「東京ポートシティ竹芝」「九段会館テラス」「日比谷パークフロント」東急不動産のオフィスビル3棟で環境省の「自然共生サイト」認証取得

～「オフィスビル内の緑地エリア」生物多様性保全地域に認定～

東急不動産

2025年3月24日 14時10分

　東急不動産株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：星野浩明、以下「東急不動産」）は、この度、東急不動産が運営するオフィスビル「東京ポートシティ竹芝（東京都）」「九段会館テラス（東京都）」「日比谷パークフロント（東京都）」の3棟が、環境省が定める「自然共生サイト」として認定されたことをお知らせいたします。当認証では森や公園などの緑地での認定が多い中、この度のオフィスビルとしての認定例は少なく、また同時に3棟認定は初の事例となります。

■「自然共生サイト」の認証について　

　東急不動産が運営するオフィスビル「東京ポートシティ竹芝」「九段会館テラス」「日比谷パークフロント」の3棟※1が、環境省が定める「自然共生サイト」として認定されました。

　「自然共生サイト」とは、生物多様性を守るネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みの一つとして、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を環境省が認定する取り組みで2023年度から開始されました。この認定のうち、国等の保護地域との重複を除いた区域が、OECM（Other Effective area-based Conservation Measures：保護地域以外で生物多様性保全に資する区域）として国際データベースに登録することが予定されています。　

　東急不動産では2024年2月に認定された「東急リゾートタウン蓼科」に続く認定であり、今回、グループ企業である株式会社石勝エクステリアによる協力の元、認定となりました。本認定において、オフィスビルを対象に同時に3棟認定されることは初めてとなります。

環境省自然共生サイトHP：https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/kyousei/

※1　各物件申請者は下記の通りです。

・東京ポートシティ竹芝：東京ポートシティ竹芝オフィスタワー管理組合　管理者東急不動産株式会社

・九段会館テラス：九段会館テラス管理組合

・日比谷パークフロント：東急不動産株式会社

■認定内容及び生物多様性の取り組み

（１）東京ポートシティ竹芝

　浜離宮恩賜庭園や旧芝離宮恩賜庭園といった名勝に近い場所に立地し、東京湾に面する、豊かな自然に囲まれた東京ポートシティ竹芝は、都市の生物多様性の保全を目的として、スキップテラスを中心に「空・蜂・水田・菜園・香・水・島・雨」の８つの景からなる「竹芝新八景」を展開しています。

　これらの取り組みの拠点として、ビル内に「竹芝UBC（Urban Biodiversity Center）」を設置し、様々なプログラムやイベントを展開し、地域住民やオフィスワーカーに向けた環境教育・地域交流・情報発信を行っています。

　都内では機会を得にくい田植え・稲刈り・餅つきといった農体験の参加型プログラムや、採蜜体験、採れたてのハチミツの試食やミツロウを使ったアロマキャンドル作りといったワークショップも実施しています。

　また、近隣の小学校の社会科見学や大学生の生物多様性保全の学びの場としての受入れを行い、「竹芝新八景」を巡り解説するツアーなどで都市の生物多様性を体感する機会を提供しています。

（２）九段会館テラス

　九段会館テラスは、北の丸公園や皇居に近接する立地を活かし、豊かな緑と自然環境を提供しています。敷地内には、クスノキの巨木やお濠沿いのソメイヨシノの古木があり、約100種の植物を植栽しています。この環境により、15種の昆虫類、4種の鳥類や、東京都で絶滅の恐れがあるとされるニホンカナヘビの生息を確認※２しています。

　また生物多様性の保全を目的とし、オフィスワーカーや地域住民との共同でモニタリング調査や生き物住処づくりイベントを実施しており、特に都市緑化における指標とされるシジュウカラの巣箱設置や昆虫の住処づくりを通じ、環境教育の場としても積極的に機会の提供をしています。これらの活動のほか、屋上緑地でのフラワーガーデンツアーや「創花プロジェクト」を実施しています。創花プロジェクトは、オフィスワーカーに見て・触れて・楽しんでもらうことを目的とし、屋上緑地に設置した花壇で、春・夏・秋と季節ごとの花を植え、また育てた花を活用しエントランスホールのディスプレイやオフィスワーカーへの花束贈呈、ワークショップなどを実施しています。

※2　「東京都レッドデータブック（本土部）2024（東京都環境局発行）」を参照
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/index.html

（３）日比谷パークフロント　

　日比谷パークフロントは、日比谷公園に近接する立地特性を生かし、100種を超える植栽により周辺の緑地空間と一体となった緑豊かな環境を創造しています。豊かな緑に包まれた『公園の中のオフィス』をコンセプトにし、外構はもちろん、建物内部、屋上にも多様な樹木を配して、オフィス環境のいたるところに緑と触れ合える機会を設けています。

　本物件では、「生物多様性保全に寄与する緑地」としてオフィスワーカー参加型の活動を展開し、地域に生息する生物に配慮した取り組みを行っています。月に1度、屋上にある菜園にて野菜教室を開催し、年間を通してオフィスワーカーと菜園活動を実施しています。さらにワーカーの家族も参加できるイベントとして、昆虫の住処となるインセクトホテルの作成や、植物に触れ学ぶグリーンツアー等を開催し、生物多様性の推進を図ると同時に、周辺の皇居や日比谷公園地域に生息する生物の繁殖場を増設することで、生物多様性保全に貢献しています。

■ 東急不動産のオフィスビル事業『GREEN WORK STYLE いい職場から、会社は育つ。』

　東急不動産株式会社のオフィスビル事業では、テナント企業の価値向上とワーカーのウェルビーイングを実現するトータルソリューション『GREEN WORK STYLE』を提供しています。「働きやすい会社へ」「健康的な会社へ」「地球にやさしい会社へ」「もっと楽しい会社へ」の4つのテーマを軸に、オフィスを起点として、テナント企業の成長や経営課題の解決を多方面から支援する新しいサービスを提供しています。

　４つのテーマの一つ「地球にやさしい会社へ」として、再エネ電力への切り替えによるRE100の早期達成、既存オフィスビルでのZEB認証取得、ビル屋上での芋緑化による空調効率化等、環境に配慮した多数の取り組みを通して、サステナブル社会への貢献などを実施しています。

　さらに、芋緑化や屋上栽培により収穫された作物は、クラフトビールやさつまいもチップスなどの製品化を行い、屋上菜園を行っているビルの入居テナントを中心として、テナント企業内イベントでの提供や、お歳暮や手土産としての配布などで展開しています。入居テナントへ製品を提供することで、入居ビル内での取り組みの認知向上や、環境課題について考えていただくきっかけとなることをめざしています。今後も、ステークホルダーとの共創を通して、環境課題解決の一助となる取り組みを進めてまいります。