【結果発表】海ノ民話の続きを考えよう!コンクール 入賞作品が決定!

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一般社団法人日本昔ばなし協会が取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」は、2026年2月に開催した「海ノ民話の続きを考えよう!コンクール」の選考結果を発表いたしました。全国の小学生を対象に、海ノ民話アニメーションの「その先」を文章や絵で自由に描いてもらうという創造的な試みに対し、100点を超える力作が寄せられました。その後、國學院大學文学部教授・飯倉義之氏による厳正な審査を経て、子どもたちの瑞々しい想像力が光る入賞6作品を選出。古くから伝わる民話を自分事として捉え、未来へとつなげる子どもたちの想いが詰まった選考結果をお知らせいたします。

本コンテストは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として実施されたものです。

※今回、入賞作品のテーマになった海ノ民話アニメーションは以下よりご覧いただけます

【最優秀賞 1名】

■宮地海生さん(南知多町立 日間賀小学校 3年生)

<宮地海生さんの考えた「たこあみだ地蔵」の続き>

次の日、孫のたけおが漁師を受け継ぎ、漁に出ました。大ベテランの茂二郎じいさんがたけおに指導していると、たけおのカゴに大きなものがかかりました。カゴを上げると大きなゴミがついています。それから海にはゴミが多くなり、タコが獲れなくなってしまったので、毎日、二人でゴミ拾いをしてから漁に行きました。それでもタコはまだ獲れません。茂二郎じいさんがあることに気づきました。一度、海にゴミを捨ててしまうと海の底に沈み、もう二度と返ってこないということです。たけおにそのことを言うと、たけおはみんなにも伝えたいと言ってポスターを作りました。その後、ゴミは捨てられなくなりましたが、まだ海には沈んでいるゴミがあります。

<宮地海生さんが作品にこめた想い>

みんなの海だからみんなで守るようにしたい。みんなにゴミを捨ててほしくない、海をきれいにしたい。

<飯倉先生の講評>

民話はその時代時代の「困ったこと」「不安なこと」「こうなったらいいなあと思うこと」がお話に反映します。現代の「困ったこと」であるゴミ問題と、現代の「こうなったらいいなあ」の次世代問題が「民話の続き」になっている点を評価しました。民話は昔の出来事だと思い込まずに、「民話の続き」には自由に「今のだったらこうなんだけどな」を盛り込んで語ったり描いたりしてくれればと思います。あと、絵の元気な色遣いと、欄外にはみ出したイラストが楽しかったです!

【優秀賞 4名】

■小松﨑ゆりさん(大洗町立 大洗小学校 4年生)

<小松﨑ゆりさんの考えた「織姫塚」の続き>

その後、織姫と町の人はだんだん仲良くなり、会うことも多くなりました。織姫は、笑顔を出すことも多くなり、毎日元気でいられました。何年かすると、県のみんなとも仲良くなりました。そして、今年になって一度も祝ったことのない織姫の誕生日が近づいてくると、町のみんなはお祝いしようと考えました。町のみんなが何日もかけて協力して当日がきました。みんなで祝う準備をし、織姫を呼びました。「織姫、誕生日おめでとう」という町のみんなの声が織姫の耳に響きました。織姫は嬉しくて涙をいっぱい流し、一生忘れられない幸せな日になりました。(おしまい)

<小松﨑ゆりさんが作品にこめた想い>

過去が不幸だった織姫に幸せを与えたいなと思い、この物語の続きを書きました。

<飯倉先生の講評>

伝説のままでは織姫がかわいそうで、幸せにしてあげたいという気持ちが伝わってきました。実は、伝説が語られていた時代には誕生日=生まれた日はあまり気にされず、みんな1月1日に年を取る「数え年」が普通でした。だから民話を語り継いできた人たちは織姫の誕生日を祝う発想はなかったです。なので「民話の続き」として、今の私たちが織姫の誕生日を祝ってあげるのは楽しいんじゃないかと思いました。織姫様もきっと喜んでくれると思います。

■佐々木譲司さん(大田区立 大森第一小学校 5年生)

<佐々木譲司さんの考えた「お倉ヶ浜とお金ヶ浜」の続き>

その後、またお金ヶ浜のところに同じお坊さんが来ました。お金ヶ浜でまたハマグリをとっていたお金は、お坊さんからまたハマグリをくれないかと言われると、「さっぱりとれなくなったからないよ!」と言いました。するとお坊さんは、「どうしてハマグリがとれなくなったのでしょうかね?」と顔をニヤリとさせながら言いました。するとお金はあの時、自分が悪かったと気づき、立ち去ろうとしたお坊さんに残っていた1個のハマグリをあげました。お坊さんは次にお倉ヶ浜へ行きました。お倉ヶ浜ではまたお倉がハマグリをとっていました。お坊さんからまたハマグリをくれないかと言われると、お倉はまたハマグリをあげて、「最近ハマグリがよくとれるの」と話しました。後日、またお倉ヶ浜では、ハマグリがたくさんとれるようになりました。一方、お金ヶ浜ではハマグリが以前よりはとれるようになりましたが、お倉ヶ浜よりはとれませんでした。

<佐々木譲司さんが作品にこめた想い>

お金にどうしてハマグリの数が減ったのか、教えてあげようと思いながら書きました。

<飯倉先生の講評>

弘法大師に一度間違った応対をしてしまったお金に、反省とやりなおしの機会を与えてあげたいというやさしい気持ちが伝わってきました。民話の語る教訓は「選択を間違えると取り返しがつかない事態になる→だから人にやさしく、正しい選択をしよう」が基本なのですが、「民話の続き」では失敗をリカバリーできるストーリーも自由に作っていいと思いました。民話は教訓として極端に語りますが、現実ではいちど間違ったらおしまいではなく、やりなおせるのですから。

■岩本陽夏さん(大洗町立 大洗小学校 4年生)

<岩本陽夏さんの考えた「織姫塚」の続き>

水面に出て町をのぞいた織姫はみんなが楽しそうに遊んでいる姿を見て、少しさみしくなりました。その後、海底に戻った織姫は少し考えて水戸黄門に相談しました。水戸黄門は「自分のことを考える時は、他の人に相談するのもいいが、大体のことは自分で考えるものだ」と相談に乗ってやりました。その後、織姫は海底に戻りもう一度考え、次の日、また町をのぞきました。「やっぱり楽しそうだな」と思い、もう一度よく考えました。織姫の頭には、昔、見捨てられた記憶がよぎります。それでも織姫は、水戸黄門に頼んで地上に出てみました。最初は町の人に少し嫌われていましたが、面倒見が良かった織姫は、子どもたちと遊んでいる内に、少しずつ町の人とうちとけていきました。それを見た男神は、織姫に関わった人を病気にしていき、織姫の人望をなくそうとしました。けれど、男神の想像よりも、織姫の人望は厚く、それどころかさらに絆が深まっています。男神は手をひき、それから織姫は人々の病気を治し、ずっと幸せに暮らしました。

<岩本陽夏さんが作品にこめた想い>

織姫が少しさみしそうな顔をしていたので、みんなと楽しく暮らせたらいいなという気持ちです!

<飯倉先生の講評>

織姫が不安を抱えながら水戸黄門に相談して地上で町の人に交じって暮らすことを選択し、はじめは嫌われたり男の神の妨害に合ったりしながらそれをはねのけて打ち解けていくさまは、伝説を現代のライト文芸に接続した感じがあってはつらつとしています。水戸黄門も江戸時代から講談や歌舞伎で脚色されてきました。織姫伝説も自由に現代に脚色していいと思います。町の人になじんだ織姫のその後のお話も続けていけそうですね。

■鈴木ひかるさん(南知多町立 日間賀小学校 5年生)

<鈴木ひかるさんの考えた「たこあみだ地蔵」の続き>

その後、茂二郎じいさんが漁に出て壺を開けると、ちびダコのおっ母が1つの壺につかまっていました。茂二郎じいさんが「なんだ」と言うと、タコのおっ母は「ちびダコがいないんだ」と言いました。そこで、茂二郎じいさんが「よし、わしも協力しよう!!」と言い、ちびダコを探す旅が始まりました。まず、日間賀の周囲を探し始めました。貝の下や、海藻の中まで、すみずみまで探しました。それでも、ちびダコは見つからず、茂二郎じいさんは困り果てていました。そこで、茂二郎じいさんが「筑前寺の跡を探そう!」と相談すると、ちびダコのおっ母が「それしかないわ!」と言い、探してみると、ちびダコがいました!ちびダコとおっ母は再会し、幸せな日々を過ごしました。その後、日間賀島は幸せになりました。

<鈴木ひかるさんが作品にこめた想い>

日間賀島が良くなるように。

<飯倉先生の講評>

今度はしげじろうじいさんがタコさんを助けてちびダコさんを探す優しいお話、素晴らしいと思います。「民話の続き」という趣旨に合っていると思いました。人が動物に優しくして、そのあとご褒美をもらうパターンが民話には多くあります(「動物報恩譚」といいます)が、人間ももっと動物に恩返しするべきなのかもしれないと思いました。実は最優秀賞の候補として、最後まで迷いました。絵のパワーで決めたところがあるかもしれません。でも、ひかるさんのやさしい絵も素晴らしいと思っています。

【イラスト特別賞賞 1名】

■福田沙梨さん(大洗町立 大洗小学校 4年生)

<福田沙梨さんの考えた「織姫塚」の続き>

織姫が人間は優しいと感じられるようになり、みんなを守ってくれるようになった。

<飯倉先生の講評>

織姫塚の民話のテーマやイメージを一枚の絵に上手にまとめていると感じました。言葉や物語にできないイメージの奔流を絵画表現にするという「民話の続き」もあっていいのではないかと思いました。次世代のみなさんからも、民話を深く理解して海ノ民話を発信するクリエイターが生まれることを願っています。

■審査員プロフィール

國學院大學 文学部 日本文学科

飯倉義之 教授

「口承文芸研究の方法を、現在の社会や文化を理解する方法として用いる」をテーマに口承文芸学、民俗学、現代民俗を研究。著書に『怪異怪談探索ハンドブック 誰でもできる!異なる世界の調べ方』、『怪異・妖怪学コレクション3 現代を生きる怪異・妖怪』。

<「海ノ民話アニメーション」を活用しませんか?>

「海ノ民話アニメーション」の動画・画像は、子ども向け学習会、まちのイベント、地域産品の企画やパッケージなどに活用いただけます。

利用には事前申請と、一般社団法人日本昔ばなし協会の承認が必要です。

詳細はこちらをご確認ください▼

https://uminominwa.jp/kitei/

<団体概要>

団体名称 :一般社団法人日本昔ばなし協会

URL   :https://www.nippon-mukashibanashi.or.jp/

海ノ民話のまちプロジェクト

「海ノ民話のまちプロジェクト」は、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として実施するもので、「海との関わり」と「地域の学び」を、子どもたちに伝え語り継ぐことを目的としたプロジェクト。日本中に残された海にまつわる民話を発掘し、その民話のストーリーとその民話に込められた「思い」「警鐘」「教訓」を、親しみやすいアニメーションにして、次の世代を担う子どもたちへ、そして、さらに未来へと語り継いでいきます。

公式サイト   https://uminominwa.jp/

公式Youtube  https://www.youtube.com/@uminominwa

X(旧Twitter) https://x.com/uminominwa

日本財団「海と日本プロジェクト」

さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。

https://uminohi.jp/

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会社概要

URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂
電話番号
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代表者名
波房克典
上場
未上場
資本金
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設立
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