自動運転レベル4の実用化を目指して、横須賀市で大型路線バスによる実証を開始

記者会見の様子

左から、京浜急行バス株式会社　取締役社長　森明裕氏、横須賀市長　上地克明氏、

ソフトバンク株式会社　鉄道事業推進本部　本部長　山田哲也氏

概要

横須賀市、京浜急行バス株式会社（以下「京浜急行バス」）およびソフトバンク株式会社（以下「ソフトバンク」）は、「横須賀市路線バス自動運転導入プロジェクト（以下「本プロジェクト」）」の実現に向けてコンソーシアムを設立し、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金（自動運転社会実装推進事業）」に採択されたことを受けて、本プロジェクトに取り組んでいます。

本プロジェクトでは、自動運転バスの走行に関する実証（以下「本実証」）を、京浜急行電鉄YRP野比駅とICT技術の研究開発拠点「横須賀リサーチパーク（YRP）」を結ぶバスの既存路線において、2025年12月1日に開始しました。

本実証では、1台の大型路線バスによる自動運転レベル2※1での走行を行い、2027年度中の自動運転レベル4※2での走行を見据えて取り組みを推進します。また、2028年度には2台の自動運転車両が連なって走行する隊列走行技術を用いた路線バスの実用化を目指します。

背景

日本全国でバスの運転士不足が進み、自治体や交通事業者にとって地域の公共交通ネットワークの維持が喫緊の課題となっています。横須賀市内のほぼ全域を運行している京浜急行バスにおいても、安定した運行体制の確保が困難になってきています。また、本実証の走行区間である「横須賀リサーチパーク（YRP）」には、さまざまな業種の事業所・研究所が立地しており、通勤時間帯における公共交通の需要が極めて高く、規模が大きく安定的な輸送力の確保が求められています。

本プロジェクトでは、大型路線バスによる自動運転走行に加えて、ソフトバンクと西日本旅客鉄道株式会社が共同開発した、複数の自動運転車両が専用道を隊列走行する「自動運転・隊列走行BRT」※3の取り組みを通して得た知見やノウハウを活用することで、これらの課題解決を図り、持続可能な地域交通の実現を目指します。

本実証

１　走行区間

「YRP野比駅」と「横須賀リサーチパーク（光の丘2番）」を結ぶ約3kmの区間を往復で走行

２　実証期間

2025年12月1日（月）～2026年2月1日（日）

３　使用車両

大型バス（自動運転車両向けに改造した京浜急行バス保有の「いすゞ・エルガ」）1台

４　主な実証内容

（１）自動運転レベル4の実用化に向けた課題の抽出

　　　レベル4運行に向けた技術面の検証および課題の抽出

　　　レベル4運行を想定した走行環境における課題の抽出

（２）隊列走行に向けた課題の抽出

　　　将来的な隊列走行の導入に向けた周辺環境および走行時の課題の抽出

５　試乗会

横須賀市民をはじめとする一般のお客さまに、自動運転バス（自動運転レベル2）を体験していただくことを目的として、試乗会を実施する予定です。

（１）実施期間

　　　2026年1月21日（水）～2月1日（日）　

　　　※1月26日および1月27日を除く。

（２）運行ダイヤ

　　　1日4便（午前9時50分発、午前11時45分発、午後2時5分発、午後3時30分発）

　　　※全てYRP野比駅発となります。

（３）乗車定員数

　　　20人

（４）乗車予約

　　　以下の二次元コードを読み取り、リンク先の手順に従って予約が可能です。

　　　ご利用には、「京急バス自動運転」公式LINEの友だち登録が必要です。

（５）予約開始日

　　　2025年12月16日（火）午前11時

■実施体制・役割

横須賀市	コンソーシアムの代表団体、関係機関との調整および地域住民への周知など
京浜急行バス	運行事業者、車両の提供、自動運転車両の調達など
ソフトバンク	プロジェクトの全体管理、実証実験の実施、データ分析など

※1 アクセル・ブレーキ操作およびハンドル操作の両方が、部分的に自動化された状態のこと。

※2 特定の条件下で、システムが全ての運転のタスクを実施する状態のこと。

※3 西日本旅客鉄道株式会社とソフトバンクによる、自動運転と隊列走行技術を用いたBRTの開発プロジェクトについては、2020年3月23日付プレスリリース「JR西日本とソフトバンク、自動運転と隊列走行技術を用いたBRTの開発プロジェクトを開始」（西日本旅客鉄道株式会社・ソフトバンク株式会社）をご確認ください。

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