JLL、東京・大阪Aグレード オフィス プロパティ クロック 2019年第1四半期
東京は緩やかに賃料上昇、大阪は賃料上昇率が加速
東京 2019年5月20日 – 総合不動産サービス大手JLL(本社:米国シカゴ、CEO:クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL、以下: JLL)は、世界主要都市のオフィス賃料動向を示す独自の分析ツール「オフィス プロパティ クロック(不動産時計)2019年第1四半期」を発表しました。
東京のAグレードオフィス賃料は、2016年第1四半期から12四半期連続で「賃料上昇の減速」フェーズにあります。賃料は引き続き緩やかに上昇する見通しです。
大阪のAグレードオフィス賃料は、2014年第3四半期から19四半期連続で「賃料上昇の加速」フェーズを維持しています。
JLLリサーチ事業部長 赤城 威志は次のように述べています。
「東京及び大阪オフィス賃料は2019年第1四半期も上昇フェーズを維持しました。2019年1-3月期のGDP成長率の鈍化が予測されるなか、米中貿易戦争と揶揄される関税制裁合戦の負の影響、すなわち中国製造業生産の縮小の煽りを受ける日本の精密部品産業の輸出減少などが顕在化しつつあり、これらの企業の国内設備投資も先細ってくる懸念が生じています。
このように以前に比べてやや不安定な経済環境にあるものの、オフィス賃貸市場においては依然として需給のひっ迫した状態が継続し、東京Aグレードオフィスの空室率が1.0%、大阪Aグレードオフィスにあっては0.5%と非常に低い数字となっており、テナント企業の旺盛な需要が消えていないことを物語っています。これは従来からの人員採用上の優位性確保並びに既存従業員の労働環境改善を図るための『アップグレード移転』のほか、拠点スペースの統廃合によるオフィス単位面積当たりの業務効率化を目指す統合移転など、企業の戦略的オフィス構築が需要を牽引しています。経済環境の変化による影響は比較的少なく、むしろ先行きが不透明だからこそ将来に備える中長期戦略の表れとも捉えることができます。これを受けて、賃料も上昇基調を維持しており、特にオフィス供給が非常に限定的な大阪では対前年比11.2%の上昇率を示しており、世界主要都市において最も高い上昇率となっています。
この傾向は当分続くものと考えられますが、中長期的な動向の把握にあたっては今後の経済動向が注目されます。本年はこれから重要な政治経済イベントが予定されており、6月末の大阪G20サミット、今夏の参議院選挙、10月に予定される消費増税のほか、秋に開催されるラグビーワールドカップも含め、これらがどのように経済全体、ひいては不動産市場へ影響を与えるのか注視していく必要があります」
JLLオフィス プロパティ クロック(不動産時計)とは?
世界の主要都市の賃料動向を時計に見立てて「見える化」したJLL独自の市場分析ツールで、四半期ごとに発表しています。賃料が概ね①賃料下落の加速、②賃料下落の減速(→底入れ)、③賃料上昇の加速、④賃料上昇の減速(→頭打ち)、というサイクルで変動することを前提とし、現在の賃料がそのサイクルのどこに位置するかを表示することで、世界主要都市の賃料サイクルを示しています。
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは不動産市場を再考し、皆様のアンビション実現を支援する不動産の機会やスペースを提供するとともに、お客様、人、コミュニティにとってよりよい明日を築くことを目指します。フォーチュン500に選出されているJLLは、2019年3月31日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約91,000名を擁し、売上高は163億米ドルです。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
http://www.jll.com
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