単価が上昇すると見込む企業(42.8%)を比較すると、25ポイント以上の差が生じており、販売価格への転嫁が難しい様子がうかがえた。

特に業界別にみると、『農・林・水産』『建設』『製造』『運輸・倉庫』の4業界においては、それぞれ30ポイント以上の差が生じている。

企業からは、「アパレル業界は、仕入れ単価の上昇を適正に加工賃に反映できない業界だと考えている。川下の意識を変えないといけないと思う」(ニット・レース染色整理、福井県)や「新型コロナウイルスの影響で仕入れ単価の高騰が予想されるため大型物件は工期が長くなるので避けている」(冷暖房設備工事、兵庫県)などの声があがった。

仕入単価の動向(1年後)仕入単価の動向(1年後)

販売価格への転嫁、厳しさが鮮明に
本調査の結果、新型コロナウイルス感染症により業績にマイナスの影響があると見込む企業は再び7割台となった。「新型コロナウイルスのマイナス影響は多大であり、政府の具体的な対策を早急に望む」(旅館、新潟県)といった声にあるとおり、個人消費関連の業種を中心に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置にともなう人流抑制策の影響を色濃く受けている。

また、企業を取り巻く環境の先行きが見通せないなか、1年後の仕入れ単価の上昇を見込む企業は約7割にのぼっていた。他方で、1年後の販売単価の上昇を見込む企業は約4割にとどまり、販売価格への転嫁が難しい様子がうかがえた。

2021年9月に入り、新規感染者数はやや減少傾向にあるものの、依然として予断を許さない状況となっている。政府には、実効性のある感染対策を筆頭に、経済活動の再生・企業活動の持続に資する国民と企業の希望となる政策の打ち出しが求められている。

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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区南青山2-5-20
電話番号
03-5775-3000
代表者名
後藤 信夫
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
1987年07月
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