doda転職求人倍率2024年3月は2.77倍(前月差+0.10ポイント)
~求人数は前月比で微増、「コンサルティング」「人材サービス」の求人倍率は8倍超えで不足感続く~
なお、3月の業種別・職種別の詳細データや過去のデータについては、下記URLで公表しています。
・doda転職求人倍率レポート:https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/
doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表すもので、dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です。 |
2024年3月の概況
・転職求人倍率
2024年3月の転職求人倍率は、前月から+0.10ポイントの2.77倍となりました。求人数は前月比100.4%、前年同月比120.4%となりました。転職希望者数は前月比96.7%、前年同月比97.8%でした。
・求人数増加率 P.2「■業種別 求人数増加率」「■職種別 求人数増加率」参照
求人数は、業種別では12業種(「その他」は除外)のうち7業種で前月から増加しました。最も増加率が大きかったのは「コンサルティング」(前月比105.0%)、次いで「人材サービス」(前月比101.7%)でした。職種別では11職種(「その他」は除外)のうち7職種で前月から増加しました。最も増加率が大きかったのは「専門職(化学・食品)」(前月比102.2%)、次いで「専門職(コンサル・金融)」(前月比101.7%)でした。
解説と今後の見通し(doda編集長:桜井 貴史)
・2024年3月の解説
求人数は前月比で微増、「コンサルティング」「人材サービス」の転職求人倍率は8倍超え
3月の求人数は、伸びが大きかった2月と比較すると新たに募集を始める求人はやや落ち着いたものの、引き続き募集をしている求人の積み上げもあり、前月比で微増となりました。特に求人数の増加率が大きかった「コンサルティング」「人材サービス」では転職求人倍率が8倍を超えており、採用活動を活発に行う動きが続きました。一方、転職希望者は新年度に向け転職活動を行う人が増えた1月、2月の反動を受けて、3月は微減したと思われます。求人数は増加し、転職希望者数は減少したため、転職求人倍率は上昇しました。
・4月以降の見通し
4月の求人数は、2024年度に採用を計画しているポジションの求人が続くため、横ばいまたは微増が見込まれます。転職希望者数も、新年度がスタートすることによるキャリアへの心情変化や、部署異動などの環境の変化により、転職を検討する人がいること、また近年、新社会人が4月の段階で転職サービスに登録する動きがみられるため、増加が見込まれます。求人数の増加率よりも転職希望者数の増加率のほうが大きいことが予測され、転職求人倍率は下降するでしょう。また、2024年の春闘における平均賃上げ率は、5.25%(※)と前年同期を大幅に上回る結果となりました。これにより、企業の採用競争力は高まりが期待され、今後の求人動向に局所的な変化が見られる可能性がありそうです。
※:令和6年春闘 第2回回答集計(2024年3月21日集計、3月22日公表)
【解説者プロフィール】doda編集長:桜井 貴史(さくらい たかふみ)
新卒で大手人材会社に入社し、一貫して国内外の学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。2016年11月、パーソルキャリア株式会社に中途入社。同年、株式会社ベネッセホールディングスとの合弁会社、株式会社ベネッセi-キャリアに出向、新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。その後、同社 商品サービス本部 本部長として、キャリア講座やアセスメントをはじめとした、大学生向けサービスの責任者を務める。2023年4月、doda副編集長 兼 クライアントP&M本部 プロダクト統括部 エグゼクティブマネジャーに就任し、法人向け採用支援プロダクト全体を管掌。2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで約60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。
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