【国立映画アーカイブ】上映企画「生誕120年 映画監督 山本嘉次郎」開催のお知らせ
国立映画アーカイブでは、8月2日(火)より企画上映「生誕120年 映画監督 山本嘉次郎」を開催いたします。
日本映画の黄金期を支えた山本嘉次郎は、喜劇王エノケンのミュージカル・コメディや戦後のサラリーマン喜劇、戦記物、カラー作品など、東宝が新たな挑戦をするときにその第一作を監督し、各ジャンル・領域のパイオニアとして活躍しました。撮影所の重鎮として、黒澤明を育て、三船敏郎を見出すなど、日本映画の代表的存在を送り出したことも功績のひとつです。生誕120年という節目の年に、現存が確認されている『青春醉虎傳』(1934) 以降の代表作(21作品)を厳選して上映し、偉大な業績を振り返ります。皆様のご来場を心よりお待ちしています。
- 企画の見どころ
山本嘉次郎は戦前にエノケン(榎本健一)と組んでミュージカル・コメディを数多く送り出しました。戦後には、東宝のサラリーマン喜劇の先駆けとなる『ホープさん サラリーマン虎の巻』(1951)、『坊っちやん社員』(1954)『續 坊っちやん社員』(1954)などで新境地を拓きました。また、『天才詐欺師物語 たぬきの中の狸』[『天才詐欺師物語 狸の花道』改題](1964)では、サイレント時代の喜劇映画にオマージュを捧げて、狂騒的なまでの喜劇を展開しています。
ドキュメンタリー的タッチの導入
劇映画にドキュメンタリー的タッチを導入したことも山本嘉次郎のパイオニア的な一面です。農村で仔馬の世話をする少女を描いた『馬』(1941)、少年作家の原作をもとに戦時中の疎開の苦難をテーマにした『風の子』(1949)など、取り上げられることが少なかった題材に対し、写実的なアプローチを試みました。また、『標髙8125米 マナスルに立つ』(1956)では、日本人登山隊による世界初登頂を撮影したフィルムを託され、隊員らの登頂の苦心が伝わる重厚な人間ドラマとして構成しました。
ニュープリント上映9作品
『吾輩ハ猫デアル』(1936)、『風の子』(1949)、『坊っちやん社員』(1954)など9作品を、ニュープリントを作成して上映します。
- 上映作品(21プログラム、21作品)
- 開催概要
会期:2022年8月2日(火)-8月28日(日) ※本特集の休映日:月曜日および8月5日(金)-6日(土) 会場:国立映画アーカイブ 小ホール[地下1階]
HP:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/yamamoto202207/
問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
チケット:国立映画アーカイブHPより、公式チケットサイトで電子チケットをオンライン販売します。また、セブン-イレブンでもチケットぴあを通じて販売します。7月26日(火)以降の毎週火曜10時に翌週火~日曜日の上映分を発売します。
〈料金〉一般:520円/高校・大学生・65歳以上:310円/小・中学生:100円/障害者(付添者は原則1名まで)・国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ・未就学児:無料
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