年間総額 1 兆円超の購買記録から業界やブランドシェアを可視化するレポート 「Zaim シークレットマーケットインデックス」第三弾を公開
~ 「ライドシェア」解禁で注目を集める、タクシー業界とユーザー動向について分析~
本レポートでは、2024 年 4 月に限定的に解禁される「ライドシェア」に着目し、タクシー業界やユーザーの交通費の支出に関してZaimのユーザーデータを集計しました。
※ 「年間総額 1 兆円超の購買記録」について
2024 年 2 月自社調べ。
2023 年 1 月〜 12 月の 1 年間において家計簿アプリ「 Zaim 」に記録された支出総額を集計した結果。
◆「ライドシェア」概要
ライドシェアとは自動車の相乗りサービスのことで、一般ドライバーが自家用車を使い、有償で乗客を運ぶサービス、または相乗りする人同士を引き合わせるサービスやプラットフォームのことを指します。海外では、米国や中国のスタートアップ企業がサービスを展開しており、コロナ禍を経てここ数年で一気に市場が開拓されてきました。
これまでの日本では、「ライドシェア」と呼ばれる普通免許しか持たない一般ドライバーが、自家用車を使って有料で乗客を送迎する行為(白タク行為)が法律により全面的に禁止されており、乗客の安全上の問題を理由に、タクシー業界からも長年反対の声が上がっていました。
しかし、近年社会問題にもなっているタクシードライバーの人材不足をうけ、タクシー会社が管理することを条件に、タクシーが不足する地域や時期、時間帯に限定して、
2024 年 4 月に、遂に日本でもライドシェアが解禁されることになります。
ライドシェアの解禁により、生活インフラである交通のあり方が大きく変わろうとする中、Zaimに記録されたデータを活用し、交通やタクシー業界に関する動向を見ていきたいと思います。
◆ コロナ禍を経て、「交通」の支出はおおむね回復
まず、Zaimに記録された「交通」カテゴリの支出の変化を見ていきます。「交通」カテゴリは主に、タクシー・バス・電車・飛行機といった交通手段に分かれて構成されています。
「交通」カテゴリの支出は、2020 年の新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛のムーブメントから減少しており、その傾向は 2021 年まで続きました。2022 年以降は徐々に行動制限が緩和され、支出は回復傾向に。2023 年には新型コロナウイルス感染症拡大前の 2019 年の水準まで復調していることがわかります。
◆ コロナ禍を経ても、タクシーの利用シーンで最も多いのは「ビジネス」
つぎに、「交通」カテゴリの中でもライドシェアと関連性の高い「タクシー」の利用シーンに関して、アプリ内でユーザーアンケートを実施しました。インバウンドによるタクシー業態全体での利用シーンは変化を迎えているかもしれませんが、国内居住者におけるタクシーの利用シーンでは「ビジネス」利用が最も多く、全体の約 24 %という結果でした。リモートワークの定着による出社頻度の減少や、オンラインMTGの普及など、コロナ禍以降ビジネスシーンには様々な変化がありましたが、タクシーはまだまだビジネスパーソンの足を支える存在であるようです。
一方、近場での外食や最寄り駅までの身近な移動手段としてタクシーを利用している人も約 17 %いました。ライドシェアが解禁された際には、こういったライトな利用シーンが拡大していくことが予想されます。買い物のための移動目的でタクシーを利用すると回答した方は今はまだ少ないですが、高齢化や過疎化の進行によりこういった日常的な使い方も増えてくるかもしれません。
※調査概要
調査テーマ:「タクシー利用」に関するアンケート調査
調査エリア:全国
調査対象者:「Zaim」ユーザー 2,352 名
調査期間:2023 年 10 月 23 日(月)〜 2023 年 11 月 2 日(木)
調査方法:インターネットによる調査
◆ タクシー配車・車内決済サービスの支出は、直近 2 年で約 3 倍に伸長
タクシーの利用をより便利にしているツールとして話題の、タクシー配車アプリや車内決済サービスについても見ていきましょう。
以下はZaim に記録された主要なタクシー配車・車内決済サービスの利用総額推移です。2022 年1 月と 2023 年 12 月の時点を比較すると、タクシー配車・車内決済サービスの利用総額は約 3 倍にまで伸長していることがわかります。移動におけるDX化が定着し、ユーザーの簡便性が高まりつつあるようです。
アフターコロナで回復が見られた公共交通業界ですが、生活スタイルとして定着した在宅勤務などにより日常生活における移動頻度を減らした生活者層も一定存在しています。ライドシェアの解禁により、移動手段のあり方が変わる中で、私たちの生活スタイルにも変化が訪れるのでしょうか。今後の動向にも注目です。
「Zaim シークレットマーケットインデックス」を始めとした、家計簿データサービス「Zaim トレンド」では、これまで定量的な把握が難しかった業界の動向を可視化することで、生活者の行動実態を明らかにし、その背景にあるインサイトの深堀を企業の方々に提供することで、生活者の消費活動がより豊かになることを目指しています。各業界動向の把握に興味がある方は、ぜひお問い合わせください。
◆ 家計簿データサービス「Zaim トレンド」
「Zaim トレンド」は、さまざまな年代・世帯の人が利用するオンライン家計簿サービス「Zaim」から生まれた購買ビッグデータソリューションです。
360° の消費が記録された家計簿データから幅広い消費者のニーズをお届けし、消費者の方々が求める商品やサービスの開発、マーケティング活動につながるようサポートします。
業界別ソリューション
Zaim トレンド for レストラン:https://trends.zaim.net/restaurant
Zaim トレンド for リテール :https://trends.zaim.net/retail
Zaim トレンドに関するお問い合わせ
Zaim トレンド窓口
問い合わせ:biz@zaim.co.jp
◆ 家計簿サービス「Zaim」
1,000 万ダウンロードを超える家計簿サービス「Zaim」は、スマートフォンなどから簡単に家計簿を記録できるサービスです。紙のレシートを撮影して自動で読み取る機能に加え、銀行やクレジットカードとの連携機能によって支出や収入を自動的に記録できるため、手軽に家計を管理できます。
そのほかにも「人生の可能性を “見える化” する」をテーマに、人生のステージの変化ごとにライフプランを繰り返し見直せる「一生黒字」や、目的別に家計の目標を立てて進捗を把握できる「コース制」など、近い将来から遠くの未来までをカバーする振り返り機能も数多く提供しています。
直近では、家計の記録に加えて日々の気づきを記録できる「デイリーメモ」機能など、暮らし全体へ価値の提供範囲を拡大しており、一人ひとりがより良い行動を選び取れる社会の実現を目指しています。
会社概要
社名 | 株式会社くふう AI スタジオ |
事業内容 | ・家計簿サービス Zaim および派生サービスの企画・開発・運営 ・くふうカンパニーグループにおけるサービス企画・開発・運営 ・くふうカンパニーグループ外におけるサービス企画・開発・運営 ・新規事業の創出、R&D |
資本金 | 2,900 万円 |
設立 | 2012 年 9 月 |
代表取締役 | 閑歳 孝子 |
主要株主 | 株式会社くふうカンパニー(東京証券取引所 グロース市場上場:証券コード: 4376 ) |
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