雪の坂道、ノーマルタイヤでは上れず、立ち往生の原因に
スタッドレスタイヤであっても傾斜や路面状況によっては上れないことも!
JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 矢代隆義)は、雪道におけるノーマルタイヤやスタッドレスタイヤ等の「登坂テスト」と「旋回テスト」について検証を行い、その結果を12月15日(金)よりホームページに公開しました。
雪がめったに降らない地域では、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンを持たないユーザーが多く、降雪時のノーマルタイヤ使用が立ち往生やスリップ事故の原因になっています。
■登坂テスト
また、圧雪路とは別に、氷盤路※3の坂道(勾配9%)でも、スタッドレスタイヤとスタッドレスタイヤ+チェーンで、「平坦路から発進した」場合のテストを行いました。
※2 タイヤはすべて新品で、①ノーマルタイヤ、②スタッドレスタイヤ、③オールシーズンタイヤ、④ノーマルタイヤ+チェーン、⑤ノーマルタイヤ+オートソック、⑥ノーマルタイヤ+スプレーチェーンで実施しました。
※3 氷盤路とは、凍結した路面(アイスバーン)。
○ノーマルタイヤでは勾配12%の雪道でさえ上れない!
テスト結果表は以下の通りで、ノーマルタイヤは平坦路から発進するテストの勾配12%と20%、坂道の途中から発進するテストの勾配12%と20%と、登坂テストのすべての項目において上ることができませんでした。
一方、スタッドレスタイヤは、平坦路から発進し勾配20%の雪道を上るテストで唯一上ることができましたが、坂道の途中から発進した場合では、スリップしてしまい坂道を上れませんでした。
また、勾配9%の氷盤路では、アイスバーンと呼ばれる滑りやすい路面だったため、スタッドレスタイヤでも上れませんでしたが、スタッドレスタイヤにチェーンを装着すると、坂道を上ることができました。
■旋回テスト
※4 タイヤのグリップ力(摩擦力)を比較するため、横滑り防止装置(カーブなどで車が不安定な状態になったとき、自動的にブレーキやエンジン出力を制御して安定させる装置)を解除して実施しました。
※5 タイヤはすべて新品で、①ノーマルタイヤ、②スタッドレスタイヤ、③オールシーズンタイヤ、
④ノーマルタイヤ+チェーンで実施しました。
※6 安全を考慮して最高速度は①ノーマルタイヤ・④ノーマルタイヤ+チェーンは30km/h、②スタッドレスタイヤ・③オールシーズンタイヤは40km/hまでとしました。
○ノーマルタイヤは路外に逸脱。チェーンも状況によってはスピンする可能性もあり要注意!
降雪時、ノーマルタイヤではカーブを曲がれきれず、対向車線にはみ出したり、路外に逸脱する恐れがありますので、スタッドレスタイヤやチェーンを必ず装着しましょう。チェーンは基本的に車両の駆動輪のみに装着するため、グリップ力(摩擦力)のバランスが前後のタイヤで大きく異なりますので、速度を出していると、カーブでスピンすることもありますので注意が必要です。
■テスト結果:JAFユーザーテスト
[動画編] 雪道での登坂テスト:http://movie.jaf.or.jp/details/204.html
〃 旋回テスト:http://movie.jaf.or.jp/details/205.html
[資料編] 雪道での登坂テスト:http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/tire/detail3_1.htm
〃 旋回テスト:http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/tire/detail3_2.htm
■登坂テスト
「登坂テスト」の実験では、前輪駆動のコンパクトカーを使用して圧雪路※1の坂道(勾配12%及び20%)を上れるか、6種類のタイヤ※2で検証しました。各勾配で「平坦路から発進した」場合と、「坂道の途中から発進した」場合でテストしました。
また、圧雪路とは別に、氷盤路※3の坂道(勾配9%)でも、スタッドレスタイヤとスタッドレスタイヤ+チェーンで、「平坦路から発進した」場合のテストを行いました。
※1 圧雪路とは、雪が踏み固められた状態の路面。
※2 タイヤはすべて新品で、①ノーマルタイヤ、②スタッドレスタイヤ、③オールシーズンタイヤ、④ノーマルタイヤ+チェーン、⑤ノーマルタイヤ+オートソック、⑥ノーマルタイヤ+スプレーチェーンで実施しました。
※3 氷盤路とは、凍結した路面(アイスバーン)。
○ノーマルタイヤでは勾配12%の雪道でさえ上れない!
テスト結果表は以下の通りで、ノーマルタイヤは平坦路から発進するテストの勾配12%と20%、坂道の途中から発進するテストの勾配12%と20%と、登坂テストのすべての項目において上ることができませんでした。
一方、スタッドレスタイヤは、平坦路から発進し勾配20%の雪道を上るテストで唯一上ることができましたが、坂道の途中から発進した場合では、スリップしてしまい坂道を上れませんでした。
また、勾配9%の氷盤路では、アイスバーンと呼ばれる滑りやすい路面だったため、スタッドレスタイヤでも上れませんでしたが、スタッドレスタイヤにチェーンを装着すると、坂道を上ることができました。
このようにノーマルタイヤでは、勾配12%の雪道でさえ上ることができません。スタッドレスタイヤやチェーンを必ず装着するようにしましょう。また、スタッドレスタイヤは、他のタイヤと比べて登坂性能は高いものの、雪や雨が降ったあとの凍結路面などではその限りではないので、注意が必要です。
■旋回テスト
「旋回テスト」の実験では、前輪駆動のコンパクトカー※4を使用して圧雪路の円周コース(半径20m)を15km/hから周回し、速度を5km/hずつ上げ、カーブに沿って曲がれるか、車の挙動を4種類のタイヤ※5で検証しました※6。
※4 タイヤのグリップ力(摩擦力)を比較するため、横滑り防止装置(カーブなどで車が不安定な状態になったとき、自動的にブレーキやエンジン出力を制御して安定させる装置)を解除して実施しました。
※5 タイヤはすべて新品で、①ノーマルタイヤ、②スタッドレスタイヤ、③オールシーズンタイヤ、
④ノーマルタイヤ+チェーンで実施しました。
※6 安全を考慮して最高速度は①ノーマルタイヤ・④ノーマルタイヤ+チェーンは30km/h、②スタッドレスタイヤ・③オールシーズンタイヤは40km/hまでとしました。
○ノーマルタイヤは路外に逸脱。チェーンも状況によってはスピンする可能性もあり要注意!
テスト結果は、写真の通りで、スタッドレスタイヤは、40km/hまでパイロンから極端に離れず、安定して走ることができましたが、ノーマルタイヤは、30km/hでパイロンに沿って走ることができず、大きく走行ラインが膨らみました。また、チェーン装着車は、前輪と後輪のグリップバランスの差が大きく、30km/hで急に後輪が滑り出し、前輪を軸にスピンしてしまいました。
降雪時、ノーマルタイヤではカーブを曲がれきれず、対向車線にはみ出したり、路外に逸脱する恐れがありますので、スタッドレスタイヤやチェーンを必ず装着しましょう。チェーンは基本的に車両の駆動輪のみに装着するため、グリップ力(摩擦力)のバランスが前後のタイヤで大きく異なりますので、速度を出していると、カーブでスピンすることもありますので注意が必要です。
■テスト結果:JAFユーザーテスト
[動画編] 雪道での登坂テスト:http://movie.jaf.or.jp/details/204.html
〃 旋回テスト:http://movie.jaf.or.jp/details/205.html
[資料編] 雪道での登坂テスト:http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/tire/detail3_1.htm
〃 旋回テスト:http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/tire/detail3_2.htm
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