新規就農者、減少傾向も 約70%が農業規模の拡大を目指す。〜現役の新規就農者に現状や将来像、就農者を増やすために必要なことをアンケート〜
回答からは、新規就農者の約45%が副業を行い、約30%が農業を「基本的に一人で行う」と回答するなど、現役の新規就農者の農業規模は比較的小さい傾向にあるという現状が見えました。しかしながら、回答者の約70%が将来像として「農業だけで生計を立てる」「法人化して規模を拡大する」と回答しており、現在の農業規模をさらに拡大していきたいという希望を持つ新規就農者が多くいることが明らかになりました。
トピック
新規就農者の実態①:副業しながら・基本的に一人で行う、販路獲得や天候不順に不安
新規就農者の実態②:90%以上が販路開拓・集客活動を行う傾向に
新規就農者の将来像:70%が「農業だけで生計を立てたい」「農業規模を拡大したい」
現役の新規就農者、生の声:就農者を増やすために必要なこと
新規就農者の実態①:「副業しながら」「基本的に一人で行う」、販路獲得や天候不順に不安
農水畜産業以外の収入はありますか?という質問で新規就農者*の約45%が「はい」と答えました。一方、新規就農者ではない生産者(以下、非新規就農者という)に同様の質問をした際には、「はい」と答えた割合は約30%にとどまる結果となりました。副収入の内訳としては最も多かった順に自営業、パート・アルバイト、企業などへの正社員勤務となり、そのほか投資や不動産賃料の収入があるという回答もありました。
また、新規就農者は非新規就農者と比べ、農作業などを家族と行う割合が少ないことがわかりました。新規就農者の31.5%が「基本的に一人で行う」と回答した一方、非新規就農者には「基本的に一人で行う」と回答した人は全くいませんでした。
・ 現役新規就農者はどう答える?農業を続ける上で不安なこと、それでも続ける理由
新規就農者に農業を継続する上での不安要素を尋ねると、約半数が「販路の獲得」「天候不順などによる計画の乱れ」の2つを選んでいたことがわかりました。また、新規就農の不安要素として一般的なイメージである収益化や資金調達、人手不足 などを不安要素として選ぶ新規就農者は約30%見られました。
このような不安もある中で、農業を続ける理由についての記述回答を分類すると次のような結果となりました。
最も多かったのは「農業が好き、面白い、やりがいがある」という声で、それと共に「自分の軸で生活を送ることができる」「自分が作る安全な食材を日本に届けたい」という声が多くありました。
また、「農業のあり方を変えたい」という声の中では、「農業で稼げるというモデルケースになりたい。」「農園に入ってくる若者たちを見て、やりやすくてやりがいのある農業の流れを作ってあげたいと思って続けている。」という意見がありました。そのほか、耕作放棄地の減少や地元の活性化への貢献を目的にしているという声もありました。
新規就農者の実態②:90%以上が販路開拓・集客活動を行う傾向に
販路の開拓や集客などの活動について、90%以上が何らかの活動をしている、または関心があると回答しました。新規就農者は食材の生産のみならず、経営者視点で「商品を売る」ということに関する活動に積極的に取り組んでいることがわかりました。
実際に産直EC以外の販路を見ると、新規就農者の間ではJA全農(農協)などの大きな卸し先以外にも、複数の販路を持っていることが判明しました。新規就農者が不安要素としている販路の獲得に向け、活動に力を入れているということがわかりました。
新規就農者の将来像:約70%が「農業だけで生計を立てたい」「農業規模を拡大したい」
将来的な状態を尋ねると、「農業だけで生計を立てたい」と答えた割合は38.2%、「農業規模を拡大したい」と答えた割合は28.1%と、合わせて約70%にのぼりました。新規就農者は「副業をしながら・一人で営農する」割合が多い傾向にあるも、現状よりさらなる拡大を目指していることがわかりました。
・ 新規就農者が今後挑戦したいこととは?「現状のままで良い」を選んだのはわずか7人。
規模の拡大と共に、今後の具体的な”挑戦”を考える新規就農者は多く、何らかのことに挑戦したいと回答した割合は約99%にのぼりました。最も多かったのは「省力化」。次いで「栽培作物の種類を拡大すること」や「加工品の製造販売」への挑戦意欲をもった多数の新規就農者も確認できました。
小規模農業を営む傾向にある新規就農者だからこそ、さまざまなチャレンジに積極的であることが求められていると考えられます。
現役の新規就農者、生の声:就農者を増やすために必要なこと
さらに、今後日本の就農者が増えていくために必要なことについて問いかけたところ、「栽培作物の選定や栽培計画の立て方、台風対策等の講習、必要な補助金などを確保できるようにすることが必要だと思う。」というような、就農者に対して軌道に乗るまでの支援や経営計画のサポートが必要という声もあった一方で、「経費のほとんどは高騰する一方作物の価格が低迷している」「希望価格以下では販売されないようにする」という回答など、生産コストが高騰する中で生産品を適正価格で販売することを求める切実な声も多くありました。
それと共に、以下のような実際の就農者が農業のリアルを今まで以上に発信しつつ、農業を「働きやすい・稼ぎやすい職業」に変えていくことで農業を志す人を増やしていきたいという意見も寄せられました。
また、既存の就農にとらわれない、ホリデーファーマーズ(休日農業者)など働き方の多様化を提案する意見や、良いものを作る努力をしても天候不順などによってできないこともあるという消費者の理解が必要との意見もありました。
■ 調査概要
*本調査では、農林水産省の定義に倣い以下3つのいずれかに当てはまる方を新規就農者としています
①新規自営農業就業者(自営農業への従事が主)、②新規雇用就農者(法人等に常雇いとして雇用)、③新規参入者(新たに農業経営を開始)
調査機関:自社調査
調査対象:産直アウル登録生産者
調査期間:2023年8月16日〜8月27日
回答者数:105人(うち新規就農者は89人)
調査方法:インターネット調査
【産直アウル:サービス概要】
産直アウルは、市場を通さず生産者と購入者をダイレクトでつなぐことで日本各地の食材を売買することができる産地直送のWebマーケットです。
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トップページ:https://owl-food.com/
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・レビュー機能「ごちレポ」で購入者からの声が届きます
【実際のごちレポ例①】
美味しいグレープフルーツが食べたいと思いつつ荷物の重さに負けていつも買い損ね…今回国産に期待し取り寄せました。 箱を開けた瞬間から漂う、華やかな香り♪お味も市販にはない甘さと爽やかさで、是非是非またリピしたいと思います。ご馳走さまでした。
【実際のごちレポ例②】
今年の天候(台風)の都合なのか農家さんの方針なのか、お忙しいであろう中で発送が早かったのでびっくりしました。楽しみで何度も到着連絡を覗いてしまいました。つきあかりは味と香りがよく、形も綺麗でした。夏香姫は数日置いたら甘くなっておいしかったです!ごちそうさまでした。
【産直アウル:ストーリー紹介】
産直アウルを運営するレッドホースコーポレーション株式会社は、2014年より自治体のふるさと納税事業を支援しており、同事業を通じて第一次産業の課題を目の当たりにしました。
「良いものを正当な価格で消費者に届ける仕組みをつくることで生産者・地域産業者自らが未来を切り拓けるようになってほしい」との思いから、市場を通さずに食材の売買ができ、従来の販売ルートよりも生産者のもとに利益が残りやすい産直ECサイトという形で産直アウルのサービスを開始しました。産直アウルは「サービスの主体は生産者である」という考えの元、「自立自走可能な地域創生」をミッションとして生産者のこだわりや努力が見える社会を目指しています。
・サービス提供開始日:2019 年 12 月 23 日
・利用生産者数: 4,000 軒以上
【レッドホースコーポレーション株式会社】
本社:〒130-0015 東京都墨田区横網1-10-5 KOKUGIKAN FRONT BUILDING 2階
設立:1964 年 3 月
代表者:代表執行役社長 山田 健介
事業内容:地域産業支援及び活性化事業、コンシューマー事業
URL: https://www.redhorse.co.jp/
本プレスリリースに関するお問合せ先
担当:山本
e-mail:service-info@redhorse.co.jp
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