奥尻島で学んだ児童6名や海藻専門家が発表「はこだて海の教室2021活動報告会~未利用海藻の活用~」
2021年11月14日(日) 場所/函館蔦屋書店
この取組みは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
- 今年8月に実施した「奥尻島ホソメコンブ調査隊」参加児童による発表
奥尻島ホソメコンブ調査隊の実施レポートはこちら。https://blog.canpan.info/hakodate-umi/archive/68
- 奥尻島ホソメコンブ調査隊 参加児童の発表(抜粋)
相本さん(小学校5年生)「ホソメコンブは、マコンブのようにおいしい出汁がとれて、ガゴメコンブのようにネバネバ成分を含んでいる、両方の良さを持っている海藻です。私は、ホソメコンブを使わないのはもったいないなと思いました。」
三浦さん(小学校5年生)「今回の調査で、私が一番心に残ったことは、奥尻でのいろいろな取組みが全て未来のために行われているということです。ホソメコンブやアワビの養殖は、未来の水産資源を守るためです。青苗漁港の人工地盤の整備は未来でも漁業をつづけられる環境を作るためです。そして、ブナの原生林は未来まで海の豊かさを保つためです。奥尻島で多くの方に話を聞いたことで、昆布を育てることが、まちづくりや、森と海の環境を守ることに関係があって、それぞれがバランスをとることで、SDGsが目標とする持続可能な未来につなげていくことができるのだと、気づきました。」
▼「奥尻島ホソメコンブ調査隊」児童による発表(約17分)
- 未利用海藻の活用成功例「ガゴメコンブ」による経済効果は300億円
児童の発表後は、安井肇さん(北海道大学名誉教授/海藻学)が「北海道における未利用海藻の魅力」と題して講演をしました。安井さんは、昔、浜のやっかいものとして捨てられていたガゴメコンブの価値を発見し、世に知らしめた方です。
安井さんは「ガゴメコンブは現在、食材としてだけでなく健康食品や工業製品の原料としても活用がすすみ、その経済効果は300億円にものぼる。ホソメコンブは成長が早く、栄養豊富で独特のうまみがあるのが特徴。ホソメコンブやスジメ、ウミゾウメンなど、北海道近海に生えていて、まだ活用されていない海藻のことをもっと知っていただき、ぜひ活用を。」と語りました。
また、活動報告会ではこのほかに、当会事務局長の阪口による「北海道産天然青のりの調査結果および活用の取り組み」についての発表も行いました。当会は今後も、子どもたちや市民の皆様に、海の未利用資源に関する情報発信や、海の学びの機会提供を行っていきたいと考えています。
団体概要
団体名称:はこだて海の教室実行委員会
団体所在地 :函館市旭町6-14
電話番号 :0138-86-7602
会長:菅原雅仁
設立:2018年12月1日
URL:https://www.hakodate-umi.com/
活動内容:函館朝市ミニ水族館の運営、海に関連した「子ども向け講座」を実施
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
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