海外スタートアップとの連携により駅から新たな価値を提供します
○東日本旅客鉄道株式会社(代表取締役社長:深澤祐二、以下「JR東日本」)は国内のスタートアップ企業が中心であったオープンイノベーションの取り組みを海外に広げ、グローバルな共創活動を推進します。 ○多様な発想から生まれるサービスを取り込むことで駅をもっと楽しく、もっと便利に進化させ、駅とお客さまをつなげる「Beyond Stations構想」をより力強く推し進めていきます。 ○共創活動の第一弾として、シンガポールのスタートアップCrown Technologies Holding Pte. Ltd(以下「Crown社」)と同社開発のロボバリスタ「Ella(エラ)」を活用した無人化・省人化による新たなコーヒーサービスの実装に向け、東京駅および横浜駅でテストマーケティングを実施します。 ○このサービスにより、直面している飲食店舗のコスト構造改革や券売機跡地の利活用といった課題解決に繋げると共に、非接触・非対面の新たなサービスをお客さまに提供していきます。 |
1.海外スタートアップとの共創活動
JR東日本がシンガポールで展開するオープンイノベーションプラットフォーム“One&Co”を活用し、“イノベーションテーマ”と“直面する課題”を組み合わせ、ソリューションを生み出す“海外スタートアップとの共創活動フロー”により、駅の持つ可能性をさらに拡げ、新たな収益確保と価値創造を実現します。
今回、このフローから導き出されたソリューション第一弾として、Crown社とエキナカで提供するコーヒーをより楽しく便利なものに進化させ、お客さまのニーズや社会環境の変化に即した新しい駅の在り方を実現するための共創活動を実施します。
今回のCrown社との共創活動では、コーヒー×デジタル×AIの観点でコーヒーサービスが直面している課題の解決とサービスレベルの向上に取り組みます。狭小スペースでコーヒーサービスを可能とするロボバリスタの導入により、カフェ、待合室、券売機跡地など駅施設の配置や機能を見直し、限られた駅構内のスペースを有効活用することによってBeyond Stations構想で掲げる“これからの駅の姿”を実現していきます。
2.共創活動第一弾:ロボバリスタ「Ella(エラ)」
(1)特徴・スペック
Crown社が開発したロボバリスタEllaは、バリスタが行う一連の作業を無人化したテクノロジーです。“人手不足の解消”や、利用者や回転率が低下することに伴う“飲食店舗の収支構造の改善”などの課題を解決するとともに、非接触・非対面というコロナ禍で高まったお客さまのニーズにも応える製品です。
(2)オーダー方法と決済方法
①モバイルオーダー(クレジットカード決済)
Crown社開発のアプリを使うことで、待ち時間無しでコーヒーを受け取れます。
②タッチオーダー(交通系IC決済)
Ellaに搭載されたタッチパネルからオーダーします。オーダーを受けると躍動するロボットアームと、その動きに応じた色鮮やかなLEDライトの演出で上質なコーヒーをお客さまに提供します。
洗練されたデザインや温かみのあるUI(ユーザーインターフェース)やコーヒーを待つ時間を楽しんでいただくなどの新感覚のUX(ユーザーエクスペリエンス)により、エキナカのコーヒーサービスを向上させます。
3.テストマーケティングについて
ロボバリスタElla導入に伴うカフェオペレーションとサービス効果を検証するため、東京駅と横浜駅にてテストマーケティングを実施します。テストマーケティングは2021年12月を予定しています。
(詳細については確定次第お知らせいたします。)
テストマーケティング終了後は、ロイヤルカスタマー向けサービスとして、AI分析を使ってカスタマイズしたお好みコーヒーサービスを提供予定です。また、JREパスポートの本格導入時にコーヒーサブスクリプションサービスとして提供するなど、より便利に、より手軽にご利用いただけるよう更なるサービスの実現に向け、Crown社と日本法人の立ち上げを予定しています。
【参考】
●One&Coとは
シンガポールのビジネス中心部において、企業向けの交流プラットフォームとして2019年8月に開業したコワーキングスペースです。シンガポール企業や海外スタートアップ、現地人材との交流の場を提供するJR東日本によるオープンイノベーションプラットフォームです。
ウェブページ https://www.oneandco.sg/ja/
●Crown社とは
ロボバリスタを始めとしたフードテック開発を担うCrown Digital Pte. Ltd.と喫茶事業を営むCrown Coffee Pte. Ltd.の2つの事業会社を傘下に持つシンガポールのスタートアップです。
Ellaの持つ世界観やコンセプトと提供する質の高いコーヒーがJR東日本の新たなサービスの創造につながると考え、2020年12月、JR東日本東南アジア事業開発(シンガポール現地法人)が資本業務提携をしました。
ウェブページ https://www.crowndigital.io/
●Beyond Stations 構想が目指す姿について
駅を「交通の拠点」から「暮らしのプラットフォーム」へと転換します。 ヒトの生活における「豊かさ」を起点として駅空間の配置と機能を変革するとともに、JRE POINT生活圏の拡充を通じ、お客さまと、暮らしを支えるサービス、地域・地方、デジタル、安全安心をつなぎ、さらにお客さま同士のつながりを創発することで、お客さま一人一人の可能性を拡げ、私たちだからこそ提供できる「心豊かな生活」を実現していきます。
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