AI音声認識文字起こし支援アプリ「ScribeAssist」を活用 大分県中津市・福祉支援課で、会話を字幕表示するディスプレイの実証実験を開始
ろう者・難聴者のコミュニケーションを支援
日本全国で聴覚などに障がいを抱える方は、約38万人いると推定されています(※2)。さらに、加齢性難聴などで耳の聞こえにくい方の有病率は65歳以上で急増し、70‐74歳の男性で51.1%、女性で41.8%(※3)と、高齢化が進む日本において難聴者への対策は大きな課題となっています。
リアルタイムで音声をテキスト化する「ScribeAssist」は、スタンドアローン型(※4)で、情報漏洩のリスクがなくセキュアな環境下で安心してご利用いただけることから、多くの自治体に導入されています。今回、「字幕」として別画面に会話をテキスト表示する字幕ポップアップ機能を活用し、透明ディスプレイにリアルタイムで会話の字幕表示を行っています。透明ディスプレイに表示する背景の色・透過率、文字の字体・大きさや色は、自由にカスタマイズすることができます。さらに、フリガナや罫線を追加することも可能です。中津市では、ろう者や難聴者が、福祉支援課の窓口に来庁された際に、いつでも気軽にコミュニケーションをとれる環境を整備するため、本システムの実証実験を開始します。本システムに活用している「Rælclear(レルクリア)」は、ガラスのように透明なため、字幕情報を確認しながら、画面を通して相手の表情や仕草を見ることができます。これにより、相手の感情や意図をより深く理解しながらコミュニケーションを行うことが可能になります。
また、中津市の高齢化率は、年々上昇しており、2020年には31%で、2045年には34%に達するとされ(※5)、高齢化にともない、今後耳の聞こえづらい方も多く来庁されることが予想されています。高齢者の方も、会話を文字で見える化することにより、視覚的に会話内容を確認することができます。
中津市では、議事録作成にともなう時間的な負担と、担当者の精神的な負荷を軽減する目的で、「ScribeAssist」を導入しています。導入前、重要な会議である審査会では、多くの委員が入れ替わり専門用語で発言し状況説明を行うため、議事録の作成に4時間近く費やしていました。しかし、導入により、AI話者識別機能を用いて発言者の特定がスムーズになり、作成時間は約50%削減されました。さらに、高い認識精度と、文字起こし結果と音声が紐づくことで編集作業の効率が大幅に向上し、担当者の議事録作成にかかる負担も軽減されました。こうした導入実績が認められ、より多くの市民が窓口サービスを利用しやすくするため、福祉支援課窓口への本システムの導入に向けた実証実験を開始します。
アドバンスト・メディアは、今後もAI音声認識AmiVoiceを活用し、同様の課題を抱える自治体や企業への利用拡大を推進し、誰もが自然に豊かなコミュニケーションをとれる社会の実現を目指してまいります。
大分県中津市、コメント
中津市の福祉支援課窓口では、専任手話通訳者を配置していますが、来庁されるろう者や難聴者の方の中には、手話を使わない方もおられます。手話を使わない方には、筆談や文字パットなどで対応していましたが、どうしてもやり取りに時間がかかってしまうなどの問題がありました。
来庁者とコミュニケーションを取りやすい体制作りに取組む中で、言葉をリアルタイムに読みやすい文字で画面表示できる本システムの存在を知りました。
市では、議事録作成支援を目的に、「ScribeAssist」を導入済みですが、実際の業務で使用している職員からの「言葉の認識率が高く、使やすい」との評価を受けて、文字ポップアップ機能を活用した、字幕表示ディスプレイの試験を決めました。
中津市役所 健康福祉部 福祉支援課 障害福祉係 主幹(総括) 植山 保彦
ScribeAssist 概要
国内シェアNo.1(※1)のAI音声認識AmiVoiceを搭載した複数の議事録ソリューションを一元化したプラットフォーム「VoXT One(ボクストワン)」にて提供している「ScribeAssist」は、オンライン/オフラインといった会議形態、Web会議システムの種類を問わず使用できる、スタンドアローン型の文字起こし支援アプリケーションです。
リアルタイム認識・バッチ(音声ファイル)認識に対応しており、会議音声の録音、音声認識、テキストの編集、文字起こし内容の出力までをワンストップで行えます。
AI話者識別機能やキーワード・タグ付け機能、リアルタイム字幕表示機能、議事録作成に特化したファシリテーションモードなど、会議での運用に適した機能を多数搭載しています。
なお、2024年9月9日より旧製品名「AmiVoice ScribeAssist(アミボイス スクライブアシスト)」から、新製品名「ScribeAssist」に変更しています。
https://voxt-one.advanced-media.co.jp/service/scribeassist/
VoXT One概要
「VoXT One」は、議事録作成業務を多角的にサポートし効率化を実現する、国内シェアNo.1(※1)のAI音声認識AmiVoiceを搭載した複数の議事録ソリューションを一元化した新プラットフォームです。1つのアカウントで、スタンドアローン型の「ScribeAssist」とクラウド型の「ProVoXT(プロボクスト)」など、ユーザーの利用シーンに合わせて最適なソリューションの選択が可能です。さらに、GPT‐4oを活用した要約生成や、音声入力ソリューションなど多彩な機能により、議事録作成業務の効率化を実現します。
https://voxt-one.advanced-media.co.jp/
※1出典:合同会社ecarlate「音声認識市場動向2024」音声認識ソフトウェア/クラウドサービス市場
※2出典:厚労省「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」より
https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001271100.pdf
※3出典:一般社団法人日本老年医学会
https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/review_51_1_1.pdf
※4インターネット未接続のオフライン状態で認識・保存されます
※5出典:「第2章 都市の現況」
https://www.city-nakatsu.jp/doc/2023033100040/file_contents/02.pdf
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株式会社アドバンスト・メディア
VoXT(ボクスト)事業部
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