JLL、世界の商業用不動産投資額2019年1-9月期を発表

前年同期比1%増5,500億ドル、第3四半期は前年同期比13%増2,050億ドル

2019年通年は前年比0-5%減の約7,500億ドルと予測

東京 2019年11月21日 – 総合不動産サービス大手JLL（本社: 米国シカゴ、CEO: クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL、以下: JLL）がまとめた投資分析レポートによると、2019年1-9月期の世界の商業用不動産投資額は前年同期比1%増5,500億ドル※1、2019年第3四半期の投資額は前年同期比13%増2,050億ドルとなりました。2019年通年投資額の見通しは、前年比0-5%減の約7,500億ドルと予測しています。

ハイライトは以下のとおりです。

• 2019年1-9月期の世界の商業用不動産投資額は前年同期比1%増5,500億ドルとなった。2019年第1、2四半期の投資額は前年同期比マイナスだったものの、2019年第3四半期は前年同期比13%増2,050億ドルとなり、プラスに転じた。（図表1、2）
• アメリカ大陸の2019年1-9月期の投資額は前年同期比9%増の2,450億ドル、2019年第3四半期の投資額は前年同期比22%増の970億ドルとなった。アメリカでのインダストリアルセクターにおける大型取引がけん引した。EMEA※2の2019年1-9月期の投資額は前年同期比13%減の1,760億ドル、第3四半期の前年同期比1%減の660億ドルとなった。イギリスのEU離脱問題による先行き不透明感や投資活動の鈍化が投資額減少につながった。アジア太平洋地域の2019年1-9月期の投資額は前年同期比10%増の1,280億ドル、第3四半期の投資額は前年同期比18%増の420億ドルとなった。中国、シンガポールの投資活動が活発だった。（図表1、2）

図表1：商業用不動産投資額  2018年第3四半期－2019年第3四半期※3

図表2：商業用不動産投資額 地域別  2007年第1四半期－2019年第3四半期

• 2019年1-9月期の都市別投資額は、1位ニューヨーク（183億ドル）、2位パリ（181億ドル）、3位ソウル（154億ドル）、4位東京（152.5億ドル）、5位ロサンゼルス（152.3億ドル）となった。アメリカのテクノロジーハブの都市　9位にシリコンバレー（101億ドル）、10位にサンフランシスコ（89億ドル）が入り、それぞれの前年同期比投資額は39%、188%増と急増している。（図表3）

図表3：2019年1-9月期　投資活動が最も活発な10都市

• イギリスのEU離脱問題の行方や米中摩擦など世界で先行き不透明感が続き、また2019年のマクロ経済の成長率は2010年以来の低水準になると予測され、投資家も慎重な投資姿勢をみせている。アジア太平洋地域及びアメリカ大陸の不動産投資市場は堅調であるものの、EMEAの市場が低迷すると予測されることから、2019年通年の投資額は前年比0-5%減約7,500億ドルと予測している。（図表4）

図表4：地域別取引額　実績値と予想値  2006年－2019年

※1　通貨単位は、別途記載がない限りすべて米ドルとします。
※2　EMEA（Europe, the Middle East and Africa）：ヨーロッパ、中東及びアフリカ大陸
※3　各地域の投資額は少数点以下を切り上げているため、必ずしも合計額と一致しない場合があります。

本投資分析レポートは、世界における不動産投資マネーの動きを解説するレポートで、四半期ごとに刊行しています（英語のみ）。詳細はこちら（https://www.theinvestor.jll/gcf/）をご覧ください。

JLLについて
JLL（ニューヨーク証券取引所上場：JLL）は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは不動産市場を再考し、皆様のアンビション実現を支援する不動産の機会やスペースを提供するとともに、お客様、人、コミュニティにとってよりよい明日を築くことを目指します。フォーチュン500に選出されているJLLは、2019年9月30日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約93,000名を擁し、売上高は163億米ドルです。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
http://www.jll.com