NTTドコモビジネスX、「MDM(マスターデータ管理)実態調査」を発表。回答者の 約4人に3人が「シャドーマスタ」の存在を認識
〜AI活用ではデータの信頼性が最多の課題に〜
NTTドコモビジネスX株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:稲葉 秀司)は、従業員数500名以上の企業・団体でマスターデータ管理などに関わる562名を対象に、「MDM(マスターデータ管理)実態調査」を実施しました。
本調査では、部門や担当者が公式システムとは別に管理しているデータを「シャドーマスタ」と呼び、その有無をマスターごとに尋ねました。いずれかのマスターでシャドーマスタが存在する、またはおそらく存在すると答えた人は、マスターがある回答者の75.6%にのぼりました。また、シャドーマスタがある回答者に、データの不整合や非公式データの管理に対処する作業の時間を尋ねたところ、全マスターの合計で、回答の平均は推計で月47.9時間相当でした。シャドーマスタの存在を多くの回答者が認識しており、その対処に作業時間がかかっている実態が明らかになりました。
AIを活用している回答者がデータに関して直面した問題では、AIの出力結果が正確かどうかを検証できなかったことが最も多く(32.2%)、現場の非公式データ(Excelなど)がAI・分析活用の障壁になったという回答も19.2%ありました。データの信頼性や非公式データの扱いが、AI活用の課題として挙がっていることが分かりました。
■調査結果サマリ
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回答者の約4人に3人(75.6%)が、いずれかのマスターでシャドーマスタが存在する、またはおそらく存在すると回答。基幹系システムで一元管理していると答えた人でも、74.4%がそのマスターで同様に回答。
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顧客マスターのシャドーマスタでは、公式システムのデータとの不整合と、担当者の異動・退職による引き継ぎの困難さを、それぞれ約4人に1人が問題視。
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AI活用者がデータ関連で直面した問題の最多は、AIの出力結果が正確かどうかを検証できなかったこと(32.2%)。
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MDMに取り組むきっかけの最多は、データの不整合による組織横断の分析・指標算出への支障(35.2%)。
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独自の「MDM高度化モデル」(自己評価)で、第4段階(MDM活用期)以上は17.3%。
■調査の背景
AIや分析に使うデータの土台となるのが、顧客・製品・取引先など、企業活動の基本となる「マスターデータ」です。MDM(マスターデータ管理)は、これらのデータを、定義・ルール・体制を整えて管理する取り組みです。
NTTドコモビジネスXは、シャドーマスタの実態や、AI活用の場面でのデータの課題、MDMに取り組むきっかけを明らかにするため、本調査を実施しました。
■調査結果
1. 回答者の約4人に3人(75.6%)が、いずれかのマスターでシャドーマスタが存在する、またはおそらく存在すると回答。基幹系システムで一元管理していると答えた人でも、74.4%がそのマスターで同様に回答。
まず、顧客・製品・サプライヤーなど7種類のマスターについて、全回答者562名に主な管理方法を尋ねました。最も多かったのは「ERPやCRM等の基幹系システムで一元管理」で、自社独自のマスターを除く6種類では、マスターごとに35.6~45.0%でした。
シャドーマスタ(設問では「非公式データ管理ファイル」)の有無も、マスターごとに尋ねました。7種類のうち1つ以上のマスターがある517名では、いずれかのマスターで「明らかに存在する」または「おそらく存在すると思うが、全容は把握していない」と答えた人は75.6%にのぼりました。
マスター別では顧客マスターが68.2%で最も高く、「明らかに存在する」だけで42.5%を占めました。
主な管理方法として基幹系システムでの一元管理を選んだ人に限っても、そのマスターでシャドーマスタが存在する、またはおそらく存在すると答えた人は74.4%でした。
※74.4%の対象は、自社独自のマスターを除く6種類のうち、基幹系で一元管理しているマスターが1つ以上ある332名です。すべてのマスターを対象にした75.6%とは集計の範囲が異なるため、2つの値は比較できません。
シャドーマスタが存在する背景も、複数回答で尋ねました。「公式システムへの入力が煩雑なため、現場が独自に作成した」「公式システムに必要な項目が揃っていないため、補完として作成した」「部門独自の業務フローに合わせて作成した」の3つが、どのマスターでも上位3項目を占め、割合は28.4~38.6%でした。
※マスター別の数値は、回答者によって指すものが異なる自社独自のマスターを除く6種類で比較しています(以下同じ)。


2. 顧客マスターのシャドーマスタでは、公式システムのデータとの不整合と、担当者の異動・退職による引き継ぎの困難さを、それぞれ約4人に1人が問題視。
次に、シャドーマスタに関して起きている問題を、複数回答で尋ねました。顧客マスターにシャドーマスタがある339名では、「公式システムのデータとの不整合が生じている」(26.3%)と「担当者の異動・退職で内容の引き継ぎが困難になった」(25.7%)が上位2項目で、どちらも約4人に1人です。
一方で、「特に問題は発生していない」も23.9%ありました。顧客マスター以外の5種類では、この回答が最も多く、25.2~27.8%でした。
あわせて、データの不整合や非公式データの管理に対処する作業(確認・名寄せ・整合など)に月何時間かかっているかを、マスターごとに尋ねました。名寄せは、同じ顧客や取引先を指す複数のデータを突き合わせ、1つにまとめる作業です。
回答は、月1時間未満から月50時間以上までの選択式です。各選択肢に代表値を置き、シャドーマスタがある回答者のうち「把握・推計が難しい」を除く315名の回答から推計すると、全マスターの合計で、回答の平均は月47.9時間相当になりました。
※47.9時間は、回答者の見積もりにもとづく推計値です。設問は誰の作業時間か(回答者本人か、部門全体か)を指定していないため、1人あたりの作業時間とは限りません。

3. AI活用者がデータ関連で直面した問題の最多は、AIの出力結果が正確かどうかを検証できなかったこと(32.2%)。
続いて、AI(機械学習・生成AIを含む)の活用状況を尋ねました。全回答者562名のうち、本番業務で活用している人は74.9%で、PoC(概念実証)・試験導入の段階を含めると85.1%です。
この85.1%にあたる478名(以下、AI活用者)に、データに関して直面した問題を複数回答で尋ねました。
最も多かったのは「AIの出力結果が正確かどうか検証できなかった(データが信頼できない)」(32.2%)で、「複数システムのデータ統合・名寄せの前処理に予想以上の工数がかかった」(31.0%)が続きました。「現場の非公式データ(Excel等)が混在し、AI・分析活用の障壁になった」は19.2%でした。

4. MDMに取り組むきっかけの最多は、データの不整合による組織横断の分析・指標算出への支障(35.2%)。
また、現時点でMDMに取り組む予定がない人と、何から始めればよいかわからない人を除く480名に、MDMに取り組もうと思ったきっかけを複数回答で尋ねました。最も多かったのは「データの不整合が原因で、組織横断のデータ分析や業績評価指標の算出などに支障をきたしたため」(35.2%)です。
2位以下は、「基幹システムの再構築・刷新の機会にマスターを統合・再構築することになったため」(27.1%)、「データの不整合が原因で、AIをうまく活用できなかったため」(26.0%)、「データの不整合が原因で、業務品質、業務効率に問題が生じたため」(21.7%)と続きます。
上位4項目のうち3項目を、「データの不整合が原因で」で始まる選択肢が占めています。

5. 独自の「MDM高度化モデル」(自己評価)で、第4段階(MDM活用期)以上は17.3%。
最後に、マスターデータ管理の状態を第0段階から第5段階までの6段階で表す、独自の「MDM高度化モデル」を使い、全回答者562名に、自社に最も近い段階を1つ選んでもらいました。
最も多かったのは、問題が生じているが、まだ対策していない第1段階(MDM対策検討期)で、28.5%でした。一方、主要マスターに全社統一の管理体制がある第4段階(MDM活用期)と、第5段階(MDM高度定着期)を合わせると17.3%です。各段階の定義と割合は次のとおりです。
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段階 |
名称 |
状態(回答選択肢の要約) |
割合 |
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第0段階 |
MDM問題非認知期 |
不整合等の可能性はあるが、問題は生じておらず対策予定なし |
23.1% |
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第1段階 |
MDM対策検討期 |
不整合等により問題が生じているが、まだ対策していない |
28.5% |
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第2段階 |
MDM整備開始期 |
特定のマスターで定義・コード体系・ルールの整合を開始 |
19.0% |
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第3段階 |
MDM整備完了期 |
複数のマスターで整合が進み、システム間のデータ統合が一部実現 |
12.1% |
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第4段階 |
MDM活用期 |
主要マスターに全社統一の管理体制があり、AI・分析へ信頼してデータを投入 |
7.8% |
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第5段階 |
MDM高度定着期 |
マスターデータ管理が組織文化として定着し、品質の改善サイクルが機能 |
9.4% |
※本調査で独自に定義したモデルで、業界標準の成熟度モデルではありません。段階の高低は優劣を示すものではありません。また、設問には「わからない場合は、一番上の選択肢をお選びください」という注記があり、第0段階には、わからないためにこの選択肢を選んだ人も含まれる可能性があります。

■NTTドコモビジネスX株式会社 データマネジメントソリューション部 MDMエバンジェリスト 水谷 哲のコメント
ビジネスにおいて、マスターは業務ルールであり集計項目でもあります。顧客マスターは「販売してよい相手」のルールであり、その中の「法人」は売上の集計項目です。
マスターが正しいことはシステムのカナメです。しかし正しいマスターは多くの調査と熟考とチェックによって作られます。私が見てきた現場では、その多くをExcelと担当者の工夫が支えています。
BIもAIも、データ品質次第だと言われます。その根本であるマスターの外に、シャドーマスタがあります。今回の調査では、回答者の約4人に3人(75.6%)が、いずれかのマスターでシャドーマスタが存在する、またはおそらく存在すると答えています。この実態を把握し、光を当てることが、企業のデータマネジメントの方向性を決めるうえで重要だと考えています。
■調査概要
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調査名 |
MDM(マスターデータ管理)実態調査 |
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調査方法 |
オンライン上でのアンケート調査 |
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調査対象 |
従業員数500名以上の企業・団体(製造業、情報通信業、卸売業・小売業、金融業・保険業、医療・ヘルスケア業、サービス業)に所属し、マスターデータ管理・データガバナンス・システム開発のインフラ業務に関わる20~69歳の方 562名 |
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調査期間 |
2026年7月30日~8月5日 |
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調査企画 |
NTTドコモビジネスX株式会社 |
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備考 |
割合は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。回答は個人単位で集計しています(企業単位の集計ではありません)。 |
■NTTドコモビジネスXについて
NTTドコモビジネスXは、「データ活用とテクノロジーで、企業の進化を支え抜く。」をミッションとして、データ活用と最適なテクノロジーの導入による“DX”と、それらを通じたより良い顧客体験“CX”の実現をご支援しています。また、TIBCOのジャパン・ディストリビューターとして、マスターデータ管理(MDM)製品「TIBCO EBX」を提供しています。
所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎一丁目5番1号 大崎センタービル
代表者:代表取締役社長 稲葉 秀司
※記載されている会社名・製品名は、各社の商標または登録商標です。
■本件に関するお問い合わせ先
NTTドコモビジネスX株式会社 マーケティング部 広報担当
E-mail:pr-om@nttcoms.com
<引用・転載のクレジット表記に関するお願い>
本調査結果を引用する際は、「NTTドコモビジネスX『MDM(マスターデータ管理)実態調査』(2026年)」と出典を明記してください。数値を引用する際は、可能な範囲で回答者数(n)の併記をお願いいたします。
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