『芥川龍之介の桃太郎』1月22日発売!衝撃のダークすぎるおとぎ話、怪作かつ傑作の、まるで現代を予言するかのような驚きの物語。芥川龍之介 著/寺門孝之 画
みんなが知っているおとぎ話が、芥川龍之介にかかるとこんなにも面白く考えさせる1冊に!!100年前に書かれた、100年を超えて通用する物語。
誰もが知っているおとぎ話の『桃太郎』。桃から生まれた桃太郎が犬、猿、雉を連れて鬼が島に鬼退治に行くというストーリーの骨格は同じだが、いわば芥川龍之介によるパロディのような作品。芥川の手にかかると、ユーモアや皮肉などが随所に散りばめられ、こうも面白く、鋭く、厚みのある物語になる。
桃太郎と鬼との関係は、戦争や紛争の絶えない現代の世の中を表しているようで、100年前に描かれた本とは思えないぐらい。まるで予言の書かと思える。そんな芥川版『桃太郎』を現代世界に甦らせたのは寺門孝之による、奇抜で素晴らしい挿絵である。全身ピンクで、編みタイツ姿の桃太郎は、まさに時空を超えて、物語を豊かに肉付けしている。
なんども繰り返し読みたくなる、なんとも不思議な力のある絵本だ。
本書は2005年にピエ・ブックスから刊行された単行本の改題、改訂版であり、掲載画は一部差し替えと加筆修正をし、すべて原画からあらたにスキャニングを行った。
芥川龍之介による文章を生かしつつ、若い読者にもひろく読まれるよう、一部省略をし、漢字にはすべて読みがなをふった。
■町田康氏、推薦!!
「人間が相争う理由がわかった。こんな桃太郎が目の前に居ったら俺もついていく。目の虚無がえぐい。全員えぐい。」
■関連情報
絵を担当した寺門孝之さんの個展
【寺門孝之 新作絵画展 「絵じゃないか」】
場所:ピンポイントギャラリー(表参道)
会期:2024年1月12日(金)〜1月27日(土) 平日12:00〜19:00 土曜日12:00〜17:00 [日曜日休廊]
https://pinpointgallery.com/schedule/takayukiterakadoexhi/
■作者紹介
芥川龍之介 著
1892年東京生まれ。東京帝国大学英文科卒。「鼻」が夏目漱石の賞賛を受け、作家としての地位を確立。「羅生門」「杜子春」「或阿呆の一生」「河童」など小説をはじめ、随筆、童話、戯曲ほか多数の著作がある。
寺門孝之 画
画家。神戸芸術工科大学教授。大阪大学文学部美学科卒。「天使」や「夢」をモチーフに独自の絵画世界を切り開く。展覧会はじめ、書籍の装画、絵本など幅広く活動。著書に『天使ブック』『ぼくらのオペラ』ほか多数。
寺門孝之X https://twitter.com/terapika
寺門孝之instagram https://www.instagram.com/tterakado/
■書誌情報
書名: 芥川龍之介の桃太郎
著者: 芥川龍之介/寺門孝之 画
仕様:B5判変型/上製/52ページ
発売⽇:2024年1⽉22日
税込定価:1980円(本体価格1800円)
ISBN:978-4-309-29373-8
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