30V型4Kフレキシブル有機ELディスプレイを開発
世界最大(※1)、対角30インチのフィルム基板を用いたカラーフィルターレスの有機ELディスプレイ表示部を巻き取り、すっきりと収納できる『ローラブル(巻取型)』商品の実現へ
シャープは、日本放送協会(NHK)と共同で、30V型4Kフレキシブル有機EL(OLED)ディスプレイを開発しました。
本開発品は、対角30インチ(約76cm)のフレキシブルなフィルム基板上に、RGB(赤・緑・青)の各色に発光(RGB発光方式)する素子を形成した有機ELディスプレイであり、この構成によるものとして世界最大となります。各色に発光する素子を蒸着方式で高精度に形成することで、カラーフィルターを不要とし、高い光利用効率を実現しています。また、フィルム基板を用いることで、薄さ約0.5mmのパネル表示部をコンパクト(半径:約2cm)に巻き取り、下部の筐体にすっきりと収納することができます。
有機EL素子を駆動する薄膜トランジスタとしてIGZO(※2)を採用。NHK独自の信号処理やパネル駆動技術の活用により、画面の明るさの均一性や動画の鮮明度を向上させています。
当社は、2018年6月に日本初となるスマートフォン向けフレキシブル有機ELディスプレイの量産を開始しました。今後も、さらに先進の技術開発を進め、ディスプレイの未来を切り拓いてまいります。
本開発品は、11月13日(水)から15日(金)まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される国際放送機器展「Inter BEE 2019」のNHK/JEITA(電子情報技術産業協会)ブースにて展示いたします。
■ 主な特長
1.世界最大、対角30インチのフィルム基板を用いたカラーフィルターレス(RGB発光方式)の高精細4Kフレキシブル有機ELディスプレイ
2.カラーフィルターレスのパネル構造により、高い光利用効率を実現
3.フィルム基板の柔軟性によって、表示部をコンパクトに収納(巻取半径:約2cm)
4.NHK独自の信号処理やパネル駆動技術により、明るさの均一性や動画の鮮明度を向上
※1 フィルム基板上に、カラーフィルターを用いることなく、RGB(赤・緑・青)各色に発光(RGB発光方式)する有機EL素子を備えたディスプレイとして(2019年11月8日現在。シャープ調べ)。
※2 In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素)により構成される酸化物半導体。有機ELや液晶ディスプレイを駆動するTFT(薄膜トランジスタ)の半導体材料として用いられる。
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