シリーズ累計7万部! 吉本ばななの人気エッセイ最新刊『人生の旅をゆく 4』2月25日発売
あの頃には戻れない、だから、今できることを、今けんめいに!
「喪失と再生」を描き続けてきた作家による「旅と日常」を描いたエッセイ・アンソロジーのシリーズ第4弾。『人生の旅をゆく 4』がNHK出版より2月25日発売になります。
届けたい気持ちをこめて
敬愛するひとと過ごした「時間」という宝物を胸に、信頼と覚悟をもって仕事をし、自然に寄り添う暮らしをする吉本ばななさん。日常と旅の往還によって気持ちの輪郭を研ぎ澄ませた著者による、よりよい明日を生きるための言葉に満ち溢れた最新エッセイ集です。
私の小説を好きな人たちのところに私は実際には一生行けなくても、小説だけはしっかりと会いに行けている。その人たちを助けたり、慰めたり、励ましたりしている。心を込めて書いていれば、きっと伝わる。
きれいな水やお湯を見たとき、きれいな氷を見たとき、人はふっと自然に思いを馳せる。その時間は全部、自然に寄り添う小さな旅なのだ。
ごきげんな赤ちゃんが全身で喜ぶような、木や草が久しぶりの恵みの雨にまるで蛍光色のような明るさを表現するような、そんな感覚を決して忘れたくない。
私のエッセイのテーマは基本的には過去の良かったことをふりかえって描き、人生にはいつでも、たとえどん底にあっても、ふと良い場面に出会う可能性があるということ、それが誰にでも平等にあることに気づいてもらうことだけだ。わずかでもそのきっかけになれば嬉しいと思う。
***
日々見逃しがちな、ちいさいけれど大切なことを、旅先での出会いや食事、その背景にある文化、植物や動物を育てること、その動植物を食べることで生きている私たちの生活といったもののなかに見出し、そのかけがえのなさが綴られた、エッセイ・アンソロジーです。
バリ島の屋台に見た昭和の日本、心身ともに癒された奄美のひとと海。コロナ禍で「自分が罹患しやしないか」しか考えないひとの内面を考察したかと思えば、冷蔵庫に「家事の分担表」を貼っているカップルがなぜうまくいかないのかを一言で言いきり、タピオカ店や喫茶店のプロの技を省察する。そして、亡くなってしまった大切なひとたちへの思いを、その不在を嘆くのではなく、ともに過ごした時間こそが宝ものだとして、前を向いて生きてゆくことのすばらしさを綴る――旅でも、日常でも、コロナ禍に見舞われても、著者のまなざしと態度はあくまでも同時代的で、読む者の共感を呼び起こします。
そんなエッセイをひとつずつ読み進むと、同じ時を生きる著者が、自らの経験を通じて読み手を勇気づけていることに気がつくでしょう。各章が上質な短篇小説の趣をもつ、著者最新のエッセイ集です。
1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『ミトンとふびん』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。
出版社:NHK出版
発売日:2022年2月25日
定価:1,540円(税込)
判型:四六変型判
ページ数:352ページ
ISBN:978-4-14-005721-6
URL:
Amazon→https://www.amazon.co.jp/dp/4140057211/
楽天ブックス→https://books.rakuten.co.jp/rb/17004857/
イタリアや沖縄への旅、妊娠・出産という未知の体験、そして愛するものたちとの別れ――。旅の感触や降り積もる思い出を胸に、家族や友人への愛情と哀惜、自らを取り巻く日本社会の矛盾や違和感について真摯に綴った出産後初のエッセイ集。新たな境地を見せる文章群が、淡く切ない読後感と、小さいけれど確かな勇気を与えてくれる一冊。
幸福という名の果実を実らせるために
こつこつと積み重ねること、ちいさくてもまっすぐな思いを持つこと。それがいつしか壮大な景色になる――。「喪失」と「再生」を経験した著者が、その「かけがえのなさ」を描いた最新エッセイ集。
※ネットで大きな反響を得た秀作「手を動かす」を収載!
敬愛するひとと過ごした「時間」という宝物を胸に、信頼と覚悟をもって仕事をし、自然に寄り添う暮らしをする吉本ばななさん。日常と旅の往還によって気持ちの輪郭を研ぎ澄ませた著者による、よりよい明日を生きるための言葉に満ち溢れた最新エッセイ集です。
【本文より一部抜粋】
私の小説を好きな人たちのところに私は実際には一生行けなくても、小説だけはしっかりと会いに行けている。その人たちを助けたり、慰めたり、励ましたりしている。心を込めて書いていれば、きっと伝わる。
きれいな水やお湯を見たとき、きれいな氷を見たとき、人はふっと自然に思いを馳せる。その時間は全部、自然に寄り添う小さな旅なのだ。
ごきげんな赤ちゃんが全身で喜ぶような、木や草が久しぶりの恵みの雨にまるで蛍光色のような明るさを表現するような、そんな感覚を決して忘れたくない。
私のエッセイのテーマは基本的には過去の良かったことをふりかえって描き、人生にはいつでも、たとえどん底にあっても、ふと良い場面に出会う可能性があるということ、それが誰にでも平等にあることに気づいてもらうことだけだ。わずかでもそのきっかけになれば嬉しいと思う。
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日々見逃しがちな、ちいさいけれど大切なことを、旅先での出会いや食事、その背景にある文化、植物や動物を育てること、その動植物を食べることで生きている私たちの生活といったもののなかに見出し、そのかけがえのなさが綴られた、エッセイ・アンソロジーです。
バリ島の屋台に見た昭和の日本、心身ともに癒された奄美のひとと海。コロナ禍で「自分が罹患しやしないか」しか考えないひとの内面を考察したかと思えば、冷蔵庫に「家事の分担表」を貼っているカップルがなぜうまくいかないのかを一言で言いきり、タピオカ店や喫茶店のプロの技を省察する。そして、亡くなってしまった大切なひとたちへの思いを、その不在を嘆くのではなく、ともに過ごした時間こそが宝ものだとして、前を向いて生きてゆくことのすばらしさを綴る――旅でも、日常でも、コロナ禍に見舞われても、著者のまなざしと態度はあくまでも同時代的で、読む者の共感を呼び起こします。
そんなエッセイをひとつずつ読み進むと、同じ時を生きる著者が、自らの経験を通じて読み手を勇気づけていることに気がつくでしょう。各章が上質な短篇小説の趣をもつ、著者最新のエッセイ集です。
- 著者情報
吉本ばなな
1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『ミトンとふびん』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。
- 商品情報
『人生の旅をゆく 4』
出版社:NHK出版
発売日:2022年2月25日
定価:1,540円(税込)
判型:四六変型判
ページ数:352ページ
ISBN:978-4-14-005721-6
URL:
Amazon→https://www.amazon.co.jp/dp/4140057211/
楽天ブックス→https://books.rakuten.co.jp/rb/17004857/
- 関連書籍
『人生の旅をゆく』
思い出をたずさえて、人は生きるイタリアや沖縄への旅、妊娠・出産という未知の体験、そして愛するものたちとの別れ――。旅の感触や降り積もる思い出を胸に、家族や友人への愛情と哀惜、自らを取り巻く日本社会の矛盾や違和感について真摯に綴った出産後初のエッセイ集。新たな境地を見せる文章群が、淡く切ない読後感と、小さいけれど確かな勇気を与えてくれる一冊。
『人生の旅をゆく 2』
自らに降り積もる喜びと悲しみを携えて、ひとは人生という「旅」を生きてゆく
子育ての日々、大震災の経験、敬愛する友やアーティストへのオマージュ、父親との別れ……。娘として、母親として、作家として、あらゆる生を慈しみ、自分らしく、真摯に日々を生きることの大切さを綴るエッセイ・アンソロジー第二弾。明日を生きるための「確かな」希望を湛えた一冊。『人生の旅をゆく 3』
幸福という名の果実を実らせるために
こつこつと積み重ねること、ちいさくてもまっすぐな思いを持つこと。それがいつしか壮大な景色になる――。「喪失」と「再生」を経験した著者が、その「かけがえのなさ」を描いた最新エッセイ集。
※ネットで大きな反響を得た秀作「手を動かす」を収載!
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