ジェイテクト、IEEE国際会議でBest Paper Award(論文賞)を初受賞
株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:佐藤 和弘、以下「ジェイテクト」)は、2024年5月15日から17日にカナダ・トロントで開かれた4th IEEE International Conference on Human-Machine Systems(以下、IEEE ICHMS 2024)において、産業界や大学から提出された177件の論文の中から、ジェイテクトが開発したPairdriver®(ペアドライバー)に関する論文「The Haptic Link Enabling Driver-Automation Teaming」が、最高位となる「Best Paper Award(論文賞)」をジェイテクトとして初めて受賞しました。
受賞論文タイトルと受賞者
受賞論文タイトル:The Haptic Link Enabling Driver-Automation Teaming
受賞者 :研究開発本部システム創生研究部 仲出 知弘
研究開発本部システム創生研究部 ロバート・フックス
スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)応用機械設計研究室(LAMD)
ユルグ・シフマン
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)について
アメリカに本部を置く電気や情報工学の技術標準化を行なっている団体で、世界160ヵ国以上、40万人を超える会員を有する、人類社会の有益な技術革新に貢献する世界最大規模の専門家組織。日本では米国電気電子学会とも呼ばれています。
IEEE ICMS2024について
IEEE ICMS2024のテーマは「Trustworthy Human-Autonomy Teaming」とされ、人と自律システムの協調性を問うものでした。本論文ではPairdriver®が人とシステムが協調する自動運転を実現するシステムであり、構想段階ではなく既に実装に向けて開発が進行していることから、その信頼性が高く評価され受賞に至りました。
Pairdriver®について
電動パワーステアリング(EPS)を介して自動運転システムと運転者の「意思」をつなげるシステムで、運転者の入力トルク(ハンドル操作)などの情報と、車内外に取り付けられたセンサーによって検知・解析された車両運動とを統合し、その「システムの意思」をハンドルの振動や反力を通じて運転者に伝えます。
「人とシステムとの直感的なコミュニケーション」による運転アシストで、今までにない安全・安心を提供する運転環境を実現します。
自動運転走行中にシステムが運転者の操舵を検知すると、操舵補助を伴いながらスムーズに運転者の操舵意思を反映し、システムと運転者の意思を同調させながら車両を操舵していきます。高度なセンシング技術と制御技術により、スイッチの操作など明確な切り替え動作不要で安全で快適な運転を楽しむことができます
今後について
国内外の自動車メーカーに対し、既存のステアリングシステムと合わせて本製品の提案を進めています。Pairdriver®のシステム構成は完成車メーカーやサプライヤーの統合制御システムとの親和性が高く、その特長を生かし、自動運転領域における多様なニーズに柔軟かつ迅速に対応するとともに、運転者の安全・安心に貢献してまいります。
<ご参考>
■Pairdriver®特設サイト
https://www.pairdriver.jtekt.co.jp/
■人中心の自動操舵制御システム「Pairdriver™」を新開発
https://www.jtekt.co.jp/news/2022/000318.html
■IEEE ICHMS 2024 ウェブサイト
https://ichms.blog.torontomu.ca/
以上
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