ERPC、Solana v4 の XDP 高速パスと zero-copy を全リージョンの RPC・Geyser gRPC ノードに本番展開

NY での実証を全基盤へ拡大し、配信ラグ短縮と RPC の state 鮮度向上を実現

ELSOUL LABO B.V.

ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役 CEO:川崎文武)および Validators DAO が運営する ERPC は、Solana v4(Agave 4.x)の XDP 高速パスと AF_XDP zero-copy を、全リージョンの RPC ノードおよび Solana Geyser gRPC ノードに本番適用したことをお知らせいたします。これは、ニューヨーク(NY)リージョンの Geyser gRPC 配信元で先行して実証した最適化を、全リージョンの本番基盤へと展開したものです。

XDP 高速パスと AF_XDP zero-copy は、Solana v4(Agave 4.x)で利用可能になった Turbine 向けの最適化です。ERPC は、この Turbine 向け XDP 高速パスと zero-copy を踏まえ、Geyser gRPC を支える配信元ノードだけでなく、RPC ノードにも本番環境で適用しました。RPC ノードも Geyser gRPC ノードも、ともに Turbine 経由でブロックを構成する shred を受信します。XDP と zero-copy によって、その shred の伝播・取り込み経路がカーネルのオーバーヘッドを抑えて高速化されることで、gRPC ではストリームの配信ラグが短縮され、RPC では state の鮮度と最新状態への追従性が高まります。本対応はすでに全リージョンの本番環境で稼働しています。first-arrival 性能を重視するお客様は、全リージョンの RPC・Geyser gRPC を、時間課金(1 時間単位)でも、Crypto Pay(SOL / USDC / EURC)でも、すぐにお試しいただけます。

ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja

ERPC ダッシュボード: https://dashboard.erpc.global/ja

全リージョン展開で何が変わるか — shred を掴む経路を、どこでも速く

Solana では、ブロック生成を担うリーダーが短い周期で切り替わり、通信の起点が常に移動します。この構造においては、特定の単一点に近いことよりも、主要ノードやバリデータが集積するネットワークに近接している確率が高いことが、実運用上のレイテンシや再送率、失敗率に直接影響します。だからこそ ERPC は、特定の一台だけを速くするのではなく、全リージョンの本番ノードを同じ水準に引き上げることに意味があると考えています。

今回の展開のポイントは、最適化の対象を「Turbine 上の shred 伝播・取り込み経路」に置いていることです。RPC でも Geyser gRPC でも、最終的な速さは「ノードがどれだけ速くブロックを掴めるか」に支えられています。XDP と zero-copy は、まさにその掴む段階 — Turbine を介した shred の受信・retransmit・伝播 — のオーバーヘッドを抑える最適化です。これを全リージョンの本番ノードに適用したことで、お客様がどのリージョンの接続元から利用していても、最適化された経路の上でデータを受け取れるようになりました。

Solana v4 の XDP 高速パスと zero-copy とは

XDP(eXpress Data Path)は、高性能なネットワークコードが、カーネル通常のパケット処理経路の多くをバイパスできるようにする Linux カーネルの技術です。データのコピーとコンテキストスイッチを削減することで、標準のネットワークスタックよりもはるかに少ないオーバーヘッドでパケットを処理します。

Agave(Solana のバリデータクライアント)では、XDP は、バリデータネットワーク間でブロックを伝播するプロトコルである Turbine に適用されています。受信した shred は、ネットワークインターフェースカード(NIC)の近くにアタッチされた eBPF プログラムで処理され、AF_XDP を通じてユーザー空間のバッファにマッピングされます。このとき zero-copy モードを用いると、受信データをカーネルからユーザー空間へコピーすることなく直接受け渡せます。送信側の shred についても、AF_XDP の送信経路を活用することで、ホットパス上のコピーやシステムコールのオーバーヘッドを抑えます。

Anza は Turbine 向けの XDP を Agave 3.x 系(v3.0.9 以降)で導入し、Solana v4(Agave 4.x)の基盤へと引き継いでいます。起動フラグはリリースを通じて整理が進んでおり、Agave 4.1 系で --experimental-retransmit-xdp-* 系が非推奨化され、--xdp-interface / --xdp-cpu-cores / --xdp-zero-copy として整理されました。Anza のセットアップガイドによれば、XDP を用いると、大規模バリデータでは Turbine の fanout により送信パケットが毎秒 150,000 に迫るとされています。

Anza Agave XDP Setup Guide: https://www.anza.xyz/blog/agave-xdp-setup-guide

Geyser gRPC ノードへの適用 — 配信元の取り込みを速くする

Geyser gRPC は、アカウント・スロット・ブロック・トランザクションの更新を、ポーリングではなくストリームとして受け取る経路です。ここでの 1 ミリ秒の差が、約定機会の捕捉やフロントエンドの体感速度に直結します。Geyser のラグは、最終的には「配信元がどれだけ速くブロックを掴めるか」に支えられています。

XDP と zero-copy は、まさにその配信元の shred 伝播・取り込み経路のオーバーヘッドを抑える最適化です。配信元がより速く shred を受信・伝播できるようになることで、ブロックをより早い段階で観測・再構成できるようになり、その更新が Geyser gRPC ストリームを通じてお客様へ届くまでのラグが短縮されます。先行して適用したニューヨーク(NY)リージョンでは、この最適化が配信ラグのテール領域に効くことを、オープンソースの計測で確認しています。今回、同じ最適化を全リージョンの Geyser gRPC ノードに広げました。

RPC ノードへの適用 — state の鮮度と最新状態への追従性を高める

今回の展開で新しいのは、この最適化を RPC ノードにも適用した点です。RPC ノードもまた、Turbine 経由でブロックを構成する shred を受信し、自身の台帳と state を更新しています。XDP と zero-copy によって、その Turbine 経由の shred 取り込み・伝播のオーバーヘッドが抑えられると、RPC ノードはより新しいブロックをより早く取り込めるようになります。

これは、RPC を利用するお客様にとって、全 RPC メソッドが一律に速くなるという話ではなく、ノードが扱う state の鮮度として表面化します。直近のスロットやブロック、アカウントの最新状態を問い合わせたとき、ノードが取り込み済みの情報がより新しいことは、応答に含まれるデータの鮮度に直結します。また、伝播・取り込み経路のオーバーヘッドが小さくなることは、ノードが高負荷時に取りこぼしなく更新を処理する余力にもつながります。Geyser gRPC のストリーム配信と同じ最適化が、RPC が返すデータの鮮度を支える土台としても働く — これが、今回 RPC ノードまで対象を広げた理由です。

全リージョンの本番ノードへ — 何を有効化したか

ERPC は、全リージョンの RPC ノードおよび Geyser gRPC ノードを Solana v4(Agave 4.x)へ移行し、Turbine 向け XDP の高速パスと AF_XDP zero-copy を本番環境に投入しました。Agave 4.1 系で整理された起動フラグ体系を踏まえ、リージョンごとの構成に合わせて有効化しています。

XDP の有効化は、新しいカーネル、XDP に対応した NIC、バリデータプロセスへの適切な systemd capabilities、正しい起動フラグ、CPU コアの適切なピン留めといった、高度で間違えやすいチューニングを必要とします。これを単一ノードではなく全リージョンの本番ノードに、リージョンごとに異なる NIC・カーネル・ネットワーク構成を検証しながら展開することは、運用の難度がさらに上がる作業です。ERPC は、ネットワークの頂点でバリデータを運用する中で培ったこの運用知見を、各リージョンの配信元ノードと RPC ノードの構築・運用にそのまま適用しています。

そして、この最適化の運用知見は、オープンソースの Solana 運用ツール SLV にレシピとして集約されています。SLV は、XDP の有効化(xdp_enabled / xdp_zero_copy などの設定変数)から、配信ラグの計測(slv check geyserbench)までを、AI エージェントとの対話、または CLI で誰でも再現できる形で提供しています。ERPC が全リージョンで達成した最適化は、特別な一台のための裏技ではなく、再現可能な運用レシピの上に成り立っています。

SLV GitHub: https://github.com/validatorsDAO/slv

自分の接続元から、自分の数値で確かめる

今回の最適化がどれだけの差を生むかは、接続元、経路、時間帯、leader の分布によって変わります。だからこそ ERPC は、配信品質を主観や宣伝文句ではなく、誰もが同じ方法で確かめられる計測で示すことを重視しています。お客様が確認できるのは固定の数値ではなく、計測方法そのものです。

Geyser gRPC については、ERPC のベンチマークツールがオープンソースで公開されています。first-arrival の比較には slv check geyserbench --kind grpc を、個別エンドポイントの疎通・遅延確認には slv check grpc を利用でき、ご自身のワークロードに近い条件で、そのまま比較していただけます。RPC についても、ご自身の bot やアプリが実際に投げているリクエストで、返ってくるデータの鮮度や応答の様子を、同じ接続元から計測・確認いただくのが最も確実です。

ベンダーの主張ではなく、ご自身で計測した数値で意思決定できることが、first-arrival 性能を重視するお客様にとっての出発点です。SLV の導入から計測の実行までの手順は、SLV の Getting Started で公開しています。

SLV 公式サイト: https://slv.dev/ja

SLV Getting Started: https://slv.dev/ja/doc/general/getting-started/

Solana Geyser gRPC 速度比較ドキュメント: https://erpc.global/ja/doc/geyser-grpc/speed-comparison/

距離由来のレイテンシを設計で抑える — AS200261 Solana 特化データセンター

ERPC のレイテンシ優位は、ソフトウェア最適化だけによるものではありません。ERPC は、配信元ノード、受信エンドポイント、処理ノードを、Solana バリデータが高密度に集積するプレミアムデータセンター内に配置することで、距離由来の遅延を設計の段階で抑えています。

ELSOUL LABO は、RIPE NCC より付与を受けた自社 ASN(AS200261)による Solana 特化データセンターを ERPC プラットフォームの一部として運用しています。今回の XDP・zero-copy のようなソフトウェア最適化は、この物理的・ネットワーク的な近接設計の上で初めて最大の効果を発揮します。設計レベルの近さと、ノード側のソフトウェア最適化の両方が揃って、first-arrival 性能と低遅延なストリーミング品質、そして鮮度の高い RPC 応答が実現します。

継続的な基盤強化の系譜

今回の全リージョン展開は、ERPC が継続的に進めている基盤強化の系譜に位置づけられます。2025 年 12 月の全リージョン Geyser gRPC 基盤アップグレード、2026 年 1 月のフランクフルト(FRA)リージョンの大規模強化、そして 2026 年 6 月のニューヨーク(NY)リージョンにおける XDP・zero-copy の先行適用に続く、最新世代の最適化です。NY で実証した最適化を、今回 RPC ノードまで対象を広げたうえで、全リージョンの本番基盤へと展開しました。

ERPC は、需要増加に対して制限や縮退で対応するのではなく、基盤そのものを強化することで吸収する — この方針を一貫して採用しています。対応 NIC・カーネル・ネットワーク構成の検証を重ねながら、最新世代の最適化を本番基盤に反映し続ける。ERPC の RPC と Geyser gRPC は、これからも継続的に進化を続けます。

時間課金で、1 時間から検証する

ERPC の RPC・Geyser gRPC は、時間課金プランで 1 時間単位からお試しいただけます。これにより、リスクを抑えた検証ループが成立します。1 時間だけ契約し、その時間内に、ご自身の bot やアプリの接続元から見た実際の挙動を確認し、その結果をもとに月額・年額への移行を判断できます。前述の slv check による計測も、この 1 時間のトライアルの中でそのまま実行いただけます。

構成と利用量が見えてきた段階で月額プランや年額プランに切り替えても、同じダッシュボード、同じエンドポイント品質のまま進められます。

ERPC ダッシュボード: https://dashboard.erpc.global/ja

Crypto Pay(SOL / USDC / EURC)にも対応

ERPC は、ERPC クレジットの購入と各種プランの支払いに Crypto Pay を提供しており、時間課金プランにも対応しています。支払い資産として SOL、およびステーブルコインの USDC / EURC を選択できます。EURC は直接送金でき、USDC または SOL は Orca 経由で EURC にスワップして送金までを同じフローで進められます。

Solana 上で開発・運用を行うチームにとって、インフラ利用料を既存のウォレットベースの資金管理フローに近い形で扱えることは、検証開始までの摩擦を下げる実務上の改善です。前述の時間課金による検証も、Solana ウォレットの資産からそのまま始められます。

ひとつのプラットフォームで、Solana 特化インフラを

ERPC は、Solana RPC、WebSocket、Solana Geyser gRPC、Solana Shredstream、Direct UDP Stream(Raw Shreds)、VPS、ベアメタルサーバー、専有 RPC、SWQoS、Pyth 対応 Price API、Jet Analytics & Indexed RPC を、同一プラットフォーム上で組み合わせて利用できます。

ERPC ダッシュボードは 16 言語に対応しており、プランの選択、リージョン選択、在庫確認、カートへの追加、クレジットトップアップ、チェックアウト、API キーやエンドポイントの確認、利用状況の確認、サポートチケット作成までを、同じ画面から進められます。

Solana 特化インフラの研究開発と継続的な改善

ERPC の背景には、ELSOUL LABO が進めている Solana 特化インフラの研究開発があります。ELSOUL LABO は、オランダ政府の研究開発支援制度 WBSO において 2022 年以降 5 年連続で承認を受けています。Solana RPC インフラ、バリデータ運用、リアルタイムデータ配信、AI エージェントによる運用・開発支援に関する研究開発を継続しており、その成果は ERPC、SLV、SLV AI、AS200261 Solana 特化データセンターを含む各種サービスに反映されています。

今回の全リージョンにおける Solana v4 / XDP / zero-copy 対応も、ネットワークの頂点でバリデータを運用する中から形になったものです。ERPC は今後も、Solana ネットワークに近い場所で低遅延のインフラを提供し、その品質を誰もが同じ方法で確かめられる計測で示してまいります。

ご利用・相談について

全リージョンの RPC・Geyser gRPC を含む最適なリージョン構成、gRPC 単体プランおよび gRPC Bundle プランの選定、時間課金・月額・年額の使い分け、既存構成からの移行設計については、Validators DAO 公式 Discord にて個別相談を承っております。

ERPC ダッシュボード: https://dashboard.erpc.global/ja

ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja

Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR

日頃より ERPC をご利用いただいているご利用者の皆様に、心より御礼申し上げます。

リンク一覧

ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja

ERPC ダッシュボード: https://dashboard.erpc.global/ja

ERPC 料金表: https://erpc.global/ja/price/

SLV 公式サイト: https://slv.dev/ja

SLV Getting Started: https://slv.dev/ja/doc/general/getting-started/

SLV GitHub: https://github.com/validatorsDAO/slv

Solana Geyser gRPC 速度比較: https://erpc.global/ja/doc/geyser-grpc/speed-comparison/

Anza Agave XDP Setup Guide: https://www.anza.xyz/blog/agave-xdp-setup-guide

Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR

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会社概要

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URL
https://labo.elsoul.nl/ja/
業種
情報通信
本社所在地
Joop Geesinkweg 501 ,AMSTERDAM-DUIVENDRECHT, Amsterdam, Noord-Holland, 1114AB, NL
電話番号
316-8722-8310
代表者名
川崎文武
上場
未上場
資本金
140万円
設立
2020年09月