~第55回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展参加アーティストを対象に~ 第10回ベネッセ賞はアンリ・サラ氏に決定
この度、第55回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて「第10回ベネッセ賞」を、ジャルディーニ会場フランス館にて映像インスタレーション作品「Ravel Ravel Unravel」を展示したアンリ・サラ(Anri Sala)氏に授与することを決定しましたのでお知らせいたします。
記念すべき第10回の審査は、5月末のヴェルニサージュ期間中に4人の審査員(審査員:三木あき子氏、シェイカ・フール・アル・カーシィミ氏、キム・ソンジュン氏、ポーラ・トッピラ氏)によるプレ選考、および後日ベネッセホールディングス会長・福武總一郎も含めた最終選考により、アンリ・サラ氏を受賞者に決定しました。受賞者のサラ氏には、今後のベネッセアートサイト直島における作品制作を前提に、ベネッセアートサイト直島への招待、賞金300万円が授与されました。
先日、サラ氏がベネッセアートサイト直島を訪問し、作品構想のベースとなる地域各所の視察や、福武總一郎とのミーティングを行いました。ベネッセアートサイト直島におけるサラ氏の作品制作は、2016年公開を目指して今後進行してまいります。
<アンリ・サラ / Anri Sala>
1974年アルバニア、ティラナに生まれる。国立芸術アカデミー(ティラナ、アルバニア)、国立高等装飾美術学校(パリ、フランス)、LeFresnoy, Studio National des Arts Contemporains(トゥールコアン、フランス)で学ぶ。
ポンピドゥーセンター(2012年・フランス)、サーペンタインギャラリー(2011年、イギリス)、モントリオール現代美術館(2011年、カナダ)国立国際美術館(2011年、日本)、ノースマイアミ現代美術館(2008年、アメリカ)、ダラス美術館(2002年、アメリカ)など世界各地で展覧会を開催。
主な受賞歴は、Absolut Art Award(2011年)、第49回ヴェネチア・ビエンナーレ若手作家賞(2001年)など世界各地で展示される。
<ベネッセ賞審査員>
・三木あき子氏(パレ・ド・トーキョー シニアキュレーター)
・シェイカ・フール・アル・カーシィミ氏(シャルジャ芸術財団 代表)
・キム・ソンジュン氏(キュレーター/SAMUSO ディレクター)
・ポーラ・トッピラ氏(IHME現代アートフェスティバル エグゼクティブディレクター )
<審査員コメント>
プレ選考は、ヴェネチア・ビエンナーレでの展示作品に限ることなく、作家の活動全体を対象に行われ、アンリ・サラ氏については、近年の作品における音楽、建築、映像が複雑に絡み合う体感型の空間の創出が高く評価された。特に、ベネッセアートサイト直島では地域の歴史や自然との関わり等を重要視しているが、建築と音楽の関係を通して、その土地の地政学的、社会経済的なコンテクストや、さまざまな「断裂」が個人に与える影響等を詩的に言及するサラ氏の作品からは、既存のベネッセアートサイト直島の作品とはまた異なるアプローチでの「サイト・スペシフィック性」の探求が期待されることが最終的な授賞理由となった。(審査員代表 三木氏)
<ベネッセ賞について>
ヴェネチア・ビエンナーレは、1895年より開催されている国際的な美術の祭典です。美術、建築、音楽、映画、演劇などのジャンルから構成され、美術展では参加国がそれぞれ自国のパビリオンで展覧会を開催することから、美術界のオリンピックとも言われています。
人々の「よく生きる」ことの実現を、すべての事業を通じて支援するという企業理念を持つベネッセは、既成概念にとらわれない実験・開拓精神に富んだ傑出したアーティストの芸術活動を評価、支援する目的で、1995年第46回ヴェネチア・ビエンナーレ以降「ベネッセ賞」を授与してまいりました。ベネッセは20年以上にわたり、「ベネッセアートサイト直島」でのアート活動をはじめとする、現代アートを通じた地域創造など先駆的な活動に取り組んでおり、本賞の提供もその活動の一環です。
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