元NHKアナウンサー堀潤の著書出版記念イベントで、岩井俊二「今の日本、違う国のよう」

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株式会社KADOKAWA

12月1日(日)夕方より『変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界』出版記念イベントがシネマート新宿で行われ、著者である元NHKアナウンサーの堀潤さんと映画監督の岩井俊二さんがトークショーに出席した。

 

 『変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界』は堀さんがNHKを辞めるきっかけとなったドキュメンタリー映画「変身 Metamorphosis」を書籍化したノンフィクション単行本。アメリカのスリーマイル、サンタスザーナ、日本の福島とメルトダウンがあった地域で堀さんが取材したことをまとめた内容となっている。当日は、その映画も一般観覧者を対象に上映された。

 NHKに上映禁止とされていた作品の書籍化と上映を果たした堀さんを、岩井さんは「長いものに巻かれないようにするのは大変だったでしょ。相当巻いてくる側も長かったと思うし。これからも応援しています。」と労った。トークショーで、堀さんは「エネルギーの問題に対してタブー感がある、そして情報に対して疑心暗鬼になっている社会の状況でこのまま原発問題と向き合っていって良いのだろうか。」と投げかけた。岩井さんは現状の日本を「学校の教室の中でいじめを見て見ぬふりする雰囲気に似ている。簡単には終わらないことだけははっきりわかっている、ということをいかに忘れて日々を生きるか、という日本になっていて、自民党が大勝した頃から違う国に住んでいるような違和感を覚える。」と語った。堀さんそれに同調し、「無頓着が一番怖い。物事が決まっていくまでの仕組みや、どういった人々が関わっていて、その当初の理念や目的は何なのか、ということを注意深く普段から見ておく癖をつけることが大事。」と話した。

 またトークショーには本書に記されている元原発作業員の林哲哉さんも途中からゲストで登場。東京電力から現場作業を請け負う会社の間に6つも下請け業者がある現状や、賃金の規定がきちんと定まっていないことなど、現在の原発作業員の劣悪な労働環境について明かした。堀さんの「顔も本名も明かしていますけど、明かそうとどうして思ったんですか?」との質問に、林さんは「顔を出して本名で話さないと真実味がないし、僕悪いことしているわけじゃないんで。」と笑って答えた。

 『変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界』(著:堀潤)は現在、株式会社KADOKAWAから発売中。1,470円(税込)。作品公式HP:http://www.kadokawa.co.jp/sp/201311-03/

 

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業種
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資本金
406億円
設立
2014年10月