南アフリカ共和国ウォーターバーグ白金族プロジェクト、契約者としての地位の一部譲渡に向け日本企業と排他的交渉へ
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:黒木啓介)は、3月8日、南アフリカ共和国でのウォーターバーグ白金族金属JVプロジェクトにおいて、契約者としての地位の一部譲渡に向け、阪和興業株式会社(代表取締役社長:古川弘成氏、以下「阪和興業」)との排他的交渉に係る基本合意書を締結しました。
阪和興業は本事業に参入することにより、自動車用排気ガス浄化触媒と燃料電池に使用される白金族金属、二次電池に使用されるニッケル等の金属資源を確保することとなり、これは将来の日本の金属鉱物資源の安定供給に資するものです。
阪和興業は本事業に参入することにより、自動車用排気ガス浄化触媒と燃料電池に使用される白金族金属、二次電池に使用されるニッケル等の金属資源を確保することとなり、これは将来の日本の金属鉱物資源の安定供給に資するものです。
JOGMEC は、南アフリカ共和国ブッシュフェルド地域北部において、カナダのプラチナム・グループ・メタルズ社(PTM社)およびムノンボ社とウォーターバーグ白金族金属JVプロジェクトを共同で実施しており、2011年11月に初めて白金族金属鉱床を発見し、その後の探査結果にもとづくプレ・フィージビリティ・スタディ(2016年11月発表)において、良好な評価を得ました。(※過去に実施のニュースリリース参照)。1オンスあたりの生産コストは南アフリカ共和国ブッシュフェルド地域で現在生産されている白金族鉱山と比較しても、最も競争力の高いプロジェクトの一つであると評価されています。
加えて、2017年10月には南アフリカ白金族金属生産量第2位のインパラ社を新たに開発パートナーとして迎え入れたことで、南アフリカにおける鉱山操業の豊富なノウハウと、地金の精錬能力が本プロジェクトに付加され、一段と開発実現性が高まりました。
この機を捉え、JOGMECは、本プロジェクトにおける契約者としての地位21.95%のうち、9.755%を日本企業に譲渡すべく、2018年2月23日に入札を実施しました。この結果、阪和興業が落札したことにより、同社と当該地位の譲渡について交渉を開始します。
本取引が成立した場合、阪和興業は、本プロジェクトからインパラ社が生産する地金の購入権も取得することとなり、これは将来の日本の白金族金属やニッケル等を始めとする金属鉱物資源の安定供給に資するものです。
JOGMECは、今後とも資源探査を通じて新しい鉱物資源探査の情報を提供し、我が国企業が関与する鉱山開発の促進に貢献してまいります。
■ 用語説明
白金族金属:プラチナ、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウムおよびオスミウムの 6元素の総称。特にプラチナおよびパラジウムは、自動車用排ガス触媒として産業用用途として重要な役割を果たす。
※過去のニュースリリース
○JOGMEC、世界のプラチナ主生産国、南アフリカの有望地域における権益獲得に向けて2件目の共同探査事業立ち上げへ(2009年10月9日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/release0216.html
○JOGMEC、南アフリカ共和国ブッシュフェルド地域北部で白金族金属の存在を確認(2011年11月10日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/release0373.html
○南アフリカ共和国の白金族金属プロジェクトで金属量約 205t を確認(2012年9月27日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/release0433.html
○マイニング・ジャーナル誌にて最優秀探鉱賞を受賞(2012年12月21日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/release0460.html
○JOGMEC、南アフリカ共和国の白金族金属プロジェクトで金属量約315tを確認(2013年4月16日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000001.html
〇JOGMECの南アフリカ共和国白金族プロジェクトでの金属量、約545tに拡大(2013年9月12日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000040.html
〇JOGMECの南アフリカ共和国白金族プロジェクトでの金属量、約693tに拡大(2014年6月25日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000110.html
〇2013年度資源地質学会技術賞受賞~南アフリカ共和国における白金族金属鉱床探査での調査成果に関連して~(2014年6月30日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_08_000039.html
〇南アフリカ共和国での探鉱プロジェクトで新たな白金族の存在を確認~これまでで最も厚い80m間、平均品位4.80g/t(プラチナ、パラジウム及び金の合計)に着鉱~(2014年11月4日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000154.html
〇南アフリカ共和国・白金族プロジェクト、北部隣接鉱区との統合について~更なるプロジェクト価値の向上に向けて~(2015年5月27日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000213.html
〇JOGMECの南アフリカ共和国白金族プロジェクトでの金属量、1,189tに拡大(2015年9月17日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000039.html
〇JOGMECの南アフリカ共和国白金族プロジェクトでの概測鉱物資源量の白金族金属量、89%増の743tに拡大(2016年5月16日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000128.html
〇JOGMECの南アフリカ共和国白金族プロジェクトでプレ・フィージビリティ・スタディを発表(2016年11月8日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000197.html
〇南アフリカ共和国ウォーターバーグ白金族プロジェクト、開発に向けてインパラ・プラチナム社と戦略的提携(2017年10月17日発表)
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000248.html
■ プロジェクトの概要
対象地域 | ウォーターバーグ(Waterberg)およびウォーターバーグ・ エクステンション(Waterberg Extension)地域 |
鉱区面積 | 1,118平方キロメートル |
概要 | 首都プレトリアの北北東約270kmに位置し、白金族金属を胚胎する ブッシュフェルド岩体の北端に位置するが、地表は表土で覆われ、 ブッシュフェルド岩体の露出がないことから、これまで積極的な 調査が行われていなかった地域。アクセス至便、年中探鉱可能。 |
周辺の開発状況 | ・モガラクエナ鉱山(Mogalakwena):ウォーターバーグ地域の南 70kmに位置する。アングロ・アメリカン・プラチナム社 (Anglo American Platinum Limited、本社:南アフリカ)が露天鉱採掘 で生産を行っており、金属量(埋蔵量および資源量ベース)の合計は 294.9百万オンス(約9,172t、プラチナ、パラジウム、ロジウム、 金の合計)。 ・プラットリーフプロジェクト:ウォーターバーグ地域の南82km に位置する。JOGMEC出資案件。本格的探鉱実施中 |
■ プラチナム・グループ・メタルズ社(Platinum Group Metals Ltd.)
本社 | カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー |
設立 | 2000年 |
概要 | 白金族金属の鉱山開発を目的とし、南アフリカで探鉱・開発を実施している。 南アフリカのヨハネスブルグに現地会社を有し、現在、本プロジェクトの オペレータを務める。 |
■ インパラ・プラチナム社(Impala Platinum Holdings Ltd.)
本社 | 南アフリカ共和国ハウテン州ヨハネスブルグ |
概要 | 南アフリカ白金族生産第2位、世界の白金生産の約4分の1を担う。 主要なオペレーションは南アフリカのブッシュフェルド複合岩体 およびジンバブエのグレートダイクにて行われている。2016年 生産量2.91百万オンス(4E:プラチナ、パラジウム、ロジウム、 金)、売上高359億ランド(約3,518億円)。 |
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http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000363.html?mid=pr_180309
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