【ネパール土石流】 保護者と離れ離れ、過密状態の避難所を転々とする子どもたち 子どもたちの健康や安全を守り、日常を取り戻す「学び」や「遊び」の場が不足

公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

「セーブ・ザ・チルドレン」(拠点:英ロンドン)は、ネパール北部で発生した土石流により甚大な被害を受けた地域で被災した家族への緊急支援を実施しています。支援の第一段階として、家族向けの毛布、蚊帳、調理器具、乳幼児用キット・衛生キット、子ども向けの歯ブラシやおもちゃなど、子どもたちと家族が困難な経験から立ち直るために必要な支援物資を配布しています。また、被災した家族に安全な飲料水を提供するとともに、必要に応じて地方当局と連携し、離れ離れになった子どもたちと家族の再会を支援しています。

ネパール北部のラスワ郡で発生した今回の災害は、子どもたちが登校中、あるいは授業を受け始めた時間帯に起きました。

地域の多くの子どもたちは学校まで長い距離を通学していますが、その通学路の多くが洪水によって寸断され、家族や保護者と離れ離れになっているおそれがあります。

セーブ・ザ・チルドレンの支援を受けて、児童9人が家族と再会することができましたが、電話やインターネットなどの通信インフラも被害を受けており、家族が親族や知人の安否を確認することが難しい状況となっています。

現地のセーブ・ザ・チルドレンによると、ネパール北部の被災地では、少なくとも69校が被害を受け、約1万9,000人の子どもたちが教育を受けられなくなるおそれがあります。この数字は初期調査に基づくものであり、救助・支援チームがより多くの被災地に到達し、さらなる情報を得るにつれて、被害状況はさらに拡大する可能性があります[1]。

多くの子どもたちとその家族は、一時避難所に身を寄せています。これらの避難所は、政府または地方自治体によって学校やスポーツ施設などに設置されていることが多く、そこで登録、状況やニーズの確認が行われた後、医療施設、支援物資配布拠点、洪水被災地域周辺の高台にある避難所へ案内されています。また、利用可能な避難所の数が限られているため、一部の家族は支援物資配布拠点の床で寝泊まりしています。 

限られた避難所に到着する子どもと家族の数が急速に増加していることで、すでに逼迫している施設への負担がさらに大きくなっており、子どもたちの健康や安全、そして必要不可欠なサービスへのアクセスについて懸念が高まっています。 

■「中にいるのは無理。息苦しすぎる」―過密状態の避難所で過ごす子どもの声 

イシャーンさん(9歳)*は、祖父母とそのほか4人の家族とともに、ある避難所から別の避難所へ移されました。彼は、水や泥、がれきが襲ってきたときに着ていた泥だらけで汚れた服を、今も着たままでした。 「移動すると言われたのでトラックに乗って、これまでいた場所から移動しました。でも着いたこの避難所にはもっとたくさんの人がいて、さらに混み合っています。中にいるのは無理です。息苦しすぎます。遊びたいし、外にいたいです」

地元当局が一刻を争う救助活動を続けるなか、被災した子どもたちは大きな不安を抱えながら先の見えない状況に置かれています。避難先を転々とせざるを得ず、落ち着かない日々を送っているほか、トイレやシャワーなどの衛生設備へのアクセスも限られています。また、多くの子どもたちが過密な避難環境で生活しており、感染症の発生・拡大が懸念されています。

■セーブ・ザ・チルドレン・ネパール事務所代表 タラ・チェトリ コメント

「このような災害の発生後、子どもたちは特に脆弱な立場に置かれ、健康や安全、保護、そして心身の発達に対するリスクが高まります。目の前で甚大な被害を目撃したことで、多くの子どもたちが混乱し、不安を抱えています。家族とはぐれた子どもや、保護者のいない子どもたちをいち早く把握し保護することが重要です。 

そして災害が起きたとき、子どもたちが学校に戻り、学びを再開することはそれほど差し迫ったニーズではないように思われるかもしれません。しかし、教育は極めて重要です。家や持ち物、そして安心感を失った子どもたちにとって、安全に学べる場所は大切な支えとなります。学校は、災害後の子どもたちにとって、安全、日常、そして安定を取り戻すための大切な役割を果たします。また、子どもたちが経験した出来事を受け止め、乗り越えていく助けとなるだけでなく、必要な支援につながる場にもなります。

緊急支援が早急に必要ですが、対応は支援物資の配布だけで終わるものではありません。被災した地域が短期間で復旧することは難しく、子どもたちや家族が、差し迫ったニーズを満たし、生活を立て直し、子どもたちが学校に戻り、この壊滅的な災害から回復するために、今後も継続的な支援を必要としています」

■「セーブ・ザ・チルドレン」ネパールでの活動について

セーブ・ザ・チルドレンは1976年からネパールで活動しており、子どもの安心・安全のための活動、教育、気候変動適応・防災、ジェンダー平等、保健・栄養、子どもの貧困などの分野で事業を展開しています。

被災地域で支援物資を届けるセーブ・ザ・チルドレンのスタッフ

【詳細】 セーブ・ザ・チルドレン:スタッフブログ 

8月28日:【ネパール土石流】孤立地域が残る中、救助隊が生存者捜索を急ぐ

https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=5042

8月31日:【ネパール土石流】学校で足止めされていた子どもたちが家族と再会

https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=5043

9月1日 :【ネパール土石流】「中にいるのは無理。息苦しすぎる」― 過密状態の避難所が子どもたちの健康と安全を脅かす

https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=5044

【脚注など】

*プライバシー保護のため名前は変更されています

 [1] Figures from the Education Cluster - a joint group of NGOs, UN and the Government of Nepal. The group is co-chaired by Save the Children. The 69 schools have 18,918 students enrolled (9,350 girls and 9,568 boys). 

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会社概要

URL
http://www.savechildren.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都千代田区内神田2-8-4 山田ビル4階
電話番号
03-6859-0070
代表者名
井田 純一郎 
上場
未上場
資本金
-
設立
1986年05月