<日本人男性の髪と“メタモルフォーゼ”に関する意識調査>日本人男性の75.9%が“メタモルフォーゼ”願望アリ。“メタモル市場”は薄毛対策市場の約5倍 推定約2兆9000億円!!
※今回のアンケートの設問では、「外見や見た目を変えることで気持ちを切り替えたり気分を上げることを“変身”と言う」とし、調査を実施していますが、本リリースでは、「外見や見た目を変えることで気持ちを切り替えたり気分を上げること」を、「メタモルフォーゼ」または「メタモルフォーゼ」を略して「メタモル」という言葉で表現しています。
Topics
1: 日本の男性の75.9%に“メタモルフォーゼ願望”アリ
2: 日本の“メタモル市場”は推定2兆9000億円!
3: 今後の自己プレゼンは「髪型・ヘアスタイル」で?!
Column
“メタモル市場”は金脈となりえるか ~ソーシャルライター 武藤弘樹
Topics 1:日本人男性の75.9%が“メタモルフォーゼ”に興味あり!
「あなたは普段とは違う自分に“変身”(外見や見た目を変えることで気持ちを切り替えたり気分を上げること)をしたいと思ったこと(思うこと)がありますか?」いう質問に対し75.9%が「思ったことがある/思う」と回答。
最も少ない60代でも7割(71.6%)の人が「変身したいと思っている/思ったことがある」と回答しており、世代を問わず、日本男性の“メタモルフォーゼ願望”は強いようです。
Topics 2:“メタモル市場”は、薄毛対策市場の5倍の2兆9000億円市場!
今回の調査結果を基に算出した、現在の「薄毛対策」の市場は約6000億円でしたが、将来市場規模(=今薄毛対策に使っても良いと思う金額)は、2倍の1兆2000億円強、さらに、メタモル市場(=外見や見た目を変えることで気持ちを切り替えたり気分を上げることに使っても良いと思う金額)は、約2兆9000億円にものぼりました。
これは、株式会社富士経済が調査した2016年の国内の化粧品市場2兆5293億円および、2017年度のアニメ産業市場2兆1527億円(日本動画協会「アニメ産業レポート2018」、「音楽」や「ライブエンタテイメント」など関連ジャンルを含めた広義のもの)以上の市場となります。
“メタモルフォーゼ”で得られるものは、自分への自信
また、変身することによって何が得られるかという質問については、半数以上が自分に自信を持てる(56.6%)と回答し、次いで、ポジティブになる(46.4%)、明るくなる(40.0%)、人生がより豊かになる(37.0%)、異性にモテる(35.7%)となっています。
Topics 3:今後の自己プレゼンは「髪型・ヘアスタイル」で?!
今回行った調査によると、日本人男性は様々なシチュエーションにおいて、服装に関しての意識が総じて高い結果となりました。
しかしビデオ会議やSNS等への投稿含む写真を撮るときには、服装よりも髪型・ヘアスタイルへの注意関心が高くなっています。
これは、実際に「会う」というシチュエーションと、何かしらの媒体を経由するシチュエーションのちがいであり、実際に「会って」コミュニケーションを取れない場合は、服装よりも「髪型・ヘアスタイル」の影響力が大きいと考えていると推測され、ビデオ会議や自分の顔写真をアイコンにした通信ツールでのやりとり、そして、また名前で顔写真等がすぐに検索できる社会的事象を鑑みると、自己プレゼンのための「髪型・ヘアスタイル」への関心は今後ますます高まると考えられます。
“メタモル市場”は金脈となり得るか(仮)
視点を変えると思わぬ発見に至ることがある。
今回のアンケートでは、男性の意識の掘り下げが試みられている。現在「薄毛対策をしている人」の市場規模(年間)が約6,000億円弱ときて、「将来薄毛対策をしたい人」が1兆2,000億強となっている。「将来薄毛対策をしたい人」は言い換えると「現在薄毛対策はしていないが、薄毛対策に意識を持っている人」でもあり、双方の市場規模を比較した際に見られる2倍以上の差が、“薄毛に対する男性の意識の高さ”を如実に物語っているといえよう。
そしてアンケート結果によると、“メタモル市場”の規模には約2兆9,000億円が見込まれている。前頁の繰り返しとなるが、2016年の国内化粧品市場が約2兆5,000億円なので、これを上回る計算となる。この結果を受けて「いくらなんでも“とらぬ狸の皮算用”が過ぎるのではないか」という声が各所で聞かれた。これは当然であるし、筆者自身、色濃い疑念の眼差しを拭いきれない。
しかしあながち“ただの眉つば”と捨て置くことができないのは、男性コスメ市場が近年徐々に盛り上がりを見せつつあるこの現状である。矢野経済研究所の調査によれば、2017年度のメンズコスメティックスの市場規模は1,209億円*1という。男性コスメ市場は順調に拡大しており、延いてはその背景にある「美意識の高い男性が増えつつある現況」がうかがい知れる。
たとえば男性がメイクを日常的にする社会となったらどうか。たとえばウィッグが薄毛対策やパーティの仮装に留まらず、「今日は髪を立てるか下ろすか」程度の感覚で着脱されるようになったらどうか。現代の日本に照らし合わせてみるといかにも荒唐無稽な例えだが、靴のない国に赴いた2人の靴のセールスマンの逸話にあるように、「この国には靴を履く習慣がないから売れるはずがない」ではなく、「誰も靴を履いていないから靴が飛ぶように売れるぞ!」と、着眼点の違いによってビジネスチャンスを発見できることは往々にしてあるのである。
男性がフェイスケアをすることについてもかなり浸透してきているが、これは20年前には考えられないことであった。時代が今後どう転がっていくかはわからないが、現状“メタモル”市場には一定の可能性が秘められているのではないかと考えるのが順当そうである。
ソーシャルライター 武藤弘樹
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出典:(株)矢野経済研究所「化粧品市場に関する調査(2018年)」(2018年10月29日発表)
調査概要
①スクリーニング調査
【調査方法】 インターネットによるアンケート調査
【調査期間】 2019.04.19~2019.04.23
【調査対象】 全国の20-69歳の男性
【有効サンプル数】 10,000サンプル
平成27年度国勢調査をもとにしたウェイトバック集計を行った
②本調査
【調査方法】 インターネットによるアンケート調査
【調査期間】 2019.04.19~2019.04.23
【調査対象】
<共通条件> 全国の20-69歳の男性
<個別条件>
・【薄毛である】薄毛気にしている:
【抜け毛】【生え際の後退】【地肌が見える】のいずれかの症状について、「かなり進行している」「やや進行している」「気になり始めた / 進行が始まった」と回答し、薄毛について「気になる」「やや気になる」と回答した人
・【薄毛である】薄毛気にしていない:
【抜け毛】【生え際の後退】【地肌が見える】のいずれかの症状について、「かなり進行している」「やや進行している」「気になり始めた / 進行が始まった」と回答し、薄毛について「気にならない」「あまり気にならない」と回答した人
・【薄毛ではない】薄毛将来不安あり:
【抜け毛】【生え際の後退】【地肌が見える】のいずれの症状についても、「全くない」と回答し、今後や将来を考えたときの薄毛に対して「不安である」「やや不安である」と回答した人
・【薄毛ではない】薄毛将来不安なし:
【抜け毛】【生え際の後退】【地肌が見える】のいずれの症状についても、「全くない」と回答し、今後や将来を考えたときの薄毛に対して「不安ではない」「あまり不安ではない」と回答した人
【有効サンプル数】1,037サンプル
本調査では、年代・薄毛実態・薄毛の気にし度合で定数にてサンプルを回収し、集計の際に、実際の薄毛実態・気にし度合(スクリーニング調査)、年代人口構成(平成27年総務省統計局国勢調査)に合わせるために、サンプルに重みづけをおこなった(ウェイトバック集計)
ウェイトバックに使用した補正値は、1次調査を用いて各セルの出現率をもとに算出した。
※ スクリーニング調査とは、本調査の対象者条件に合致する対象者を抽出するための調査です。
※ MAとは、マルチアンサーやマルチプルアンサー(Multiple Answer)の略で一つの質問に対して、複数の選択項目の中から、1つもしくは複数選ぶ質問形式やその回答のことです。
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