【技術動向レポート】「再生可能エネルギー×AI」の国内特許動向を調査 ― 三菱電機・東芝・日立・トヨタなどの関連特許を分析

発電量予測、設備保守、VPP制御の3領域を「MyTokkyo.Ai」で調査

リーガルテック株式会社

リーガルテック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:平井 智之)は、特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」を活用し、再生可能エネルギー分野におけるAI開発の技術課題と、関連する国内特許動向を調査した。 

本調査では、太陽光発電、風力発電、蓄電池、VPP(仮想発電所)などを対象に、AI・機械学習を活用した発電量予測、設備診断、保守支援、分散型エネルギー資源の統合制御に関する国内特許を分析した。 

その結果、「発電量予測の精度向上」「設備の劣化予測・保守最適化」「分散型エネルギー資源の統合制御」の3つが、主要な技術課題として抽出された。 

調査結果の要点

MyTokkyo.Ai 特許調査画面

・発電量予測では、気象情報と過去の発電実績を組み合わせ、予測精度を高める技術が確認された 

・設備保守では、センサーデータを活用し、設備の異常や劣化の兆候を早期に検知する技術が確認された 

・VPP制御では、EVや蓄電池などの分散型エネルギー資源を協調制御する技術が確認された 

[再生可能エネルギー分野における技術課題・国内特許動向一覧]

 

 今回の調査で見えた3つの技術テーマ 

1.発電量予測の精度向上 

太陽光発電や風力発電の出力は、日射量、風速、風向などの気象条件によって大きく変動する。発電計画や電力需給を安定させるためには、地域や地形の特性を考慮した高精度な予測が必要である。 

関連特許では、気象予測データと過去の発電実績を組み合わせ、機械学習によって短時間単位や広域の発電量を予測する技術が確認された。 

三菱電機株式会社の「日射強度予測装置」(特願2021-019557、特開2025-071169)では、日射強度の予測値と実績値を学習用データとして使用し、機械学習によって時間帯ごとの日射強度を予測する技術が示されている。 

また、東北電力株式会社と東北大学の「風力発電予測装置、風力発電予測方法及び風力発電予測プログラム」(特願2024-010477、特開2025-115815)では、複数地点の風速予測データと風力発電機の発電実績を用いて、広域の発電量を予測する技術が確認された。 

2.設備の劣化予測・保守最適化 

風力発電機、太陽光発電設備、蓄電池などは、長期間の運用によって部品や材料の劣化が進行する。一方、劣化の進み方は、使用環境や稼働状況によって異なるため、一律の基準で保守時期を判断することは難しい。 

関連特許では、設備に設置したセンサーからデータを取得し、通常時のデータと比較することで、異常や損傷の兆候を早期に検知する技術が確認された。 

日立パワーソリューションズの「風力発電システムの異常予兆診断システム」(特願2016-043081、特開2017-161225)では、風力発電機の主軸ベアリング付近に設置したセンサーのデータから、損傷の初期段階を検知する構成が示されている。 

今後は、異常の検知だけでなく、AIが異常と判断した理由や、保守が必要となる時期まで分かりやすく提示する技術が注目される。 

3.分散型エネルギー資源の統合制御 

VPPの実現には、太陽光発電、風力発電、蓄電池、EVなど、各地に分散するエネルギー資源をまとめて制御する仕組みが必要である。 

関連特許では、複数のEVに搭載された蓄電池の充放電を制御する技術や、発電量、市場価格、電力需要などの変動を考慮して運用を最適化する技術が確認された。 

トヨタ自動車株式会社と豊田通商株式会社の「仮想発電所の電力管理システム」(特願2022-063461、特開2023-154252)では、複数車両の車載電池について充放電可能量を算出し、車群全体への出力要求に応じて充放電を制御する技術が示されている。 

また、三菱電機株式会社の「移動体エネルギーストレージを用いた仮想発電所についての確率的な入札戦略」(特願2021-041670、特開2021-151185)では、再生可能エネルギーの生産量や市場価格などの変動を考慮し、エネルギーの配分や入札を最適化する技術が確認された。 

今後注目される技術領域 

今回の調査では、発電量予測、設備保守、VPP制御に関する特許が確認された一方、次の領域は今後の開発・知財化が注目される。 

 

・説明可能AI 

発電量の予測結果や設備の異常判定について、AIがどのような情報を根拠に判断したのかを分かりやすく示す技術である。運用担当者がAIの判断を確認し、実際の対応につなげるために重要となる。 

 

・設備データの統合・標準化 

異なるメーカーや世代の設備から取得されるデータを、AIが扱える形式に整理・統合する技術である。VPPや設備保守AIの実用化を支える基盤として重要となる。 

 

・熟練技術者の判断のAI化 

過去の点検記録、修理履歴、センサーデータ、技術者のコメントなどを組み合わせ、熟練技術者の経験に基づく判断を再現する技術である。人材不足への対応や技術継承の観点からも注目される。 

MyTokkyo.Aiについて 

MyTokkyo.Aiは、特許調査、発明内容の整理、関連特許の要約・比較、発明提案書や出願準備資料の作成を支援する、特許調査・発明抽出プラットフォームである。 

調査目的や技術内容を自然文で入力することで、AIエージェントが特許データベースを参照し、関連特許の検索、要約、比較、技術資料との対比などを支援する。 

主な機能: 

・自然文による特許調査 

・関連特許の検索、要約、比較 

・技術資料と特許公報の対比 

・発明の課題、解決手段、効果の整理 

・発明提案書や出願準備資料の作成支援 

製品ページ:https://www.tokkyo.ai/pvt/  

調査方法と留意事項 

調査対象:MyTokkyo.Aiに収録された日本国内の公開特許・登録特許 

主な検索対象期間:2019年~2026年 

調査方法:再生可能エネルギー関連の技術キーワードと、機械学習、深層学習、異常検知などのAI関連キーワードを組み合わせて検索し、MyTokkyo.Aiを用いて技術課題、解決手段、出願人などを整理した。 

※技術の継続性を確認するため、一部に2019年以前の公開特許を含む。 

※本文に記載した特許番号や出願番号から、MyTokkyo.Ai上で該当する特許情報を確認できる。 

※本調査は設定した検索条件に基づく抽出結果であり、関連するすべての特許を網羅するものではない。 

※「確認事例が限定的」との記載は、関連する特許が存在しないことを意味するものではない。 

※本調査は、特許権侵害の有無、特許性、無効性、事業実施の可否などに関する法的判断を行うものではない。 

会社概要 

会社名:リーガルテック株式会社 

設立:2021年3月 

資本金:4億9,300万円(資本準備金含む) 

代表取締役社長:平井 智之 

所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F 

URL:https://www.legaltech.co.jp/ 

事業概要: 

・特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」の提供・開発 

・知の資産化ナレッジベース「IPGenius」の提供・開発 

・秘密情報の共有データルーム「リーガルテックVDR」の提供・開発 

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会社概要

リーガルテック株式会社

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URL
https://www.LegalTech.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
電話番号
03-5733-5790
代表者名
佐々木隆仁
上場
未上場
資本金
5100万円
設立
2012年06月