インド最大のウッタル・プラデーシュ州・ヨギ首相が初来日で山梨県を訪問 水素分野での技術協力や人材育成で連携強化を確認

インド最大の人口を抱えるウッタル・プラデーシュ州のヨギ・アディティヤナート首相が初来日し、令和8年2月26日に山梨県を訪れました。ヨギ首相は山梨県が推進する米倉山の水素製造・貯蔵システム(P2G)を視察し、長崎幸太郎知事との意見交換では、水素技術や人材育成などの分野で協力を深めることで一致しました。これに先立ち25日には、都内で「日印ゲートウェイミーティング」が開かれ、インド進出企業やインドビジネスに高い関心を持つ企業が参加し、意見交換が行われました。今回の一連の訪問により、山梨県とUP州の多分野での連携が大きく前進しました。
山梨県は、インド最大の人口2.4億人を擁し、著しい経済発展を遂げているウッタル・プラデーシュ州(以下、UP州)との交流を一層深めるため、令和6年12月に、グリーン水素技術や人材交流、観光などの分野で経済的互恵関係の構築を目指す基本合意書を締結、翌7年には同州政府高官が山梨県を訪れるなど、実務レベルで関係強化を着実に進めてきました。こうした取り組みを背景に、インド国内で高い政治的影響力を持ち、将来の国政を担う指導者としても注目されるヨギ首相が、今回初めて来日・来県する運びとなりました。
今回の訪問では、令和8年2月16日に設立した「日印友好交流促進知事ネットワーク(※)」とも連携しながら実施され、山梨県は同ネットワーク内でUP州との「ゲートウェイ(窓口)」の役割を担いました。山梨県が提唱するこのゲートウェイ構想は、地方自治体を国家外交の補完的役割にとどめるのではなく、地域自らが主体的に世界と向き合う“グローバルプレーヤー”として行動するための枠組みです。国際交流における一対一の関係は、相手国・地域との資源や体制の違いにより、継続性や成果に限界が生じ得ます。一対一を超え、複数自治体が連携して国際関係を構築するという、国際秩序が変動する時代における地方の新しい在り方です。
今回の一連の行事は、山梨県とUP州の交流が実務段階からトップレベルへと発展したことを示すものであり、両者の関係が大きく深化したことを明確に表しています。
同時に、複数自治体が連携して“面”として国際社会と向き合う「ゲートウェイ構想」も、具体的な交流へとつながる重要なステップとなりました。
山梨県は、これからも主体的に世界と向き合うグローバルプレーヤーとして、国際秩序が変動する時代における地方外交の新しい在り方をリードしていきます。
※日印友好交流促進知事ネットワーク
・山梨県主導により創設した、地方自治体が共働してインド各州との「窓口(ゲートウェイ)」機能を担い、経済・人材・観光など多方面の交流を加速させる枠組み
・以下の9自治体が参加
岩手県・宮城県・富山県・山梨県・長野県・静岡県・愛知県・香川県・鳥取県
日印ゲートウェイミーティング
― 都内でUP州と日本企業・自治体が意見交換 ―
2月25日、ウェスティンホテル東京(東京都目黒区)で「日印ゲートウェイミーティング」を開催しました。ヨギ首相をはじめ、同州財務大臣、インフラ・産業開発大臣、ナグマ・モハメド・マリック駐日インド大使、日本企業7社、さらに知事ネットワーク参加自治体が参集。UP州の投資環境紹介、日本企業向け支援策の説明のほか、企業・自治体とUP州との間で具体的な協力可能性について活発な意見交換が行われました。
-
ゲートウェイミーティングにおける長崎幸太郎山梨県知事コメント
UP州は、まさにインドと日本の両国にとって大きな可能性を持つ地域であり、ヨギ首相の卓越したリーダーシップのもと、本日の対話が新たな協力の芽を生み出すものになると確信しております。山梨県としても、日本企業のインドにおける挑戦と発展に貢献できるよう、微力ながら、引き続き取り組みを進めて参ります。


■県内視察
(1) P2Gシステム視察 ― 山梨の水素製造技術に強い関心 ―
2月26日、ヨギ首相は、米倉山水素研究施設(山梨県甲府市)を訪れ、山梨県と民間企業が共同開発した「やまなしモデルP2Gシステム」を視察しました。再エネ電力を活用した水素製造の最先端研究に強い関心を示し、担当者から産業応用の可能性や技術的特徴について説明を受けました。


(2) 意見交換 ― 水素・人材・観光の3分野で協力深化 ―
P2Gシステム視察後、山梨県とUP州は、甲府市内のホテルにおいて、連携分野として重要性が高い「グリーン水素技術」「人材交流」「観光」の3分野について、具体的な協力の方向性を協議しました。
山梨県は今回の意見交換を通じ、UP州に対し、P2Gシステムを活用したグリーン水素の実証、人材育成プログラムの構築、さらに令和8年10月に山梨県で開催予定の「国際水素サミット」への参加など、3分野の協力提案を行いました。これらは、両者の連携を実装段階へ進める具体的ステップとなるものです。
また、UP州へのP2Gシステム導入に向けた取り組みを進めるため、水素製造装置の開発・販売を行うカナデビア株式会社(大阪市)とインドで石油・鉱物資源および再生可能エネルギー開発を行うInfistar Energy Private Limited(インド・グジャラート州)が、今後の協議・検討・協力を目的としたMOU(協力覚書)を締結しました。
-
意見交換における長崎幸太郎山梨県知事コメント
これまで双方が誠意をもって対話を重ね、実務を積み上げてきたプロセスそのものが、両地域の協力関係が確かな発展の軌道にあることを示すものであります。その積み重ねの結実として、ヨギ首相を山梨県にお迎えできましたことを、県民を代表して心より嬉しく、また大変光栄に存じます。
本日の議論を踏まえ、UP州との協力関係が確固たる成果に結びつくよう、今後も緊密な連携をさらに強化して参ります。



(3) 歓迎レセプション ― 政財界200名と交流、連携の広がりを確認 ―
意見交換後、UP州訪問団の来県を歓迎するレセプションが行われ、ヨギ首相によるスピーチでは、山梨県との協力関係の深化に向けた期待が示されました。その後、県内政財界関係者とのネットワーキングが行われ、経済交流や今後の連携可能性について活発な意見交換が交わされ、親睦を深めました。

(4) リニア試乗 ― 次世代高速鉄道の技術を体感 ―
UP州訪問団は、将来の開業が予定されているリニア中央新幹線の実験線を有する山梨実験センター(山梨県都留市)を訪問しました。ヨギ首相と長崎知事は実験車両に試乗し、リニアの速度や乗り心地などを体感し、日本が誇る次世代高速鉄道技術への理解を深めました。


(5) 県内企業視察 ― 世界的ロボットメーカーで産業技術を視察 ―
UP州訪問団は、産業用ロボット製造の世界的メーカーであるファナック株式会社(山梨県南都留郡忍野村)を訪問し、最新のロボットや工場内部を視察しました。ヨギ首相は、日本の高度な自動化技術や生産システムに高い関心を示し、今後の産業分野における協力の可能性を探りました。


このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
