タイミー、日本シングルマザー支援協会との協働でシングルマザーのタイミー利用実態と就労支援上の貢献可能性に関するレポートを発表

アンケート調査と12人へのインタビュー調査から考察

株式会社タイミー

2025年6月9日 15時30分

スキマバイトサービス「タイミー」を提供する株式会社タイミー（所在地：東京都港区、代表取締役：小川嶺）は、一般社団法人日本シングルマザー支援協会（所在地：神奈川県横浜市、代表理事：江成道子）（以下、協会）と協働で、シングルマザーのタイミー利用実態の把握と、就労支援上の貢献可能性の可視化を目的とした調査を実施しました。

協働で実施した取り組み

当社と協会は、2024年4月の発表（※1）以降、シングルマザーの就労支援に関する検証を協働で実施してきました。協働で実施した取り組みは以下の5点であり、本レポートにおいては「4.アンケート調査」「5.インタビュー調査」での調査結果を発表いたします。

■正社員就職等に向けた支援

協会が実施する「MES（ミーズ）就職プログラム」の中でタイミーの活用を促進。「就労に対する不安の払拭」、「就労意欲の喚起」、「職業適性の探索」、「強みの発見」を通じて、円滑な正社員等への移行を目指しました。

■副業支援

シングルマザーの「副業による臨時収入の獲得」や「副業による職業経験の付与」のため、協会の会員のうち副業を求める方に対して、タイミーの活用を促しました。

労働法教育

就業後のトラブル防止や離職防止のため、協会の会員に対して労働法を学ぶ機会（座学）を提供しました。

■アンケート調査

シングルマザーのタイミーの利用実態及び利用の理由等を把握するため、協会の会員を対象としたタイミーの利用に関するアンケート調査を実施しました。

■インタビュー調査

タイミーの具体的な利用方法及び利用理由を詳細に把握するため、アンケート調査に協力いただいた会員の中から12名を対象に、オンラインのインタビュー調査を実施しました。

※1：タイミー、日本シングルマザー支援協会との協働のもとシングルマザーの就労支援に関する検証を開始：https://corp.timee.co.jp/news/detail-2815/

アンケート調査結果

働く上での課題

「働くことに関して、どのような課題・悩みを感じていますか。（複数回答）」という質問には、「自分に自信が持てない」（27.7％）、「人付き合いに苦手意識を持っている」（27.7％）、「子育てなどに疲れ切ってしまって、気力がわかない」（21.5％）と、「意識面」及び「精神面」に関する課題が多くみられました。この結果について、協会のひとり親コンシェルジュに確認したところ、これまでの支援事例の中には「若いときに仕事で挫折したことがあり、自信を失ったまま年齢を重ねていると感じる方」、「自信が持てず面接をすることが怖い方」などといった事例があるとの意見が聞かれました。

また同設問に対して、「アピールできる職歴・経験が不足している」（21.5％）、「自分の年齢に合う仕事がない」（20.0％）、「勤務先の労働条件が合っていない」（16.9％）、「やってみたいと思える仕事がない」（9.2％）など、求人とのミスマッチと言える課題も散見されました。協会のひとり親コンシェルジュからは、これまでの支援事例の中にも「世の中にどのような仕事があるか知らない」、「求人は色々あるが、実際の業務内容のイメージが湧かず、一歩踏み出せない」といった方が多いとの意見が聞かれました。

タイミー利用の動機

サービス利用層を対象に「初めてタイミーを使おうとしたときの動機を教えてください」、サービス利用関心層を対象に「タイミーで働くことに関心がある理由を教えてください」（※2）と尋ねたところ、「収入を増やしたいから」が84.6％と最も多くなりました。次いで「気分転換になるから」（38.5％）、「スポットで働く方が、色々な職場で働いて経験を積めるから」（27.7%)、「スポットで働く方が、職場環境や人間関係などに悩むことがなく気軽に働けるから」（23.1％）等、上記の「働く上での課題」に沿ったような回答が続きました。

※2：全有効回答65のうち、「利用して、働いたことがある」の13名を利用層、「利用して働いたことがないが、関心がある」の52名を関心層とする。

【調査概要】

調査名　　：タイミーの利用に関するアンケート調査

調査期間　：2025年1月17日〜2月8日

実施機関　：一般社団法人日本シングルマザー支援協会

調査対象　：協会会員　66名

調査方法　：会員向けメールマガジン

調査からの考察

就労に向けたシームレスな支援

【アンケート回答よりコメント抜粋】

「書類選考の履歴書の職歴欄にも、タイミーでこれまでに働いた勤務内容を記載しました。また、面接の際にもタイミーでイベントスタッフ、会計事務所で働いたことを伝えました。専業主婦でまるっきり働いていない状況とは、企業の印象が違うと感じました」

（Iさん、30代、パートタイム労働）

就業への敷居が低いタイミーでの働き方により、就労の第一歩目を促すことや就労経験を蓄積していくことが期待されます。
タイミーの働き方は、雇用契約に基づく働き方であるため、実務経験が少ないシングルマザーがその経験を得て、本格就労に向けた書類選考や面接でPRすることが期待されます。
本格就労に向け、タイミーの就労を通じて自身がどの程度の就業日数・時間なら仕事ができるのかなどを確認することができ、本格就労に向けた労働条件の設定を検討していくことが期待されます。

就労意欲の維持・向上

【アンケート回答よりコメント抜粋】

「相互評価の機能で、企業から自分に対する評価を確認できるのはメリットだと感じます。もちろん、マイナスな意見があれば落ち込むかもしれないが、どう改善した方がいいのかを考え、プラスに転換できるので、メリットと感じます。」

（Dさん、40代、準社員）

タイミーの相互評価の機能（※3）により、事業者から評価されることで、就労意欲の維持・向上が期待されます。
求職活動をしているシングルマザーのうち、書類選考や面接で不採用が続いている方がタイミーを通じて仕事を行うことで、自信を取り戻したり、自身の強みを再確認し、再度、前向きに求職活動ができるなどの効果が期待されます。

※3：事業者から勤務したワーカーに対して、その仕事ぶりをGood/Badの２択及びテキストコメントで評価することができます。

柔軟で多様な働き方の提供

【アンケート回答よりコメント抜粋】

「日中で子どもが学校に行っていて、送迎に差し支えない時間に（タイミーを）活用していました。」

（Eさん、40代、就学中）

「求職活動中にタイミーを活用することに関心を持っている。今年の3月までに就職先を決めたいが、うまくいかないケースもあり得ます。その場合は、雇用保険の受給期間が3月に終わってしまうので、そのマイナス部分をタイミーで補填できればいいなと思っています。」
（Fさん、40代、求職活動中）

時間的制約がある方や健康上の理由で長時間の就労が困難なシングルマザーに対して、就労の機会を提供することが期待されます。
そのことを通じて、無就業の状態の長期化を防ぐことができ、失業期間中の精神面の負担軽減等につなげていくことが期待されます。
即日入金の特徴があるタイミーを活用することで、離婚等により臨時的な収入が必要なケース等に対応することが期待されます。

ミスマッチの減退

【アンケート回答よりコメント抜粋】

「介護の仕事のうち排泄介助など、自身の適性に合うのかやってみないとわからない部分もあります。初任者研修の資格を取得しているが、転職しても、すぐ離職してしまう可能性があります。このため、まずはタイミーを使って何回か介護現場で働いてみて、介護の仕事も大丈夫と判断できたら、本格的に転職活動をしていくという流れも考えています。」

（Cさん、30代、派遣労働者）

本格就労前にタイミーにより様々な職種を経験し、ミスマッチを防ぐことで、本格就労後の早期離職を防ぐことが期待されます。
シングルマザーには介護や保育等の資格取得を目指す方も。資格取得前または資格取得後の就職の前に、自身の職業適性等を判断するため、介護・保育業務を経験し、求職活動の際の職業選択・職場選択の検討につなげていく使い方が期待されます。

収入の補填・ウェルビーイングの向上

【アンケート回答よりコメント抜粋】

「生活費と娯楽費をあまり分けていない。例えば、子どもと外食をして、意外と月の収支が厳しくなったら「タイミーをあと数回すれば何とかなる」という考え方になれます。タイミーがあることによって、結果的に贅沢な経験ができます。タイミーを通じて仕事ができるという存在が保険になりうると思いました。存在を知っていること、繋がりがあることの安心感がありました。」

（Cさん、30代、派遣労働者）

「今は、家庭と職場との関係が中心であり、新たなコミュニティを広げる観点では、タイミーを使っていく価値があります。タイミーを通じて、他者と触れ合うことで、気分転換になると思っています。」

（Dさん、40代、契約社員）