『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか 現代の災い「インフォデミック」を考える』(片岡大右・著/集英社新書)が2月17日(金)に発売。
東京五輪直前に起きた大バッシング。誰もが彼を「悪」だと見なしたが、それは正しかったか?
コーネリアスの小山田圭吾が東京五輪開会式の楽曲担当であることが発表された途端、過去の障害者「いじめ」問題がSNSなどで炎上。数日間で辞任を余儀なくされた。これは誤情報を多く含み、社会全体に感染症のように広がる「インフォデミック」であった。本書は、当該の雑誌記事から小山田圭吾の「いじめ」がどのように生まれ、歪んだ形で伝わってきたのかを検証するジャーナリスティックな側面と、日本におけるいじめ言説を丁寧に分析するアカデミックな側面で構成。いまの情報流通様式が招く、深刻な「災い」を考察する現代批評である。
- 目次
第2章 「ロッキング・オン・ジャパン」はなぜいじめ発言を必要としたのか
第3章 「いじめ紀行」の枠組みを解きほぐす
第4章 「いじめ問題」への囚われのなかで
第5章 匿名掲示板の正義が全国紙の正義になるまで
- 書籍情報
発売日:2023年2月17日(金)
著者:片岡大右
定価:1,078円(10%税込)
体裁:新書判
ISBN:978-4-08-721252-5
集英社新書(https://shinsho.shueisha.co.jp/)
- 著者プロフィール
1974年生まれ。批評家。専門は社会思想史・フランス文学。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。単著に『隠遁者,野生人,蛮人――反文明的形象の系譜と近代』(知泉書館)、共著に『共和国か宗教か、それとも』(白水社)、『古井由吉 文学の奇蹟』(河出書房新社)、『加藤周一を21世紀に引き継ぐために』(水声社)、訳書にデヴィッド・グレーバー『民主主義の非西洋起源について』(以文社)等がある。
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