世界初※1水素専焼エンジン※2搭載船舶 カーボンニュートラル実証航行に成功
日本財団 ゼロエミッション船プロジェクト
日本財団(東京都港区、会長 尾形武寿)は、2022年より内航海運の脱炭素化を目指す「ゼロエミッション船プロジェクト」において、CO₂排出ゼロの船舶の開発を推進してきました。
この度、本プロジェクトを構成する3つのコンソーシアムのうち、「舶用水素4ストロークエンジン・水素エンジン対応大型内航タンカー開発コンソーシアム(代表:ヤンマーパワーソリューション(株))」により世界初※1の水素専焼エンジン※2を搭載した船舶として開発された「輝光丸(きこうまる)」(総トン数約4,500トン)が、2026年9月25日に大阪湾でのカーボンニュートラル実証航行として水素専焼エンジンを使用して約2時間、約33㎞を航行しました。水素専焼エンジンを搭載した船舶の開発及び実証航行は世界初であり、2050年の内航分野でのカーボンニュートラルに対して大きな歩みとなりました。
「舶用水素4ストロークエンジン・水素エンジン対応大型内航タンカー開発コンソーシアム」では、ヤンマーパワーソリューション(株)が水素専焼エンジンをはじめとする水素関連機器の開発を担当し、輝光丸の船主であり運航者でもある上野トランステック(株)が船舶のレトロフィット改造及び水素燃料に対応した船員教育を担当しました。今回の実証航行では、従来の化石燃料を使用した場合と比べ、約1.2㌧のCO2排出削減を達成しました。当財団は、今後もゼロエミッション船の開発を通じて内航海運の脱炭素化、ひいては日本の造船・海事産業の競争力強化を目指してまいります。
※1:日本財団調べ(2026年9月時点) ※2:パイロット着火方式を採用


■ 水素専焼エンジン搭載船舶「輝光丸」船内見学ならびに記者発表について(2026年9月30日開催)
■関係者コメント
▶ 海野 光行(日本財団 常務理事)
本プロジェクトにおいて、世界初となる水素専焼エンジン搭載船舶「輝光丸」がカーボンニュートラル航行に成功したことは、内航海運における水素燃料の可能性を大きく切り拓く一歩になると確信しております。本取り組みで確立した技術が広く普及し、内航海運における水素燃料船舶の導入が一段と加速することを期待するとともに、日本財団は今後も本プロジェクトを通じて、内航海運の脱炭素化と海事産業の競争力強化に貢献してまいります。
▶ 上野 孝(上野トランステック株式会社 代表取締役会長 兼 社長 CEO)
上野トランステックは、1869年の創業以来、「エネルギーを安全に運ぶ」ことを使命として、エネルギー輸送に携わってまいりました。今回、船主・運航者として輝光丸で水素燃料実証航海に取り組み、貴重な経験と知見を得ることができました。ご支援を賜りました日本財団様、ヤンマーパワーソリューション様をはじめ、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。今後も安全と信頼を大切に、新たなエネルギーの可能性に取り組んでまいります。
▶ 廣瀬 勝(ヤンマーパワーソリューション株式会社 代表取締役社長)
高速水素エンジンの開発をはじめ、この度、コンテナシステムを活用した海上実証試験の貴重な機会を賜り、日本財団様、上野トランステック様に、厚く御礼申し上げます。実際の内航船においてゼロエミッション運航に成功したことは、海の上に新たな燃料・エネルギー利用の道を拓く、大きな前進であると考えております。これまで培ってきた技術を礎に、水素燃料の可能性をさらに広げ、次世代の海上輸送を支えるエンジンの実現に、挑戦し続けます。
▶ 柏木 和馬 氏(神戸市 環境局長)
この度の実証は、水素を燃料とするゼロエミッション船の実用化に向けた大きな一歩となるものであり、我が国の船舶分野における脱炭素化の推進に寄与するものであると考えております。神戸市としては、引続き、実証フィールドの提供等を通して、水素関連技術の開発に貢献していきたいと考えており、この度の実証が神戸市における新たな実証の実施、さらには我が国の水素関連技術開発の機運を高めるものとなることを大いに期待しております。
■日本財団ゼロエミッション船プロジェクト~温室効果ガス排出ゼロの未来の船を開発する~
2050年に内航分野におけるカーボンニュートラルを実現するため、世界に先駆けた水素燃料船舶(ゼロエミッション船)の実現を、設立した3つのコンソーシアムで目指す取り組みです。2024年4月に水素燃料電池を用いた洋上風車作業船「HANARIA」のゼロエミッション運航を成功させており、2026年度末までに、他の2つのコンソーシアムと共同で、実証実験を実施予定です。ゼロエミッション船の開発は、世界中で喫緊の課題であるカーボンニュートラルの実現を強力に推進するだけでなく、日本が世界的に高い技術レベルを有する水素技術やエンジン技術などを活かすことができる「未来の産業」として期待されます。
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/zeroemission2050

■日本財団について https://www.nippon-foundation.or.jp/
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