「BOOTH 3Dモデルカテゴリ 取引白書2025」を公開!2024年の取扱高は58億円超で前年比187%の成長、盛り上がりの背景や動向の変化を紹介
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ピクシブ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:丹羽 康弘、以下ピクシブ)は、「BOOTH 3Dモデルカテゴリ 取引白書2025」を2月19日に公開しました。
ピクシブが運営する創作物の総合マーケットプレイス「BOOTH」では、近年VRChatなどで利用される「3Dモデル」の取引が大きな盛り上がりを見せています。2024年に公開した「BOOTH 3Dモデルカテゴリ取引白書2024」から一年を経て、さらに活性化するBOOTH 3Dモデルカテゴリについて、取引データや成長の背景を紹介しています。
BOOTH 3Dモデルカテゴリ 取引白書2025:https://inside.pixiv.blog/2025/02/19/114500
3Dモデルカテゴリの取引データ
取扱高は前年比約187%
2024年のBOOTH 3Dモデルカテゴリ取扱高は前年までのペースと比較しても大きく伸びました。2023年の取扱高は約31億円でしたが、2024年の取扱高は58億円超となり、前年比約187%の驚異的な成長ぶりです。
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取扱高成長のウラ側
2024年の急激な成長の背景として、以下が推測されます。
・VRChatを取り上げた人気配信者の動画が話題になったこと
・VRChat内での出会いを広げるワールドが人気を博したこと
・アバターの衣装などの着せ替えを簡易化するツールや環境が普及したこと
大きな要因がひとつだけあったわけではなく、さまざまな出来事が影響しあったことで想像以上の化学反応が起こったと言えそうです。
中でも、人気配信者の動画をきっかけにVRChatを始めたユーザーは多かったと思われます。
注文件数は前年の約2倍
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注文件数も2024年は大きく増加し、前年の2倍以上となる402万件でした。
注文者数は前年の約1.5倍
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2024年の注文者数は21万人を超え、前年と比較して約1.5倍になりました。
また注文者一人あたりの平均注文件数も、2024年は前年の135%となっており、注文者が増えているだけでなく一人ひとりの熱量も高まっていることが伺えます。
注文者件数・注文者数成長のウラ側
以下は、BOOTH 3Dモデルカテゴリにおける2023年から2024年の月ごとの注文件数を表したグラフです。注文件数が2024年夏以降に急激に伸びています。
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成長の要因の1つとして「VRChatを取り上げた人気配信者の動画が話題になったこと」を前述しましたが、その動画が公開されたのが2024年の夏でした。その時期を境に大きく注文件数が伸びていることが見て取れます。
ただ、盛り上がりは瞬間的なものにとどまりませんでした。
以下は、BOOTH 3Dモデルカテゴリで初めて注文を行った初回注文者数を2023年から2024年の各月で表したグラフです。月ごとの流入数と言ってもいいでしょう。
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2024年夏から初回注文者が大きく増えています。VRChatに関する動画を見て「自分もVRChatで遊んでみたい」と思った方がBOOTHで初めて3Dモデルを注文したと考えられます。
その後も初回注文者は減りつつも高い水準を保っています。一時的なブームにとどまらず、ある程度継続的に新規ユーザーが流入していると言えるでしょう。
ライト層もヘビー層も盛り上がる
2023年と比べると、2024年はどの支出額帯でもユーザー数が大きく伸びています。ライトに楽しむ層に限らず、ヘビーユーザー層も含め幅広い層で盛り上がっていると言えます。
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ヘビーユーザー層の増加については、「アバターの着せ替えをしたい」「新しいアバターも欲しい」「新しいアバターに合う衣装も欲しい」「フレンドの持っていた装飾品も気になる」といったサイクルが回っている結果だと思われます。
注文が伸びた3Dキャラクター(アバター)価格帯は5,000円〜6,999円
3Dモデルカテゴリのサブカテゴリである「3Dキャラクター」内の商品の価格帯と注文件数を表したのが以下のグラフです。
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2024年はどの価格帯でも2023年に比べて注文件数が伸びましたが、中でも目立つのが5,000円〜6,999円の価格帯の伸びです。
だんだんと人気の商品の価格帯が固まりつつあると言えそうです。
着せ替えニーズと3D衣装・3D装飾品カテゴリの盛り上がり
3D衣装・3D装飾品カテゴリも着せ替え需要を受けて大きく伸びています。
着せ替え需要の一端には、周囲のユーザーの衣装や装飾品を見て「流行に乗りたい」「自分もいろんな服を着て見てもらいたい」とユーザー同士が影響しあう流れがあるようです。
衣装のトレンドとしては、日常で着ているようなデザインのリアルクローズ風商品の人気が目立ちました。
着せ替え需要の高まりを受けて、着せ替えを簡易化するツールも増えています。
ピクシブでも3Dキャラクター制作ソフト「VRoid Studio」において、VRChat想定アバターなどのフルスクラッチアバターに対応していない衣装も簡単に着せ替えられる機能を2024年11月にリリースしました。作成したモデルを外部プラットフォーム利用可能なVRM形式で書き出すこともできます。
ギフト文化の定着と成長
次に、3Dモデルのギフト需要についてご紹介します。(これまでに紹介したすべてのデータはギフト機能を利用した取引を含んだものです)
BOOTHでは、ダウンロード商品をギフトとして購入しメールや各種SNSのメッセージ機能などを通じて贈ることができる「ギフト機能」を2022年12月にリリースしています。
以下は2023年から2024年にかけての、3Dモデルカテゴリにおけるギフト機能を利用した注文件数とその割合を表したグラフです。
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ギフト注文件数は着実に増加しており、ギフト需要が高まる12月のギフト注文割合は10%を超えています。
2024年12月25日に至ってはギフト注文の割合が30%を超えていました。
元々VRSNSはコミュニケーションを主な楽しみとされる方が多いですが、そこに現実のようにギフトを贈りあうという文化がうまく定着したのだと思われます。
2024年の3Dモデルカテゴリ関連取り組み
2024年にピクシブが行った活動のうち、3Dモデルカテゴリの活性化に関連するものをご紹介します。
BOOTHでは3Dモデルカテゴリの多様化と成長に伴い、カテゴリ構成の細分化を行いました。また、BOOTH全体でさまざまな機能開発やキャンペーン実施に取り組んでいます。
BOOTH以外でも、VRChat内に自分好みにカスタマイズできるプライベートな空間「BOOTH Room」を公開するなど、さまざまな3Dモデルカテゴリの盛り上がりに寄与する取り組みを行いました。
BOOTH
・3Dモデルカテゴリの構成細分化
・商品ページに「商品公開日時」が表示されるように
・3D空間におけるBOOTHのロゴガイドラインを追加
・購入履歴を検索できるように
・売上情報を年別に表示するページを追加
・定期的なキャンペーン
BOOTH以外
・プリペイド式電子マネー「pixivcoban」の提供を開始
・X-NEOKET開催
・BOOTH Room公開
・VRoid Hub上でアニメーションを再生できる「撮影ブース」機能がリリース!さらにBOOTHに「VRMアニメーション(.vrma)」が出品可能に
・VRoid Studioでの着せ替え機能のオープンβ、正式リリース開始
・キモノデザイナー『JOTARO SAITO』× XWear VRChat向け3Dアバター着物「縞牡丹 -Shimabotan-」公開
・アバターダンス動画が簡単に作れるスマホアプリ「VEAT(ビート)」リリース
3Dモデルカテゴリのさらなる成長を目指して
ピクシブは、今後もBOOTH 3Dモデルカテゴリをさらに成長させ、3Dクリエイターとファンの皆さまに貢献できるよう、さらなるサービスの拡充を目指していきます。
その一環として、BOOTHでは今後以下のような機能追加を予定しています。
※あくまで検討段階であり、変更や中止となる場合があります
ライブラリの構造見直し
・無料ダウンロード商品の入手履歴を残すようにする
・ライブラリ内のアイテムの検索をできるようにする
・検索条件としてカテゴリでの絞り込みなどを追加
メッセージ機能の拡充
・画像送信を可能にする
・メッセージ送信画面にショップからの案内文言を掲示できるようにする
・重要なメッセージを見つけやすくする
VRoid Studioでは着せ替え機能の拡充を予定していますので、楽しみにお待ちください。
3Dモデルカテゴリの成長はもちろん、さまざまなジャンルの創作活動を支援し、より多くの人に楽しんで頂けるよう努めていきます。
■BOOTHとは https://booth.pm
クリエイターが販売している作品やグッズを購入することができる、創作物の総合マーケットプレイスです。BOOTH内にショップを無料で誰でも簡単に立ち上げることができ、決済や配送も代行しているため、手間なく安心してご利用いただけます。
■ピクシブ株式会社 https://www.pixiv.co.jp
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-23-5 JPR千駄ヶ谷ビル6F
代表取締役CEO:丹羽 康弘
事業内容:インターネットサービス事業
設立日:2005年7月25日
お問い合わせ:info@pixiv.co.jp(西土井・西田)
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