システムレベル(※1)熱流体シミュレーションソフトウェア「Flownex」販売代理店契約締結および販売・技術サポート開始のお知らせ

環境問題や省エネルギー対策を考慮した循環システムの実現に、1D(※1)シミュレーション技術で貢献します。

サイバネットシステム

サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役 社長執行役員:安江 令子、以下「サイバネット」)は、M-Tech Industrial (Pty) Ltd.(エムテック・インダストリアル・リミテッド、本社:南アフリカ ポチェフストルーム市、以下「M-Tech Industrial社」)と日本における販売代理店契約を締結し、M-Tech Industrial社が開発するシステムレベル熱流体シミュレーションソフトウェア「Flownex® Simulation Environment(フローネックス・シミュレーション・エンヴァイロメント、以下「Flownex」)」の販売および技術サポートを、2020年11月11日から開始することをお知らせします。


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◆ ​システムレベル熱流体シミュレーションの需要が急増している背景
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2021年から欧州連合(EU)が強化する自動車向けの燃費規制「CAFÉ規制(※2)」や、政府が掲げる「温暖化ガス2050年ゼロ目標(※3)」などを背景に、様々な業界において、より一層の環境への配慮や省エネルギー対策が不可欠となっています。 

このたび取り扱いを開始する「Flownex」は、タービン、ポンプおよびボイラー循環システムや燃焼器の循環システムに特化した1Dシミュレーションソフトウェアです。製品開発の上流段階で、システム全体の最適化を図ることが可能であり、産業界で急務となっている環境関連規制や省エネルギーに配慮した設計を支援します。 

昨今、「環境規制への対応や省エネに対して既存の設計概念が通用しなくなっている。どうやって検討したらいいのか。」という空調やプラント業界からのご相談は実際に増えています。これまでサイバネットが得意としてきた数式処理モデリングなどの1D CAEに続くラインナップとして、国内の製造業の発展に更に貢献していきます。 

「Flownex」を利用した、ビルの空調設備の熱流体循環システム解析例「Flownex」を利用した、ビルの空調設備の熱流体循環システム解析例


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◆ ​システムレベル熱流体シミュレーションソフトウェア「Flownex」の主な特長
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■ 二相流れ(※4)、相変化(※5)や燃焼などを考慮したシステムシミュレーションで、製品の省エネルギー化を実現
発電プラントや空調設備などの大規模なシステムから、ポンプ、タービン、ボイラーや燃焼器などの機器レベルのシステムまで、熱移動、高速流れ、二相流れ、相変化や燃焼が絡む複雑な循環システム全体を解析することが可能です。特に二相流れの解析に強く、例えばボイラーなどの水蒸気と水が混合した流れや、空調器にある冷媒の循環解析などに豊富な実績を持っています。全体を俯瞰してコンポーネントの相互作用を把握できるため、複雑なシステムを最適化し、省エネルギー性能が高くライフサイクルコストを低減させる製品開発を実現します。 

■ 豊富なコンポーネントライブラリで、計算時間を大幅に短縮
配管やバルブ、熱交換器、ポンプ、タービン、制御機器など、そのまま使える豊富なコンポーネントのライブラリを搭載しています。これらを組み合わせることで様々な分野のシミュレーションモデルを容易に構築でき、解析にかかる時間を大幅に短縮することが可能です。 

熱流体システム解析で使用できるコンポーネント例熱流体システム解析で使用できるコンポーネント例


■ Ansys®を利用した1D-3Dシミュレーションの連携により、更なる品質向上を実現
「Flownex」は、サイバネットが30年以上にわたって販売・サポートやサービス提供を続けているマルチフィジックス解析ソフトウェア「Ansys®(アンシス、以下「Ansysソフトウェア」)」(※6)との親和性が高く、併用することで1D-3Dを連携したシミュレーションが可能です。熱交換器や流体機械など詳細な性能把握が必要になる重要コンポーネントの解析はAnsysソフトウェアの3Dで行い、その性能を「Flownex」に取り込むことで更に高精度かつ高速なシステムシミュレーションを実行でき、製品品質の向上に大きく貢献します。 

Ansys(3D)とFlownex(1D)を組み合わせた、ポンプシステム(左)とオイルクーラー(右)の解析例Ansys(3D)とFlownex(1D)を組み合わせた、ポンプシステム(左)とオイルクーラー(右)の解析例

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◆ M-Tech Industrial社 Global Operations William Theron氏のコメント
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サイバネットに代理店をお願いしたいと考えた理由は、Flownexと親和性の高いAnsys製品を長く扱っており、様々な関連業界での販売および技術サポート実績が豊富だからです。私たちの製品が日本の製造業の発展に貢献し、世界の環境保全と省エネルギーに貢献できれば幸いです。 

Flownexの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/ansys/product/lineup/flownex/

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【注釈】
※1:1D/システムレベル:システムシミュレーションを用いた設計の上流段階から適用可能な設計支援の手法、概念。形状や構造をベースに設計を行う従来の3D CAE/CADに対し、設計情報がまだ明確でない段階から対象製品全体のシステムを機能ベースで可視化することにより、上流段階での全体最適が可能となる。システム全体を俯瞰し、把握できるため、問題点の早期発見が可能となり、品質向上とイノベーションの創造が期待される。
※2:CAFÉ(Corporate Average Fuel Economy)規制:企業別平均燃費基準。新車乗用車の企業別平均CO2排出量を2021年に95gCO2/kmとするCO2排出量基準が設定されている。車種別ではなく自動車メーカー1社で製造している全車種の平均燃費を算出して規制をかける方式。
【参考】環境省公表資料『諸外国における車体課税のグリーン化の動向』2018年7月
https://www.env.go.jp/policy/tax/misc_jokyo/attach/trend.pdf
※3: 温暖化ガス2050年ゼロ目標: 2020年10月26日国会で発表された所信表明演説内「三 グリーン社会の実現」における「我が国は、二〇五〇年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち二〇五〇年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします。」による。
【参考】『第二百三回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説』
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2020/1026shoshinhyomei.html

※4:二相流れ:水と空気、油と空気など液体と気体が混合した流れ。
※5:相変化:固体・液体・気体の物質の状態が、温度の上昇/降下に伴って変化すること。例えば、蒸発(液体から気体への変化)、凝縮(気体から液体への変化)、融解(固体から液体への変化)、凝固(液体から固体への変化)など。
※6:Ansysソフトウェア:構造・熱流体・電磁界・回路・システムなどのさまざまな物理現象やそれらを組み合せた連成問題を目的に合わせて柔軟にシミュレーションすることができる、米Ansys社製マルチフィジックス解析ソフトウェア。 
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M-Tech Industrial社について
M-Tech Industrial (Pty) Ltdは、南アフリカ共和国北西部の都市ポチェフストルーム市に本社を置き、様々な業種および適用分野のエンジニアリングコンサルティングを提供するRoyal Bafokeng Holdings傘下の企業であり、ISO9001:2008の認証を取得しております。
M-Techは、品質志向の意識と豊富な知識を有し、業界のニーズに沿ったリサーチの実施やソリューションの構築を通じて、課題解決に貢献します。また、お客様ごとにカスタマイズされたソリューションにも対応しています。
M-Techの主要な強みは需要、供給双方のエネルギーシステム分野にあり、熱伝達、流体力学(CFD)、統合システム分析およびエネルギーシステムの設計、構築、試運転などの最適化を専門としています。
M-Tech Industrial社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.mtechindustrial.com/ 

サイバネットについて
サイバネットシステム株式会社は、CAE のリーディングカンパニーとして、30 年以上にわたり製造業の研究開発・設計関係部門、大学・政府の研究機関等へ、ソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティングを提供しています。またICT 分野では、最新のセキュリティソリューションのみならず、企業のセキュリティ向上に欠かせないIT 資産管理ツールやIT 運用管理ツールを提供しています。近年では、IoTやデジタルツイン、ビッグデータ分析、AI 領域で、当社の得意とするCAE やAR/VR 技術と組み合わせたソリューションを提案しています。 
ブランドメッセージは「つくる情熱を、支える情熱」。日々、多様化・複雑化する技術課題に向き合うお客様に、「まずはサイバネットに聞いてみよう」と思っていただける企業を目指しています。 
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/ 

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本件に関するお問い合わせ先:サイバネットシステム株式会社
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■ 内容について
CAE第1事業部/氣仙
E-MAIL:anssales@cybernet.co.jp

■ 報道の方は
コーポレートマーケティング部/新留
E-MAIL: prdreq@cybernet.co.jp

■投資家の方は
IR室/目黒
E-MAIL: irquery@cybernet.co.jp
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会社概要

URL
http://www.cybernet.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区神田練塀町3 富士ソフトビル
電話番号
-
代表者名
白石 善治
上場
未上場
資本金
9億9500万円
設立
1985年04月