大企業における「副業・兼業に関する人事制度」実態調査2026|みらいワークス
~副業容認は54.6%で定着し、8割以上がAI時代の「社外学び直し」を意識。「本業への成果還元」が人材戦略の焦点に~
株式会社みらいワークス(本社:東京都港区、代表取締役社長 岡本 祥治、以下「当社」)は、昨年に続き、大企業に勤める人事・労務担当者500名を対象とした「副業・兼業に関する人事制度の実態調査2026」を実施しましたので、お知らせいたします。

参考 2025年「副業・兼業に関する人事制度の実態調査」https://mirai-works.co.jp/news/news13760/
■ 調査概要
調査概要 :「副業・兼業に関する人事制度の実態調査2026」
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2026年6月19日〜22日
有効回答数:500
調査対象 :従業員規模1,000名以上(製造業)または500名以上(製造業以外)の企業で、人事や労務管理に関わる会社員(正社員)と会社役員
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計は必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
・ 情報の出典元として「株式会社みらいワークス」の名前を明記してください。
・ ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://mirai-works.co.jp/
■ 第1章 現状・実態:副業の解禁状況と受け入れ
▼ 正社員の副業・兼業「容認」は54.6%。「原則自由」が9.0%に拡大
「貴社の正社員における副業・兼業制度の現状について、該当するものを1つお選びください」(n=500)と質問したところ、「禁止(副業・兼業を一切認めていない)」が25.6%となり、前年(2025年)の調査の26.0%からほぼ横ばい(0.4ポイント微減)となりました。一方で「原則自由」が7.4%から9.0%へと拡大しており、また、「現在は禁止だが、新たな制度を整備中」という回答も19.8%を占め、制度の質の柔軟化を模索する様子がうかがえます。
他の選択肢では、「例外的許可(特別な事由がある場合のみ個別に許可)」が16.6 %、「条件付き許可(事前に定めた条件を満たせば許可)」が24.2 %、「業務委託など非雇用型の副業・兼業のみ許可(雇用による副業・兼業は不可)」が4.8 %となり、「原則自由」とあわせ、副業が認められている割合は54.6%という結果となりました。

▼ 外部からの副業・兼業人材の受け入れ企業は56.8%。7割以上が前向き
「貴社では、他社の従業員(常用労働者)を副業・兼業人材として受け入れていますか」(n=500)と質問したところ、「雇用型(アルバイトなど)」「非雇用型(業務委託など)」をあわせ、実際に受け入れているという回答は、全体の56.8%となりました。また、「受け入れていないが、今後の受け入れを検討・準備している」回答も18.0%存在する一方、「受け入れておらず、今後の予定もない」という回答も25.2%を占めています。

▼ 副業・兼業の禁止理由は「労務管理の困難さ」が49.8%で最多
所属企業が副業・兼業を「禁止」または「現在は禁止だが、新制度を整備中」と回答した方(n=227)に「副業・兼業を禁止している理由として、該当するものを3つまでお選びください」と質問したところ、「労務管理の困難さ」が49.8%で最多となりました。次いで「社内業務への支障(48.9%)」、「機密情報流出のリスク(43.2%)」、「従業員の健康・メンタルヘルスへの懸念(41.4%)」が続いています。

▼ 副業・兼業を認めている理由は「多様な働き方の実現」が35.9%で最多。「本業への還元」を期待する傾向も
所属企業が副業・兼業を認めていると回答した方(n=273)に「副業・兼業を認めている理由として、該当するものを3つまでお選びください」と質問したところ、「多様な働き方の実現(ダイバーシティ促進)」が35.9%で最多となりました。次いで「従業員の自律的なキャリア形成(34.8%)」、「従業員のモチベーション向上(28.9%)」、「本業で活用できる知識・スキルの習得(26.4%)」、「本業(新規事業や営業等)への知見・人脈の還流(24.9%)」が続いています。
キャリア自律やダイバーシティの促進に加え、社外経験の「自社への成果還元」を期待して容認する企業も一定数存在することがうかがえます。

■ 第2章【運用・還元】新時代の活用実態と労務管理の現場
▼ 副業の関わり方は「PR・ブランディングに活用」が39.2%で最多。約8割が活用
所属企業が副業・兼業を認めていると回答した方(n=273)に「自社の従業員の副業について、貴社の関わり方として最も近いものを1つお選びください」を質問したところ、「採用力強化や人材定着など、自社のPR・ブランディングに活用」が39.2%で最多となりました。次いで「特定の業務や部門(新規事業等)で、個別に知見を生かしている(28.6%)」、「認めているが、推奨も活用もしていない(22.7%)」、「還流を組織的に仕組み化し、全社的な戦略として副業を推進している(9.5%)」が続いています。
副業を「認めているが推奨・活用もしていない」という回答は2割強にとどまり、残り約8割(77.3%)の回答者の所属企業において、副業をPRや事業推進など何らかの形で活用・関与させている実態が明らかになりました。活用目的の最多はPR・ブランディング(39.2%)であるものの、本業での「知見の活用」「全社的還流」を合わせると38.1%(回答数104)に上り、従業員の副業経験を自社の成長施策として位置づける動きが見られます。

▼ 副業経験の本業還元は「新規事業・プロジェクトへの登用」が49.0%で最多
所属企業において従業員の副業経験を本業に生かす取り組みを行っていると回答した方(n=104)に「本業に生かすために、実施している取り組みをすべてお選びください」と質問したところ、「副業で得たスキル・人脈を新規事業・プロジェクトに登用」が49.0%で最多となりました。次いで「1on1・面談で副業経験を本業の課題に結びつける(36.5%)」、「社内副業・社内公募制度との連動(31.7%)」、「副業での学び・経験を共有する場(報告会・社内勉強会等)の設置(22.1%)」、「副業経験を人事評価・登用に反映(17.3%)」が続いています。本業還元に取り組む企業においては、従業員の社外経験を直接イノベーションへと接続させる具体的な仕組みづくりが進んでいる様子がうかがえます。

▼ 副業制度の運用課題は「労働時間の適切な把握」が38.1%で最多
所属企業が副業・兼業を認めていると回答した方(n=273)に「副業・兼業制度の運用における特に重要な課題を3つまでお選びください」と質問したところ、「労働時間の適切な把握」が38.1%で最多となりました。次いで「情報セキュリティーの確保(36.3%)」、「本業のパフォーマンス維持(34.8%)」、「健康管理・メンタルヘルス管理(32.2%)」、「人事評価への反映(26.4%)」、「社会保険・労働保険の手続き(25.3%)」が続いています。

▼ 副業時の労働時間管理、「管理していない」という回答は7.3%へ半減。「システムによる一元管理」が40.3%で最多
所属企業が副業・兼業を認めていると回答した方(n=273)に「副業・兼業の労働時間管理方法について、該当するものを1つお選びください」と質問したところ、「システムによる一元管理」が40.3%で最多となりました。次いで「表計算ソフト等による管理(24.2%)」、「紙面による管理(19.4%)」、「申請時の予定時間のみ確認(8.8%)」、「管理していない(7.3%)」が続いています。
前年(2025年)の調査と比較すると、「システムによる一元管理」が37.0%から40.3%へと増加した一方で、「管理していない」という回答は前年の14.5%から7.3%へと約半減しました。

▼ 副業・兼業者への特別健康管理、「ストレスチェックの追加実施」が53.1%で最多。約9割が何らかの施策を実施
所属企業が副業・兼業を認めていると回答した方(n=273)に「健康管理施策について、副業・兼業者に対して特別に実施しているものをすべてお選びください」と質問したところ、「ストレスチェックの追加実施」が53.1%で最多となりました。次いで「産業医との定期相談(42.9%)」、「定期面談の実施(39.2%)」、「特別健康診断の実施(28.9%)」が続いています。なお、「特別な施策は実施していない」という回答は10.6%にとどまり、約9割(89.4%)の所属企業において副業・兼業者に対する特別な健康管理施策が実施されています。

■ 第3章【政策・AI・未来】法改正議論・AI時代における企業の姿勢
▼ 労働政策の動向、「大きな動きは知っているが自社への影響は未把握」が42.2%で最多。認知層は7割超
全回答者(n=500)に対し「現在、副業・兼業のルールの見直しをはじめ、裁量労働制の対象を広げる検討、労働時間のルールを柔軟にする議論など、働き方に関する法律や政策の見直しが同時に進められています。こうした働き方に関する一連の政策の動きについて、貴社の認知・情報収集の状況に最も近いものを1つお選びください」と質問したところ、「大きな動きは知っているが、個別の内容や全体像、自社への影響まではつかめていない」が42.2%で最多となりました。次いで「個別の内容まで把握しており、自社への影響について議論や検討を行っている(34.4%)」、「何か動きがあるとは聞いているが、キャッチアップできていない(12.8%)」、「ほとんど知らない/特に情報を得ようとはしていない(7.8%)」が続いています。
「個別の内容まで把握」と「大きな動きは認知」を合わせた認知層は全体の76.6%に上り、多くの回答者が政策の動きを把握しているものの、その過半数は「自社への具体的な影響度までは捉えきれていない」という解像度の課題が浮き彫りになりました。

▼ 労働基準法等の見直し議論、最大の懸念は「従業員の自己申告の正確性担保」
全回答者(n=500)に対し「副業・兼業時の労働時間の通算や残業代計算を簡素化する案などが検討されていますが、一方で従業員の健康管理の重要性はむしろ高まると指摘されています。こうした見直しにともなう、貴社の人事・労務管理上の懸念や課題として、当てはまるものをすべてお選びください」と質問したところ、「従業員からの自己申告の正確性・客観性を担保できない点」が47.4%で最多となりました。次いで「自社と副業先の通算労働時間を正確に把握する難しさ(43.2%)」、「副業が原因の労災や体調不良が起きた際の企業責任(リスク)(38.6%)」、「勤務間インターバル(休息時間)が確保されているかの把握(36.0%)」、「健康管理(面談等)を行う人事や産業医の運用リソース不足(25.2%)」、「副業先企業との間で労働時間や健康状態を情報連携する仕組みの欠如(22.8%)」、「法改正に伴う社内規定や申請プロセスの見直しにかかる実務負担(12.8%)」が続いています。

▼「社外活動(副業・越境等)」に対する意識、56.4%が「人材戦略・人材獲得に必要」と肯定的
全回答者(n=500)に対し「副業・兼業や越境など『自社の従業員が1社にとどまらず社外でも活動する働き方』について、貴社の基本的な考え方に最も近いものを1つお選びください」と質問したところ、「優秀な人材の獲得・定着のために、一定程度必要」が39.6%で最多となりました。「今後の人材戦略の前提として、積極的に組み込んでいくべきもの(16.8%)」と合わせた肯定的な回答は56.4%と過半数を占めました。一方で「リスクが大きくできれば避けたい」という回答は12.4%にとどまり、従業員が1社にとどまらない自律的な働き方を、人材戦略上の不可欠な要素として捉える企業が主流となりつつあります。

▼ 自律的働き方を「自社の力」に変える強化策、「社外知見・人脈の社内還元」が39.0%で最多
全回答者(n=500)に対し「従業員の自律的な働き方(副業・社外活動等)を自社の力に変えていくために、今後、特に強化が必要だと考えるものを3つまでお選びください」と質問したところ、「社外で得た知見・人脈を社内に還元する仕組み」が39.0%で最多となりました。次いで「副業・社外経験を評価や処遇に反映する人事制度(37.0%)」、「労働時間・健康管理の仕組み(34.8%)」、「管理職のマネジメント力(1on1・面談等)(31.6%)」、「従業員のキャリア自律を支援する仕組み(研修・面談等)(23.4%)」、「経営層の理解と方針の明確化(18.8%)」が続いています。

▼ AI時代と社外経験の重要性、48.0%が「AIが進むほど社外経験による学び直しの重要性が高まる」と回答
全回答者(n=500)に対し「AIの進展により定型業務が自動化される一方、人にしかできない専門性や創造性の価値が高まると言われています。これが「副業・兼業や社外でのスキル獲得(自律的な働き方)」の重要性に与える影響について、貴社の考えに最も近いものを1つお選びください」と質問したところ、「AIが進むほど、社外経験による学び直し・専門性向上の重要性は高まる」が48.0%で最多となりました。次いで「ある程度関係するが、自社の人材戦略に直結するとまでは考えていない(36.8%)」、「AIと自律的な働き方は、特に関係しないと考えている(11.6%)」が続いています。

▼ 労働政策の見直しに伴う今後の副業推進姿勢、「容認・推進の維持」が55.7%で最多
所属企業が副業・兼業を認めていると回答した方(n=273)に「こうした政策の見直しの動きを受けて、貴社における今後の副業・兼業の推進に対する姿勢に変化はありそうですか。最も近いものを1つお選びください」と質問したところ、「現在の容認・推進の方向性を維持する」が55.7%で最多となりました。次いで「副業推進をさらに加速させる(21.2%)」、「許可条件を厳格化、または縮小する(16.8%)」が続いています。
「推進をさらに加速させる」と「現在の容認・推進の方向性を維持する」を合わせた76.9%の回答者が今後の推進姿勢を継続・強化する意向を示した一方で、法改正や政策見直しの議論を受けて16.8%が「許可条件の厳格化・縮小」を示唆する結果となりました。

■ まとめ
従業員規模1,000名以上(製造業)、500名以上(製造業以外)の大企業に勤める人事担当者500名を対象とした「副業・兼業に関する人事制度の実態調査2026」を行いました。
▼ 調査の全体像:副業容認率・受け入れ率ともに過半数。社外経験を「自社の人材戦略」に結びつける動きへ
本調査では、回答者の所属企業における正社員の副業容認率(54.6%)、他社からの副業人材の受け入れ率(56.8%)がいずれも前年調査に続き、過半数を占める結果が得られました。
企業において副業・兼業への対応が一定の広がりを見せる中、制度を設ける・許可するだけでなく、「本業への成果還元」や「AI時代を見据えた専門性獲得の機会」として、従業員の社外経験を自社の人材戦略に結びつけようとする動きが一部で見受けられます。
▼ 第1章【現状・実態】正社員の副業容認は54.6%で過半数。他社人材の受け入れも同程度が実践
回答者の所属企業における正社員の副業・兼業容認率は54.6%となりました。解禁内容を見ると、「原則自由」とする企業が9.0%に拡大しているほか、「現在は禁止だが制度整備中(19.8%)」を合わせると、回答者の所属企業の4分の3が従業員の副業を認める姿勢を示しています。
また、他社からの副業人材の受け入れについては56.8%が実践していますが、受け入れ予定のない企業も約4分の1(25.2%)存在します。
▼ 第2章【運用・還元】約8割が副業をPRや本業の事業推進等に活用。労務管理も進む
副業を認めている企業の約8割(77.3%)が、自社のPRや事業推進などに副業を関与させています。副業経験を本業に生かす取り組みを行う企業(104社)では、「新規事業・プロジェクトへの登用(49.0%)」や「面談で本業への課題接続(36.5%)」が上位を占めており、社外で得た知見や人脈を自社のイノベーション創出へつなげる実践的な仕組みづくりが進んでいます。
運用面においては「労働時間の適切な把握(38.1%)」が注力課題となる中、管理手法として「システムによる一元管理(40.3%)」が最多となりました。「管理していない」という回答は7.3%へと半減し、副業者への特別健康管理の実施率も約9割(89.4%)に達するなど、制度運用の成熟に伴い、実務の厳格化が進展しています。
▼ 第3章【政策・AI・未来】「自律的働き方」を目指す政策認知は76.6%。8割以上が「AI時代の専門性獲得」に社外経験を意識
働き方に関する法律や労働政策見直しの動向に対しては人事・労務担当者の76.6%が認知しており、副業など社外活動を実践する自律的な働き方について56.4%が「人材戦略・人材獲得に必要」と肯定的に捉えています。
特に、AIの進展に伴い定型業務の自動化が進む中、8割以上の回答者が「社外経験による学び直しや専門性向上の重要性が高まる・関係する」と回答しました。重要性の意識は高まりつつあるものの、自社の人材戦略に直接結びつける姿勢には段階差が見られます。社外での実践経験を通じた知識・スキルの獲得が、AI時代における自律的なキャリア形成や専門性向上のカギと認識されており、今後の強化策としても「社外知見・人脈を社内還元する仕組み(39.0%)」が最多となっています。
▼ 総括と展望:実務基盤の整備と社外知見の還元が、今後の人事施策における一つの焦点に~
本調査の結果から、企業における副業・兼業の対応は「容認の可否」から「運用の実務化」と「成果還元の模索」という成熟期に入ったことがうかがえます。
労働政策の見直しやAIの進展といった環境変化が続く中、従業員の自律的な社外活動をどのようにサポートし、そこで得られた学びや経験を自社の事業成長や人材育成にどう生かしていくかが、今後の人事施策における一つの焦点となりそうです。
≪株式会社みらいワークス 概要≫
所在地 :東京本社:東京都港区
その他事業所:関西支社/九州支社/東北支社
代表者 :代表取締役社長 岡本祥治
設立 :2012年3月
証券コード :6563(東証グロース)
資本金 :94,910千円(2026年6月30日時点)
URL :https://www.mirai-works.co.jp/
事業内容 :・プロフェッショナル人材事業
フリーランス・業務委託/副業・業務委託/正社員
登録プロフェッショナル98,000名、クライアント9,800社(2026年7月31日時点)
・コンサルティング事業
・実践型リスキリング事業
・オープンイノベーション事業
・地方創生事業
・ソーシャルデザイン事業
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