Verifiable Credentialsを用いたAIエージェントの権限制御に関する実証実験を実施いたしました。
~「革新的デジタル技術活用型エコシステム」構想に基づき、「人とAIが信頼に基づいて共創する、持続可能な産業エコシステム」の実装に向けた一歩〜
株式会社キャンパスクリエイト(東京都調布市)は、株式会社VESS Labsが開発を進めるAIエージェント向け権限管理システム「VESS AIdentity」を活用し、Verifiable Credentials(VC)を用いたAIエージェントの権限制御に関する実証実験を実施いたしました。当社はVESS Labsとの連携のもと、VCの社会実装・普及を進めており、本実証はその一環として、「革新的デジタル技術活用型エコシステム」構想における「VC×AIエージェント」のキラーユースを具体化する取組です。本実証により、企業のAI運用管理者がAIエージェントを安全・安心に活用する対策の技術的裏付けを確認しました。
参考:「革新的デジタル技術活用型エコシステム」の商標出願に関するリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000395.000031052.html
■ 背景
生成AIならびにAIエージェントの企業導入が急速に進んでいます。一方、AIエージェントが企業のチャットツール・メール・ファイルストレージ・各種SaaSへアクセスし、自律的に動作することが当たり前になるにつれ、AIに渡したAPIキーやアクセストークンが漏洩する、外部からのプロンプトインジェクションによってAIが乗っ取られる、AIが意図せず重要なファイルの削除や不要な発注を行ってしまう、といった人間向けに設計された従来のID・権限モデルでは捌ききれない新しいリスクが顕在化しています。
これは現場で生成AIを業務に組み込もうとする企業にとって、AIエージェントに業務を安心して任せきれない具体的な障壁になっています。先端AI技術の進化スピードと、現場の組織・社会が必要とする統制・ガバナンスの間に、構造的な隔たりが生じている状況です。
当社は広域TLOとして、こうした先端技術領域における社会課題側と技術活用側の隔たりを埋めることを本筋としており、AIエージェントの権限管理は、その方法論を適用すべき重要なテーマと位置付けています。
■ 実証実験の概要
当社は、株式会社VESS Labsが開発を進める「VESS AIdentity」を用い、Verifiable Credentialsを介したAIエージェントの権限制御を、自社業務環境にて実証いたしました。
VESS AIdentityは、AIエージェントに認証情報そのものを渡さず、「何を、どの範囲で、どれだけの時間だけ実行してよいか」を示す権限証明を発行・検証するゲートウェイ型のアーキテクチャを採用しています。
実証は以下のステップで行いました。
権限の事前設定:VESS AIdentityの管理画面でSlackと接続し、AIエージェントが実行可能な操作の権限を設定。具体的には、特定のチャンネル上におけるタスクについて、「AIエージェントが自由に実行可能な権限」「人による確認フローを経ることを条件に実行が許可される権限」など、複数の権限レベルを定義しました。
AIエージェントとの接続:Claudeの管理画面にてClaudeとSlackを接続し、VESS AIdentityをClaudeのMCP(Model Context Protocol)サーバとして連携しました。
タスク依頼:Claude管理画面からAIエージェントに対し、Slackチャンネル上における特定の処理を行うタスクを依頼しました。当該タスクは「人による確認フローを経ることを条件に実行が許可される権限」として事前設定済みです。
承認フローの介在:Claude管理画面に、VESS AIdentity管理画面で人による確認が必要である旨の通知が表示されました。VESS AIdentity管理画面において承認操作を行いました。
権限内での実行:承認を受けたAIエージェントが、Slackチャンネル上で当該タスクを実行しました。
これにより、AIエージェントが認証情報を直接保有することなく、人間の管理下で必要な操作のみを実行する一連のフローが成立することを確認しました。

■ 本実証の意義
AIエージェントの権限管理は、組織のAIガバナンスにおいて極めて重要な要素となります。本実証で確認された権限制御の仕組みは、たとえばAIエージェントが重要なファイルを削除する、Web広告配信を上限金額を設けずに行う、ECサイトから不必要な購入を行うなど、人間が期待していない行動を技術的に強制的に防止することに繋がります。また、近年懸念が高まっているAIエージェントのなりすましや、AIエージェントに対するハッキング等のリスク低減にも貢献します。これにより、企業のAI運用管理者は、AIエージェントを安全・安心に活用することが検討しやすくなるとともに、AIエージェントの運用に係る再発防止/事故予防処置などの対策を、技術的な裏付けをもって実行することが可能となります。
■ 「革新的デジタル技術活用型エコシステム」構想における位置付け
当社は2026年3月に「革新的デジタル技術活用型エコシステム」に係る商標を出願し、Verifiable Credentialsを基盤(トラストアンカー)として、AIエージェントを安全かつ適切に制御・運用する手段の標準化を進めています。本実証実験は、この構想における「VC×AIエージェント」のキラーユースを、実装可能な具体例として示す取組です。
広域TLOとしての経験・ネットワーク・ノウハウを生かし、株式会社VESS Labsをはじめとする先端技術プレイヤーと、AIを活用したい企業・組織との結節点となることで、「人とAIが信頼に基づいて共創する、持続可能な産業エコシステム」の創出を進めてまいります。

革新的デジタル技術活用型エコシステム(ロゴ)
出願番号:商願2026-026347
出願日:2026年3月11日
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000395.000031052.html
【お問合せ先】
株式会社キャンパスクリエイト オープンイノベーション推進部
TEL:042-490-5728
E-Mail:open-innovation@campuscreate.com
【株式会社キャンパスクリエイト】
キャンパスクリエイトは、「お客様の課題解決をオープンイノベーションで実践する広域TLO」をスローガンに、国立大学法人電気通信大学TLOとして経済産業省・文部科学省の承認・認定TLOを受けるとともに、企業様の技術ニーズに対して解決可能な大学研究者を全国から探索する、あるいは大学の技術シーズに対して活用可能な企業様を探索しマッチングする産学官連携マッチング業務を実施しています。また、企業様のオープンイノベーション支援として、企業様が関心を持っている技術分野において活用可能な大学の技術シーズを調査し、報告・ディスカッションを行いながら新規事業のテーマを固めていくコンサルティング業務などを行っています。

会社名:株式会社キャンパスクリエイト
代表者:代表取締役 髙橋めぐみ
本社所在地:東京都調布市調布ヶ丘1-5-1 電気通信大学内
設立:1999年9月
事業内容:技術移転マネジメント事業、ソリューション事業、産業振興事業 等
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