2022年の「新語・流行語大賞」にノミネートされた『知らんけど』は、もとは大阪弁だった!「関西と関東のことば」を比べると考え方や文化の違いまで見えてくる?!
株式会社河出書房新社(東京都渋谷区/代表取締役社長小野寺優)は、『関西人VS関東人 ここまで違うことばの常識』を2022年11月10日(木)、全国書店にて発売しました。
●西と東で様子が異なるものはあまたあるが…
食、しきたりや習慣、ファッションと、西と東で様子が異なるものはあまたあるが、中でも「ことば」は要注意である。関西人と関東人がコミュニケーションをとるとき、その違いが大きな誤解を呼びかねないからだ。
たとえば、2022年の「新語・流行語大賞」にノミネートされた『知らんけど』。今でこそ関東でも使われるが、本来は関西、とくに大阪で使われていたことばで、関東人には馴染みが薄かった。関西人がいろいろと興味深い情報を話しておきながら、最後に『しらんけど』で締める――。関東など他地域の人間にとってはかなり無責任に聞こえ、イラっとされていたのだが、では、なぜ関西ではこのような会話スタイルを採用するようになったのか。
●関西ではノリ・その場の雰囲気が、関東では正確性が重視される
諸説あるが、基本的には旺盛なサービス精神が大きく影響しているようだ。大阪での会話は、正確性を後回しにして相手を楽しませることを重視する。そのため、頭の中で想像したこと、ちらっと耳にした巷の噂まで「○○らしいで!」と見てきたかのように話してしまう。
しかし、話しながらも「いや待てよ。かなり盛ってしもた。違てたら困るさかい、とりあえず濁しとこ」と、尾ひれを付けて話してしまったことを『知らんけど』で回収しているのである。
ノリで会話を進める関西では、「とりあえず勢いでどんどん話す」のはコミュニケーションの基本。逆に『知らんけど』を言わないほうが、無責任な情報を放置することになり、危険なのだ。一方、関東はさまざまな地域からヒトが集まってくる。会話は何よりも正確性が重視されるため「オチ」も必要ないわけだ。
●ビジネスや旅行、友達づくりにもお役立ち!
本書では、このような「会話スタイル」の違いから、互いに誤解しがちなフレーズ、標準語に訳せない関西弁独特の表現、地域でも微妙に異なる関西方言などを取り上げ、「なぜそうなるのか」を解説した。改めて関西と関東で異なる「ことば」の常識に驚くとともに、ビジネスや旅行、友達づくりまで幅広く活用していただけること、請け合いである。
【目次】
関西人も関東人も何気ない「ことば」にご用心!―前書き
1章●互いに誤解しがちな、あのフレーズ
「また行こう」の「また」は
東西で意味がこんなに違う!
2章●関西弁vs関東弁にこだわる関西人のリアル
「~じゃん」という語尾が
関西でほぼ使われないわけ
3章●標準語に訳せない関西弁独特の表現
「よう言わんわ」とは、つまり
“返す言葉がない”ってこと?
4章●会話スタイルでわかる東西の気質の違い
「で、オチは?」のひと言に
関西人は何を求めているか
5章●大阪、京都、神戸…微妙に異なる関西方言
きいひん、けえへん、こうへん。
「来ない」の大阪弁はどれ?
6章●東西で違いすぎる、身近なアレの名前
レジ袋を、関東は「ビニール袋」、
関西は「ナイロン袋」と呼ぶって⁈
7章●地元民にもタメになる⁈関西弁講座
どあほ、どけち、どすけべ…
負のワードに付く「ど」の法則!
【書籍情報】
タイトル:関西人VS関東人 ここまで違うことばの常識
編者:博学こだわり倶楽部
ISBN:978-4-309-48595-9
本体価格:720円(税込792円)
仕様:文庫・224ページ・本文1色
【編者プロフィール】
博学こだわり倶楽部
互いの知識を競いあう、驚くほどの博学集団。メンバーは、常人が気にもとめない世の森羅万象にこだわり、その解明のために東奔西走して追究する。著書には『47都道府県 話のネタ大事典』『最新版 関西人の常識VS関東人の常識』『シン・雑学王』(小社刊)他多数。
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