第60回文藝賞受賞作は小泉綾子「無敵の犬の夜」に決定! 優秀作に佐佐木陸「解答者は走ってください」、図野象「おわりのそこみえ」。

10/6発売「文藝」冬季号に〈短篇部門〉受賞・優秀作と併せ、全5作品を一挙掲載!

河出書房新社

1962年創設以来、多くの新人作家を輩出してきた「文藝賞」(主催:河出書房新社/本社:東京都渋谷区)の選考会が8月23日(水)明治記念館にて執りおこなわれました。

選考委員を務める角田光代氏、島本理生氏、穂村弘氏、町田康氏による選考の結果、第60回文藝賞受賞作、優秀作が下記の通り決定いたしました。


【受賞作】

「無敵の犬の夜」(400字×151枚)

小泉綾子(こいずみ・あやこ)/1985年、東京都生まれ、在住。38歳。2022年「あの子なら死んだよ」が第8回林芙美子文学賞佳作。


・作品紹介

「この先俺は、きっと何もなれんと思う。夢の見方を知らんけん」

北九州の片田舎。幼少期に右手の小指と薬指の半分を失った中学生の界(かい)は、地元の不良グループで知り合った「バリイケとる」男・橘さんに心酔するようになる。東京でトラブルを起こした橘さんのため、夜行バスに乗り込みひとり東京に向かうが――。


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【優秀作】

「解答者は走ってください」(400字×143枚)

佐佐木陸(ささき・りく)/1990年、埼玉県出身、都内在住。33歳。


・作品紹介

「じゃあぼくは、誰の子供なんだ? ぼくを書いているこのひとは、いったい誰なんだ?」

「パパ上」と二人で暮らしているはずの怜王鳴門(れおなるど)。誰かが書いた自分の過去についての物語を読み始め、喪失していた自分と世界の歴史を知ることになる。クイズに耽溺した日々と、クイズチームで共に無双したはずの「サッちゃん」と「パパ」は一体どこへ――?


【優秀作】

「おわりのそこみえ」(400字×242枚)

図野象(ずの・しょう)/1988年、大阪府生まれ、在住。35歳。


・作品紹介

「あのさ、その「死にたい」もファッションみたいなものでしょ?」

買い物依存と性依存を抱え、自堕落な生活を続ける美帆と、貧乏で不仲の両親、ストーカーの宇津木、お金持ちの友人・加代子、ベトナム料理屋のナムちゃん、アプリで知り合ったバンドマンのアメ。ある1人の死をきっかけに、破滅への道を一心に転がる美帆だが……。「終わりの底」で目にした予想外の景色とは?



受賞作と受賞の言葉、また、選評・選考経過は、10月6日(金)発売の「文藝」冬季号に掲載となります。


尚、贈呈式につきましては、11月中旬、明治記念館にて執りおこないます。

受賞者には、正賞として記念品、副賞として受賞作には50万円、優秀作には20万円が贈られます。


「文藝」冬季号には、「文藝」創刊90周年を記念し、本年限定で創設された「文藝賞〈短篇部門〉」受賞作・西野冬器「子宮の夢」、優秀作・才谷景「海を吸う」の掲載を予定しており、この号では5名の新たな才能がデビューすることとなりました。


■関連リリース

第60回「文藝賞〈短篇部門〉」受賞作決定のお知らせ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000493.000012754.html


■関連サイト

雑誌「文藝」公式サイト

https://www.kawade.co.jp/np/bungei.html

次回、第61回「文藝賞」(2024年)原稿募集

https://www.kawade.co.jp/np/bungei.html

河出書房新社HP

https://www.kawade.co.jp/

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上場
未上場
資本金
3000万円
設立
1957年05月