INFORICHとJX通信社、企業のBCP担当者を対象に“防災対策としてのモバイルバッテリー”実態調査を実施

98.1%のBCP担当者が"従業員のスマホの充電切れ"をリスクと捉える一方、モバイルバッテリーの備蓄は4割弱と、意識と実態に乖離。備蓄する上での課題は「経年劣化や災害による発火リスク(60.2%)」

株式会社INFORICH

モバイルバッテリーのシェアリングサービス「ChargeSPOT®(チャージスポット)」を運営する、株式会社INFORICH(本社:東京都渋谷区、代表取締役 Group CEO:秋山広宣、以下 INFORICH)は、防災DXを推進する報道ベンチャーの株式会社JX通信社(本社:東京都千代田区、代表取締役:米重 克洋、以下 JX通信社)と共同で2025年8月27日(水)〜28日(木)に企業のBCP担当者100名を含む会社員・役員300名を対象に「防災対策としてのモバイルバッテリー実態調査」を実施いたしました。

本調査により、多くの人が災害時のスマートフォン充電切れによる“情報遮断”への不安を抱えている一方、企業・個人双方でのバッテリー備蓄体制が不十分であったり、バッテリー発火へのリスクを感じている実態が浮き彫りとなりました。

近年、スマートフォンの世帯保有率は90%を超え(※1)、日常生活のみならず災害時にもニュースやSNS、行政からの通知、安否確認など、命綱となる情報インフラとして欠かせない存在となっています。一方で、災害時には停電によりモバイル機器の充電手段がなく、重要な情報が遮断される危険性もあります。

また、2011年の東日本大震災を機に策定が加速したBCP(事業継続計画)(※2)は、災害の多い日本において、いつ発生してもおかしくない事象に備えるための重要な対策です。しかし直近の策定率は大企業で76.4%、中小企業では45.4%となっており、着実に策定は進んでいるものの、なお大きな余地を残している状況です。

このような背景のもと、あらゆるリスク情報を収集・配信するJX通信社と、充電インフラを提供するINFORICHは、人々が災害時に「情報の受け取り、発信」を継続して行うための課題を探るとともに、BCPに実効性をもたせ、従業員の安心や企業の事業継続に貢献することを目的にこのたびの調査を実施いたしました。

※1 総務省:令和6年版 情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd21b110.html
※2 内閣府:令和5年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/kigyou/pdf/chosa_240529.pdf

 調査結果詳細 

■ 勤務中の外出先で被災した場合、73.5%の人が「家族の安否」を最優先に心配

勤務中に地震などの大規模災害が発生し、外出先で待機せざるを得ない状況で最も不安に感じることを聴取したところ、「家族の安否」が75.3%、ついで「自身の安全確保」が48.2%、「帰宅できるかどうか(交通手段)」が45.0%となりました。

スマートフォンの充電切れを心配する人は26.9%でしたが、上位のいずれも連絡手段、情報手段として活用されるスマートフォンとは密接に関わりがあり、充電手段を確保することの重要性が改めて確認されました。

■ 防災対策としての個人のモバイルバッテリー所有率は65.4%。そのうち、使おうとした時に充電が切れていた人は51.0%。

防災対策として個人でモバイルバッテリーを所有しているか確認したところ「所有している」と回答したのは65.4%となりました。また、防災対策としてモバイルバッテリーを所有している人のうち、使おうとした時に充電が切れていたという経験をしたことがあるか聞いたところ「経験がある」と回答した人は51.0%と、半数以上の人がモバイルバッテリーを所有していても、使えなかった経験があることがわかりました

■ 企業のBCP担当者が最も重要視しているのは「従業員の安否確認」が82.5%でトップ。
約98%の担当者は、BCPの推進においてスマホの充電切れがリスクであると認識

企業のBCP担当者に、所属企業のBCPにおいて最も重要視している項目を聞いたところ「従業員の安否確認」が82.5%。ついで「連絡・情報手段の確保」が62.1%、「事業拠点の被害状況の確認」が59.2%となりました。

また、従業員のスマートフォンの充電切れが企業のBCP推進においてどの程度のリスクだと認識しているかについては「極めて重大なリスク」「重大なリスク」と回答した人は合計で77.7%となり、「ある程度のリスク(20.4%)」と回答した人と合わせると98.1%の担当者が、スマホの充電切れをリスクだと捉えている様子がわかりました。

■ 従業員のための、防災用のモバイルバッテリーの備蓄は38.8%

BCP担当者に従業員のための防災用のモバイルバッテリーを備蓄しているか聞いたところ、備蓄している企業は38.8%と4割弱の企業が備蓄をしている状況でした。

98.1%のBCP担当者が、従業員のスマホの充電切れをリスクと捉えている一方で、モバイルバッテリーの備蓄は4割弱と、意識と実態に乖離が見られました。

■ モバイルバッテリーを備蓄する上での課題は「経年劣化や災害による発火リスク(60.2%)」

企業がモバイルバッテリーを備蓄するにあたって、どのような課題があるのか聞いたところ「経年劣化や災害による発火リスク」が60.2%でトップ。次いで「管理(充電・棚卸し)の手間やコスト」が59.2%、「いざという時に本当に使えるかの不安」が53.4%となりました。

近年のモバイルバッテリーによる発火事故は、企業の防災備蓄においても課題として認識されている状況であることがわかりました。

■ 災害時の情報収集、約8割のBCP担当者がインターネットだけに限定されることを「強く懸念している」「懸念している」

BCP担当者に、災害時に情報手段がインターネットだけに限定されてしまう可能性について懸念があるか確認をしたところ「強く懸念している」「懸念している」と回答した人は79.6%となりました。「少し懸念している(17.5%)」と合わせると97.1%の人がネットのみでの情報収集に懸念を抱いていることがわかりました。

■ インターネットを通じた情報収集について、懸念しているのは「偽情報やフェイクニュースの存在」が78.6%

BCP担当者がインターネットを通じた情報収集について、どのようなことを懸念しているのか聞いたところ「偽情報やフェイクニュースの存在」が78.6%でトップとなりました。次いで「発信者や情報源が不透明であること」が70.9%と、情報の信頼性について懸念を持っている状況がわかりました。

本調査では、災害時におけるスマートフォンの「情報取得・連絡手段」としての重要性が再確認される一方で、企業・個人双方で充電環境への備えが十分ではない実態が浮き彫りになりました。また、偽情報や発信源不明情報への不安など、災害時の情報取得に関する課題も明らかとなりました。企業では現状のBCP体制について改めて見直すべき点がないか、検討の必要があるかもしれません。

■ 調査概要

調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2025年8月27日(水)〜28日(木)

調査地域:全国

有効回答数:会社員・役員 206s、企業のBCP担当者 103s 合計 309s

※当記事に掲載のデータを引用・転載される際は下記問合せ先までご一報ください。


■ JX通信社について

JX通信社は「データインテリジェンスの力でより豊かで安全な社会を創る」ことを目指す、報道ベンチャーです。国内外の各種ビッグデータから災害や事故、テロなどのリスク情報を検知・配信する「FASTALERT(ファストアラート)」、地域の情報を提供するとポイントがもらえる市民参加型のニュース速報アプリ「NewsDigest」のほか、データサイエンスに基づく高精度な選挙情勢調査サービスを提供しています。

FASTALERTは、国内の大半の報道機関で取材支援ツールとして標準採用されているほか、全国の自治体や民間企業で危機管理、事業継続などの用途で活用されています。また、NewsDigestは累計600万超のダウンロードを記録しています。

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業種
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本社所在地
東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル10F
電話番号
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代表者名
秋山広宣
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2015年09月