アフリカの最高峰で「ハンセン病を忘れないで」のバナー
笹川WHO制圧大使、85歳で登頂に成功
WHO(世界保健機関)のハンセン病制圧大使を務める笹川陽平(東京都港区、日本財団 会長)は2月12日、アフリカの最高峰キリマンジャロの登頂に成功し、「Don’t Forget Leprosy(ハンセン病を忘れないで)」のバナーを掲げました。キリマンジャロの山頂は5,895m。バナーは、ルート上の登頂ポイント(5,685m)で掲げました。
WHO(世界保健機関)本部で1月31日にテドロス事務局長とともに発表したハンセン病の制圧と患者、回復者やその家族に対する偏見と差別撤廃を訴える共同声明の一環。山頂では能登半島地震の犠牲者のご冥福も祈りました。
ハンセン病は治療薬の開発で「治る病気」となっていますが、新型コロナ禍のパンデミックで治療薬の配布や患者の発見が遅滞する影響が出ており、隠れた患者が多く存在するとみられるアフリカの最高峰でバナーを掲げることになりました。
笹川は豊富な登山経験を持つ医師らと6日間をかけ登頂に成功しました。現在85歳、一級障害者(2012年ペースメーカー装着)。80歳を超す一級障害者の登頂歴はないとみられ、ギネス世界記録への申請も検討しています。
登頂成功について笹川は「世界ハンセン病制圧のため関係者みなさんの奮起を期待して登頂しました。これを機会にハンセン病活動が一層活発になるよう願っています」と語っています。
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