ミネルバ大学と包括連携協定を締結
世界で最も革新的な大学 新たな拠点が日本に誕生
60年以上にわたり社会課題解決を目指して多くの支援を重ねネットワークを構築してきた日本財団と、世界で最もイノベーティブな大学に国連関連機関より選出されているミネルバ大学が、詰込み型教育や学費高騰といった諸課題に対して協働し、同大学の日本拠点を新たに設立。日本の大学・地域・企業等と連携した学習プログラムを実施することで、新しい教育モデルの構築を図ります。
≪ソーシャルイノベーションのハブ≫
日本拠点プログラムの開始は、2025年秋を予定しています(約150人の学生が来日予定)。世界が直面する諸課題(少子高齢化、持続可能性など)の影響を真っ先に受ける日本で、ミネルバ大学生および日本の大学生たちが協力しながら課題解決に取り組めるようにミネルバ大学と共に準備して参ります。日本財団は、大学に対してすでに約2.5億円の支援を決定しており、今後10年間の支援を継続していく予定です。笹川奨学金を活用した日本学生の入学支援、大学と日本の大学・地域・企業との連携や、インターンの紹介等を担います。
≪多様な価値観の形成≫
締結式記者会見の場に参加したミネルバ大学のマギー学長は、「日本財団と連携し設立する日本拠点は、約1年という長期にわたり滞在して学ぶ拠点として、サンフランシスコ以外では初めての試みとなる。これにより、学生たちがどのように日本文化や歴史をより深く学んでいくのか、今後の展開をとても楽しみにしている」と力強く語り、日本財団会長の笹川陽平は、「学生は4年間で世界7カ国を移り住んで、各国の社会問題に取り組み多種多様な価値観や能力を身につけることを目的とした革新的な大学である。我々の人材養成の最高峰としてミネルバ大学と協力をしていくことに合意致した」と述べました。
≪締結内容≫
①東京へミネルバ大学の拠点を設置
②大学生が日本の歴史や文化から課題解決のヒントを学ぶプログラムを開発
③全国複数カ所を巡りながら日本の学生・地域・企業等と、日本が抱える諸課題解決に取り組む
≪コメント抜粋≫
ミネルバ大学3年生 木下妥子(秋田出身)
ミネルバ大学に入学した理由は、大学の在り方や在籍する学生の多様性を強く感じたから。ミネルバ大学にはマジョリティが存在しないため、何が正解なのかを常に考える環境が与えられる。学生は1人1人、興味関心分野が異なっており、これまでとは違う国で学ぶことでまったく新しい視点で同じ課題について考えることができる。東京が新拠点に加わることで、学生もそうした新しい発見が出来るのではないかと期待している。
ミネルバ大学2年生 古田基忠(静岡出身)
自分で課外活動をすることが好きで、ミネルバは実践型教育に重きを置いている点に惹かれて入学した。ミネルバ大学では、異なる価値観を認めることと、受け入れることは全く違うということを学んでいる。短期間旅行でいくのではなく、一定期間ある国に滞在しその地域の課題を学ぶことで、異なる価値観を認め・理解し受け入れることができるようになる。
日本財団常務理事 笹川順平
ミネルバ大学は、日本だけでなくアメリカも同様に抱えてきた教育における課題を解決すべく生まれた非常にイノベーティブな大学。決まった教員から同じ場所で学び続けるのではなく、学生自身が自ら現場に出向き、地域の問題を発見しディスカッションベースで学んで行くというスタイルは、これからの日本の高等教育でも取り入れるべきなのではないかと感じている。
一般社団法人ミネルバジャパン代表 坂江裕美
2025年秋学期より、150名の学生の来日を予定しているが、日本に滞在するからこそ得られる視点や学びを大切にしていきたい。科学力や技術力、経済力等、日本がイニシアチブをとっている分野だけでなく、古くからある文化や歴史的な部分等、学ぶべきことが数多くある。社会課題解決に取り組んでいる日本財団とは目指す未来が近いと感じており、多くの共同の可能性を感じている。
■ミネルバ大学について https://www.minerva.edu/
ミネルバ大学(Minerva University: 本部所在地:米国 カリフォルニア州サンフランシスコ(学長マイク・マギーMike Magee)は2014年9月に開校した創立10年目の4年制総合大学です。学生の8割以上を、世界の約100カ国からの留学生が占める多様性を実現しています(内日本国籍を有する学生は26名:2024年4月現在)。設立にはハーバード大学をはじめとするアイビー・リーグの学長、学部長らが参画し、2022年には、国連関係機関により「世界で最も革新的な大学」として選出されました。
ミネルバ大学の授業は、オンライン・プラットフォームを利用するため、世界中のどこからでも受講が可能となっています。一方で、学生たちは在学中の4年間で世界7カ国の主要都市を巡り、現地の企業・NPO・行政・研究機関等と協働したプロジェクト学習・インターンに携わります(ローテーションプログラム)。こうした既存の大学では得られない経験を在学中に積むことで、未知の分野でも活躍できる実践的な人材を育成しています。
■日本財団について https://www.nippon-foundation.or.jp/
痛みも、希望も、未来も、共に。
日本財団は1962年、⽇本最⼤規模の財団として創⽴以来、人種・国境を越えて、子ども・障害者・災害・海洋・人道支援など、幅広い分野の活動をボートレースの売上⾦からの交付⾦を財源として推進しています。
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