リーガルテック社、食品・飲料メーカー向け「試作・配合・評価結果 横断整理ワークフロー」を提供開始【IPGenius】
研究開発部門・知財部門における試作データの散在と調査前処理の属人化を支援
リーガルテック株式会社(東京都港区、代表取締役社長:平井 智之)は、食品・飲料メーカーの研究開発部門および知財部門を対象に、「試作・配合・評価結果 横断整理ワークフロー」の提供を開始した。

本ワークフローは、同社のAIデータプラットフォーム「IPGenius」導入企業向けに提供するものであり、試作段階から蓄積される配合データ・官能評価・保存試験結果が部門をまたいで散在している状況を整理し、先行技術調査やFTO調査の前処理、および発明抽出準備にかかる実務負荷の軽減を支援する。
■ 背景:食品・飲料業界における知財・研究開発業務の構造的課題
食品・飲料メーカーの研究開発現場では、新製品の開発プロセスにおいて膨大な種類のデータが生成される。原料の配合比率、製造条件(加熱温度・pH・乳化条件など)、官能評価結果、保存試験データ、品質検査記録——これらは試作の段階ごとに作成されるが、研究ノート、Excelシート、実験レポート、品質管理システムなど、異なる媒体・部門にまたがって管理されていることが多い。
食品・飲料業界に特有の事情として、原料名・商品名・略称の多様性が挙げられる。同一の素材であっても、仕入れ先ごとに商品名が異なり、社内では略称や開発コードで管理されているケースが珍しくない。こうした呼称の分散は、過去の試作データや特許明細書を検索する際に検索漏れを引き起こしやすく、先行技術調査の網羅性に影響を与える要因となっている。
また、研究開発部門・品質保証部門・知財部門が関与する情報の流れが整理されていないため、発明抽出や調査準備が特定の担当者の経験と知識に依存しやすい。ベテラン研究者が異動・退職した際に、過去の試作経緯や技術的判断の根拠が引き継がれないまま失われるリスクも、業界共通の課題として認識されている。
さらに、食品・飲料分野では機能性表示食品や特定保健用食品(トクホ)に関連する特許出願が増加しており、FTO(Freedom to Operate)調査の重要性が高まっている。しかし、調査に必要な技術要素の整理や検索語の設計が属人的に行われているため、調査担当者によって品質にばらつきが生じやすい状況がある。
こうした背景を踏まえ、リーガルテック株式会社は、食品・飲料メーカーの研究開発部門および知財部門が抱える「データの散在」「調査前処理の属人化」「知識継承の困難さ」という課題に対応するワークフローの提供を開始した。
■ 試作・配合・評価結果 横断整理ワークフローの主な内容
・配合抽出
試作記録・特許明細書の実施例・比較例から、評価対象となった配合・原料比率を抽出・整理
・製造条件整理
加熱温度・pH・乳化条件・製造工程など、試験条件・製造パラメータを一覧化
・呼称整理
原料の商品名・仕入先名・社内略称・開発コードを汎用名・化学名・上位概念に整理
・官能評価整理
風味・食感・外観・保存性などの官能評価結果を比較可能な形式に整理
・検索語生成
先行技術調査・FTO調査に用いる検索語候補を技術要素・効果・課題ごとに整理
・比較整理
自社試作データと他社特許の実施例との比較軸を整理
・ナレッジ化
整理した情報を再利用可能な形式で保存し、次回調査・発明提案書作成に活用できる状態に整備
■ 対象資料例
・特許明細書
実施例・比較例・配合データ
・研究ノート
試作検討履歴・配合変更経緯
・実験データ
官能評価結果・保存試験結果
・品質データ
品質検査記録・規格適合データ
・発明提案書
発明内容・技術課題の整理
・FTO資料
調査前の技術要素整理メモ
・調査報告書
過去の先行技術調査・FTO調査結果
・技術報告書
製造条件検討履歴・スケールアップ記録
■ 想定利用シーン
・先行技術調査前の情報整理
新規配合・製法の特許出願検討時に、技術要素・検索語を事前に整理する
・FTO調査前の構成要素整理
新製品の市場投入前に、製造条件・配合成分を調査可能な粒度に分解する
・配合変更時の権利確認準備
原料変更・製造工程変更に伴い、過去の調査結果と変更点を照合する
・発明提案書作成前の整理
試作段階で蓄積された技術課題・解決手段・効果を整理し、発明候補を抽出する
・過去試作データの検索・再利用
類似テーマの過去試作記録を横断的に参照し、研究の重複や再現ミスを防ぐ
・研究テーマの引継ぎ
担当者交代時に、試作経緯・技術的判断の根拠を整理した形で後任に引き継ぐ
・競合技術分析の準備
競合他社の特許群から技術トレンドや重点領域を整理し、自社開発方針の検討に活用する
■ IPGeniusによる支援
本ワークフローの運用基盤として、リーガルテック株式会社が提供するAIデータプラットフォーム「IPGenius」が活用される。
IPGeniusは、研究ノート・実験レポート・特許明細書・品質データなど、社内に散在する各種資料を横断的に検索・参照できる環境を提供する。食品・飲料業界では、試作段階ごとに異なる担当者・部門が作成した資料が多岐にわたるため、過去の検討内容を文脈ベースで探し出せる環境の整備が、業務効率化の前提となる。
また、IPGeniusは発明候補の抽出支援や調査前の情報整理を定型的なワークフローとして実行できる環境を提供しており、担当者ごとの作業品質のばらつきを抑え、知識継承を組織的に行う基盤として機能する。整理した検索語・調査メモ・判断根拠は蓄積・再利用が可能であり、次回の調査・発明提案書作成に活用できる。
■ 今後の展開
リーガルテック株式会社では、本ワークフローを「IPGenius 業界別AIワークフロー拡充シリーズ」として位置付け、食品・飲料分野に続き、化学・材料・化粧品・電子材料・ヘルスケア分野など、各業界の知財・研究開発業務に固有の課題に対応したワークフローおよびナレッジテンプレートを順次拡充していく方針である。
業界ごとに異なるデータ構造・業務フロー・用語体系に対応した支援メニューを整備することで、企業における知財・研究開発業務の効率化と、組織的な知識活用の促進を支援していく。
会社概要
会社名:リーガルテック株式会社
設立:2021年3月
資本金:4億9,300万円(資本準備金含む)
代表取締役社長:平井 智之
所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
事業概要:特許AIプラットフォーム「MyTokkyo.Ai」、AIデータプラットフォーム「IPGenius」、M&Aプラットフォーム「リーガルテックVDR」の開発・提供
コーポレートサイト:https://www.legaltech.co.jp/
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