ジェイテクト、錆や腐食、フジツボを予防する投げ込み式水位計「STD series」を開発
海や寒冷地でも長く使える水位計
株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:近藤禎人、以下「ジェイテクト」)は、海水域や下水道施設、寒冷地でも長期間使用できる、錆や腐食、凍結に強い投げ込み式水位計「STD series」を開発しました。
【開発背景】
ジェイテクトは、JTEKT Group 2030 Visionを掲げ、「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」になることを目指しています。ジェイテクトグループは、製品と製造設備に関する要素技術や知見であるコンピタンスを一堂に集約したテクノロジープラットフォームを活用し、これらのコンピタンスを掛け合わせて社内や社会の困りごとの解決策を提案するソリューション共創センターの開設を進めています。
水位計は、河川やダムなどの水位測定に利用され、気候変動など近年の環境変化に伴う水害の未然防止にも貢献しています。ジェイテクトは、1986年に水位計「TD series」の販売を開始し、これまでに5万本以上を納入。現在も日本各地の水位測定にご利用いただいています。
一方で、海水域や下水道施設といった成分濃度が高い水質下での水位計の使用は錆や腐食が発生しやすく、また海水域ではフジツボ付着による機能損失の可能性が懸念されます。さらには、寒冷地では水位計が凍結し破損の恐れがあります。こうした課題に対し、ジェイテクトはパートナー企業と共創し、双方のコンピタンスを融合することで、さまざまな環境で長く使用できる水位計「STD series」を新たに開発しました。
【STD seriesの特長】
STD seriesは、水位計本体が液体に直接触れないよう共創パートナーが開発した特殊樹脂製のカバーを採用しています。そのため錆や腐食の心配がなく、海水域や下水道施設でも長期間にわたってご利用いただけます。また温泉水でもご利用いただけるよう、現在実証実験を進めています。
海水域の水位測定では、フジツボなどの海洋生物が水位計に付着し、機能不全に陥ることがあります。その対策として、海洋生物付着防止シールを特定箇所に貼付し、海洋生物の付着を抑制しています。
さらには、寒冷地でも凍結の心配なく安心してご利用いただけるように、本体と特殊樹脂製カバー間にシリコンオイルを充填しています。これにより、-30℃までの水温では凍結することなく正確な水位測定が可能となりました。
※海洋生物付着防止シールの有効期間は1年となっていますので、定期的な交換を推奨いたします。
【販売開始日】
2024年12月
【今後の展望】
ジェイテクトは引き続き、全国自治体をはじめ水位測定を担うお客様のニーズにお応えするソリューションとして、STD seriesをご提案し、あらゆる水質下の水位測定に貢献していきます。
今後も地球規模で異常気象による内水氾濫や外水氾濫など、水害発生の頻度が高まる恐れがあります。そうした中でもジェイテクトは、STD seriesを通じて、水害被害の拡大防止、ひいては地域住民の安心安全な暮らしに貢献してまいります。
【参考】
JTEKT 水位計特設サイト
https://koyo.jtekt.co.jp/products/levelgauge/
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