博報堂キャリジョ研 「女性のキャリア意識調査」
「管理職になりたい」20~30代女性は3割。「チーム統率への苦手意識」と、高すぎる「理想のリーダー像」がハードルに。管理職になりたい理由:『対人関係を重視する』女性と『社会地位を気にする』男性。
しかしその一方で、当の働く女性たちは“自分が昇進して管理職に就く”ことに対して、どのように考えているのでしょうか?
株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:水島正幸)の社内プロジェクトで働く女性(キャリジョ)の研究をする「博報堂キャリジョ研」は、2021年6月に20~30代男女に対して「女性のキャリア意識調査」を行いましたので、調査結果の主なポイントをご紹介いたします。
<調査結果のポイント> ①20~30代の女性で「管理職になりたい」は3割、「リーダーになりたい」は4割。男性はともに半数 を超える。 ②“管理職になりたくない理由”で女性>男性に大差がついたのが、「目立ったり、人目を引いたりすることが苦手」の他、「大きな方針や指針を示すことが苦手」「チームを率いることが苦手」など、チームビルディングへの不安。 ③女性は、「理想の管理職・リーダー像」が備えるべきと考える項目が男性よりも多い。 ④女性の「理想の管理職・リーダー像」における具体的なイメージは、「部下のモチベーションアップ」や 「適切な距離感での部下の見守り」など“部下への育成やケア”を意識した項目が上位に挙がる。 対して男性は、部下と仕事を分担しながらまとめ上げる“仕事の円滑な遂行”を目指す。 ⑤女性の“管理職やリーダーになりたい”理由には、「部下や周りに頼られる」「社内外のネットワークが広がる」など対人関係を重視した項目が挙がる。男性は「社会地位が上がる」「自分の意見が通しやすい」など、自分の影響力向上が上位にきた。 |
博報堂キャリジョ研では今後も女性のキャリア支援として、女性の採用や育成、キャリアプランニングといった人材開発/人材育成領域に対するナレッジ提供やアクションプランのサポートなどの協業ワークに取り組んでまいります。
<参考資料>
データ①
20~30代の女性の管理職意向度は、「なりたい」「ややなりたい」のTOP2で32%と、3人に1人に留まる。対して、男性はTOP2で56%と過半数を占めている。
管理職よりはリーダー意向度は高めであるが、同様の傾向で男性の意向は58%に対して女性の意向は42%。
Q. あなたは今後、リーダー(自分の下に部下やメンバーがいるポジション)または管理職・マネージャー(自分の下に評価対象の部下がいるポジション)になりたいですか。実際のポジションに限らず、お気持ちに最も近いものを一つお選びください。現在、既にリーダー/マネージャーの立場にいらっしゃる場合は、現時点での立場関係なく、今後のお気持ちについてお答えください。
データ②
管理職/リーダーになりたくない理由について、20~30代女性は「責任が重くなるのが嫌だから」「仕事よりも趣味やプライベートを大切にしたいから」が4割前後と高く、男女間でスコアの差も大きい。
さらに、男女の差分が大きいものとしては、「目立ったり、人目を引いたりすることになるのが嫌だから」「大きな方針や指針を示すことが苦手だから」「チームを率いることが苦手だから」など、人より前に出て動くことへの抵抗感やチーム運営をしていくことへの不安がうかがえる。
Q. 前問で、リーダー/管理職・マネージャー(いずれか、またはは両方共)になりたくないとお答えされたのはなぜですか?その理由として当てはまるものをすべてお選びください。(管理職・リーダーいずれも非意向者ベース)
データ③④
「理想の管理職・リーダー像」のイメージは、いずれの項目においても女性のスコアが高いという結果に。
管理職やリーダーに求めることが多く、反対に自分がなる場合のハードルの高さにもつながると推察される。
Q. あなたの思い浮かべる理想のリーダー/管理職・マネージャー像について、当てはまるものをすべてお選びください。
TOP3の項目に絞って見ると、ともに「部下やメンバーへの正しい評価」が挙がる。男女の違いとして、女性は「部下やメンバーのモチベーションを上げ、やる気を起こさせることができる」「常に適切な距離感で、部下やメンバーのことを見守ってくれている」など、“部下自身への育成やケア”を意識しているのに対して、男性は「部下やメンバーを信頼し、仕事を任せてくれる」「部下やメンバーひとりひとりの意見と向き合い、まとめ上げることができる」といった“仕事の円滑な遂行”を意識している。
Q. あなたの思い浮かべる理想のリーダー/管理職・マネージャー像について、当てはまるものをすべてお選びください。(男女TOP3項目のみ抜粋/%)
データ⑤
管理職・マネージャーになりたい理由は男女ともに「給料が上がる」「達成感を感じる」が高く、約半数を占める。差分で見ると、女性は「部下や周りに頼られる」「社内外のネットワーク広がる」など対人関係や働く環境への意識が高いのに対して、男性は「社会地位が上がる」「自分の意見が通しやすい」が高い。
Q. 前問で、リーダー/管理職・マネージャー(いずれか、またはは両方共)になりたいとお答えされたのはなぜですか?その理由として当てはまるものをすべてお選びください。
【調査概要】
2021年 女性の管理職に対数意識調査
実施時期: 2021 年 6 月 29 日
調査方法: インターネットリサーチ(全国)
対象者: 20〜30代の正社員・総合職の男女
サンプル数: 700 人(女性500人に対する比較として男性200人)
■博報堂キャリジョ研
「働く女性(キャリジョ)」有志で立ち上げられた、博報堂および博報堂DYメディアパートナーズの社内プロジェクト。「働く女性が生きやすい“ニュートラルな社会”をつくる」ことをビジョンに、女性に関する様々な調査・研究、有識者ヒアリングを重ね、その知見を生かした企業コミュニケーションコンサルティングやメディアでの情報発信によるソーシャルアクションを行ってきました。「キャリジョ」という言葉を使わなくなる未来を目指し、これからも情報発信活動やプログラム開発を行っていきます。
公式ホームページ:https://www.hakuhodo.co.jp/career-woman-lab/
Mail: career-woman-lab@hakuhodo.co.jp
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