業界再編が進む介護・医療業界のM&Aニーズ増加:介護・医療業界譲渡案件数が3年前比3.4倍(法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」)
Visionalグループの株式会社M&Aサクシード(所在地:東京都渋谷区/代表取締役社長:金 蓮実)が運営する法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」(https://ma-succeed.jp/)は、2022年6月時点で「M&Aサクシード」上に掲載されている介護・医療業界関連の譲渡案件数が3年前同月比3.4倍であったことをお知らせします。また、2022年6月時点で「M&Aサクシード」に登録している累計譲り受け企業8,000社超のうち、介護・医療業界関連のM&Aを希望する企業も403社(3年前同月比2.5倍)と増加しています。
注)毎年6月時点の数字
■M&Aが活発化し、再編が進む介護業界
介護・医療業界のうち、特に介護業界のM&A動向について解説します。
深刻な人手不足や新型コロナウイルス感染症の影響で、介護業界の中小事業者の経営は厳しい状況です。一方で、高齢化により、今後も市場の成長が見込まれるなか、介護人材を確保し、規模のメリットを生かすために、大手企業がM&Aによって事業拡大を図る動きが活発化し、業界の再編が進んでいます。
【譲渡企業の動向】経営者の高齢化、経営悪化、人材不足でM&Aニーズが増加
介護業界でM&Aニーズが増加している原因としては、オーナー経営者が高齢化していることに加え、経営環境の悪化が挙げられます。介護サービスの有効求人倍率(2022年4月)は3.3倍で全職種平均(注1)を大きく上回ります。慢性的かつ深刻な人手不足は、入居者の受け入れ制限や人件費の上昇につながっています。また、コロナ禍において、入居者の感染防止に取り組む必要があり、中小企業が単体で経営を続けるのが難しくなりつつあります。民間リサーチ会社の調査によると、2021年の「老人福祉・介護事業」倒産は81件(前年比31.3%減)で、過去最多だった2020年の118件(注2)から減少しており、一見すると改善されているように見えます。しかし、これは新型コロナウイルス感染症関連の資金繰り支援効果などで抑制されているためと思われます。
【譲り受け企業の動向】今後も介護業界の市場成長を見込み、「M&A経営」が加速
一方、2022年から団塊世代が後期高齢者(75歳以上)となり、中長期の需要が見込まれ、介護業界市場は今後も成長する見通しです。成長を加速させるために、「M&A経営」(M&Aを取り入れた「掛け算」の経営)を積極的に行う介護サービス企業が増えています。M&Aにより、スケールメリットを享受できるだけでなく、人材も確保できます。施設の収入になる介護報酬は、国が地域やサービスごとに単価を定めているため、大幅に売上高を増加させることは難しい状況です。そのなかで収益を出すためには、規模を拡大し、コストを削減していくことが重要です。
【「M&Aサクシード」で成約した介護業界の譲渡案件の一部】
1)同業種で地域を超えたM&A事例
譲渡企業
- 事業概要:通所介護(デイサービス)
- 地域:東京都、従業員数:13名、譲渡理由:後継者不在のため
譲り受け企業
- 事業概要:訪問介護・通所介護(デイサービス)・老人ホーム・在宅介護
- 地域:静岡県、従業員数:約80名、譲り受け理由:事業拡大のため
詳細:https://ma-succeed.jp/content/agreement/post-9211
※最初のやりとりから成約までの期間:3カ月
2)同業種で地域を超えたM&A事例
譲渡企業
- 事業概要:居宅介護支援・訪問介護サービスなど
- 地域:神奈川県、従業員数:25名、譲渡理由:後継者不在のため
譲り受け企業
- 事業概要:グループホーム運営・デイサービス事業所運営・介護サービスなど
- 地域:京都府、従業員数:約500名、譲り受け理由:事業拡大のため
- 売上高:約20億円(グループ全体)
詳細:https://ma-succeed.jp/content/agreement/post-7218
※最初のやりとりから成約までの期間:4カ月
3)同業種のM&A事例
譲渡企業
- 事業概要:居宅介護支援・訪問介護事業など
- 地域:南関東、譲渡理由:自社事業の選択と集中のため
譲り受け企業
- 事業概要:介護関連事業・居宅介護支援事業など
- 地域:南関東、譲り受け理由:事業拡大のため
※最初のやりとりから成約までの期間:3カ月
4)同業種のM&A事例
譲渡企業
- 事業概要:介護タクシー・訪問介護事業など
- 地域:九州地方、譲渡理由:後継者不在のため
譲り受け企業
- 事業概要:デイサービス・発達支援事業など
- 地域:九州地方、譲り受け理由:事業拡大のため
※最初のやりとりから成約までの期間:2カ月
(注1)厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年4月分)について」
(注2)株式会社東京商工リサーチ「【2021年 老人福祉・介護事業の倒産状況】」
■法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」について
「M&Aサクシード」は、譲渡企業と譲り受け企業をオンライン上でつなぐ法人・審査制M&Aマッチングサイトです。譲渡企業は「M&Aサクシード」に会社や事業の概要を匿名で登録でき、譲り受け企業はその情報を検索して閲覧できます。譲り受け企業は興味を持った譲渡企業へ直接アプローチできるため、譲渡企業にとっては、潜在的な資本提携先の存在や、自社の市場価値を把握するきっかけになります。これにより、譲渡企業は経営の選択肢の一つとしてM&Aを早期から検討でき、経営者の選択肢が広がります。2017年11月にサービスを開始し、全国の譲渡案件が累計12,200件以上(掲載中4,600件以上)登録され、利用中の譲り受け企業は8,000社以上です(2022年5月時点)。2022年6月、「ビズリーチ・サクシード」から「M&Aサクシード」にサービス名を変更しました。URL:https://ma-succeed.jp/
■株式会社M&Aサクシードについて
「人生を託せる、出会いのために。」をミッションとし、法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」を運営。同サービスは、2017年11月に株式会社ビズリーチの新規事業としてサービスを開始。2020年2月、グループ経営体制移行にともない新設したビジョナル・インキュベーション株式会社が2021年10月まで運営。組織再編にともない、2021年11月より、株式会社M&Aサクシードとして、ミッションの実現を目指す。URL:https://www.visional.inc/ja/ma-succeed.html
■Visionalについて
「新しい可能性を、次々と。」をグループミッションとし、HR Tech領域を中心に、産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するさまざまな事業を展開。「ビズリーチ」をはじめとした採用プラットフォームや、人財活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズを中心に、企業の人材活用・人材戦略(HCM)エコシステムの構築を目指す。また、M&A、物流Tech、サイバーセキュリティ、Sales Techの領域においても、新規事業を次々に立ち上げている。URL:https://visional.inc
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