地産地消を盛り上げろ！　豊橋の飲食店・菓子店が農家と開発した新メニューを市民にお披露目

豊橋市

2023年12月7日 09時27分

料理人の腕でさらに魅力的になった地元産食材を使った地産地消メニューを満喫

愛知県豊橋市は、地域の地産地消をさらに盛り上げるため市内の飲食店・菓子店と農家をマッチングして、新メニューを開発しています。２０２３年１１月２３日(木・祝) には、同市駅前大通２丁目の複合施設「emCAMPUS EAST」のemCAMPUS FOODでお披露目会を開催。来場者は「いろいろな農産物のメニューが食べられて楽しかった」など地産地消メニューを満喫しました。

　今年７月末にあったマッチング会には、日本料理やイタリアン、洋菓子など多彩なジャンルの飲食店など１８店舗（昨年９）と２２軒の農家（同１６）が参加しました。その後、飲食店、菓子店とメニュー開発のオファーを受けた農家がグループを組み、ほ場や店舗の見学、開発会議などを進めてきました。

　お披露目会には、メニュー開発にまで至った１３の飲食店・菓子店と１２の農家が登場。正午、浅井由崇市長の「豊橋は食と農のまちをつくり、『おいしいものを食べたければ豊橋に行こう』と思ってもらえる、そんなまちづくりを目指して、頑張って参ります」というあいさつでスタートしました。

　それぞれの飲食店、菓子店がブースを構えて、各店舗８０食ほど用意した試食が並びました。来場者は事前に購入した５枚つづりのチケット（２０００円、先着２００綴）を家族や友人とシェアしながら、気になる店でチケットと新メニューの試食を交換していきました。
　

　パスタやお好み焼き、まぜそばなど、さまざまなメニューを前に悩む来場者たち。「La.Aichi Farm」のキャベツがたっぷり入ったアジアンレストラン「アティティ」（浜道町）の「キャベツのチーズナン」は、幼い女の子も大きな口を開けて、パクリとほおばっていました。
　スイーツも充実。地元産の次郎柿、サツマイモ、ほうじ茶を使って３種類のケーキを作った洋菓子店「ベルカント」（西幸町）のケーキを試食した来場者は、「次郎柿が洋菓子になっているのは珍しいし、おいしいです」と、顔をほころばせながら食べていました。

　来場者は「自宅の周りでも農家さんが減っているので、飲食店には地元の農産物を使い、農家さんを応援してほしい。こういったイベントをきっかけにもっと（地産地消が）盛り上げってくれるとうれしいです」と話していました。

　会場では、マッチングに参加した農家が手塩にかけて育てた農作物が購入できるマルシェも開催。来場者は、おすすめの食べ方や今年の作物の出来具合など、農家と直接触れ合いながら買い物を楽しみました。

気に入ったメニューに人気投票！見事グランプリに輝いたコラボメニューは

　イベントでは、来場者が一番気に入った飲食店、菓子店へ投票も行いました。その結果、グランプリの市長賞には、「ベル・ファームさんの次郎柿と百合根の饅頭」を開発した「ふぐ・日本料理　大村屋」（大橋通１）と「百年柿園ベル・ファーム」が輝きました。このメニューは、次郎柿の食感と甘味を生かすため、生とパリパリ食感のチップ、完熟した柿のジャムを使用。百合根のペーストに米粉を混ぜて柿ジャムを包んだ饅頭に、出汁をベースにしたあんかけを合わせた一品です。１６９票中３６票を獲得しました。

　表彰式で、大村屋は「地元の食材を使って、食で豊橋をより良くするのがお店のテーマ、会社の理念です。飲食店は農作物がないと成り立たない商売。素晴らしい生産物を提供してくださり、改めて感謝を申し上げたいと思います」、百年柿園ベル・ファームは「グランプリは一生懸命に熱意を持って作ってくださった大村屋さん、皆さんのおかげだと思います。豊橋では柿はもらうものとか、道端ですごく安く売っているものというイメージで、こうして素敵な料理やお菓子にしていただき、嬉しかったです」と感謝しました。