【格差時代の子育てバイブル】子どもの「体験格差」や「貧困」に着目した育児本が発売
こんな時代、こんな社会だからこそ、かけがえのない子ども時代に豊かな体験を。

辰巳出版は、3月5日(水)に『子どもの生きる力をのばす5つの体験 答えのない子育てで本当に大事なこと』を発売します。(全国書店のほか、Amazon・楽天ブックスなどのネット書店でも同時発売)
子育てにおける大事な心得を提示した書であると同時に、社会や文化、人間の在り方を問うものでもあります。子育て中の方や保育・教育従事者はもちろん、子どもたちが生きていく社会をつくるすべての大人に読んでいただきたい一冊です。
●本書における「体験」とは
ここで言う体験とは、海外旅行に連れて行くことや、一流講師のもとで習い事をさせることなど、お金をかけないとできない特別なものを指しているのではありません。外を歩いて季節を感じることであったり、家庭で一緒に食事作りをして素材の旬を知ることであったり、ごく当たり前に生活の中で体と頭と心を使って行うこと、これらがすべて人の育ちに深く意味のある体験になります。
(p.24 1章「体験格差」の背景には「心の貧困」が隠れている より)
本書は4部構成となっており、第1部は、子どもの「教育格差」と「体験格差」について。第2部は、次の生きる力をのばす5つの体験について。

第3部は、それらの体験を支えるために大人が覚えておくべきこと、つまり、大人は子どもをどう育てるのかについて。第4部では、体験機会のつくり方について展開しています。
●体験のきっかけを100例収録

家庭の中でできること、あるいはすでにやっていることで、本書が示す“5つの体験”につながる「きっかけ」の例は、「自然とかかわる」「本物を知る」「暮らしの中で」の3テーマに分けて、リスト形式により全部で100例ご紹介。
全25ページにわたるこのパートは第4部の終わりにあるため、ここだけ読み返したい人にも便利な仕様になっています。
●幼児教育の第一人者が語る“子育ての本質”
著者はNHK Eテレ「すくすく子育て」出演でもおなじみの汐見稔幸氏。「貧乏と貧困は異なる」という話に始まり、経済格差と体験格差の関係性についても語られています。
現代は体験機会の貧困、心の貧困、文化の貧困、言葉の貧困、関係の貧困などが進んでおり、子どもや子育て世帯の間ではさまざまな格差が深刻化しています。ますます予測不能な今後の社会を生きていく子どもたちが、自ら考えて判断できるようになるには、子ども時代の豊かな体験が欠かせません。
旅行や習い事などの「体験活動」を増やすのではなく、あらゆる活動を通して五感を刺激し、面白がったり試行錯誤したり、その中で言葉を獲得したり、感情の動きを知ったりする体験がとても大切だといいます。本書では、脳や腸への刺激によって内臓感覚や体性感覚が発達することにも触れながら、子どもの育ちを見つめます。
汐見稔幸(しおみ としゆき)
東京大学名誉教授、白梅学園大学名誉学長、一般社団法人家族・保育デザイン研究所代表理事、全国保育士養成協議会会長、日本保育学会理事。
教育学、教育人間学、保育学、育児学を専門とし、教育者や親まで幅広く支持されている教育・保育評論家。子育て番組のコメンテーター、雑誌『エデュカーレ』の責任編集、講師・講演活動、研修施設「ぐうたLABO」とエコビレッジ「ぐうたら村」の運営など多方面で活動する。
『学校とは何か 子どもの学びにとって一番大切なこと』(河出書房新社)、『新時代の保育のキーワード 乳幼児の学びを未来につなぐ12講』(小学館)など著書多数。
●子育てに「大丈夫」のお守りを――
・自由にさせるとわがままになるのか
・失敗はさせたほうがいいのか
・「遊びに没頭」と「動画に夢中」は何が違うのか
このような子育てに対するあらゆる疑問の答えや、問題解決のヒントもたくさん詰まっています。
章立てがわかりやすく、見出しも細かく付けられているため、日々慌ただしくなかなか読書時間がとれない子育て中の方も、少しずつ読み進めることができるでしょう。
子どもを見つめることは、自分自身と向き合うことにもなり得ます。
自分の性格や知性、自分がもっている言葉や感情は、すべて「体験」に基づくものであるはずです。誰もが周囲の大人や社会、友人や学校との関わりによって「自分」という存在が形成されてきたことは言うまでもありません。
子どもたちに影響を与える側になった今、私たちには何ができるのか。「子育ての新しい教養」を探る中で、自分自身との向き合い方や子どもとの関わり方、社会の見方が大きく変わってきます。本書は、子どもたちや私たちの「今」と「未来」を明るく照らします。

書籍情報
書名:子どもの生きる力をのばす5つの体験 答えのない子育てで本当に大事なこと
著者:汐見稔幸
発行:辰巳出版
発売日:2025年3月5日
定価:1,540円(本体1,400円+税)
体裁:四六判/208ページ
▼Amazon
https://www.amazon.co.jp//dp/4777830543/
▼楽天ブックス
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