経済産業省「地域オープンイノベーション拠点選抜制度」の採択決定について
本選抜制度は、大学等を中心とした地域イノベーション拠点の中で、企業ネットワークのハブとして活躍している産学連携拠点を評価・選抜することにより、信用力を高めるとともに支援を集中させ、トップ層の引き上げを促すことを目的としています。コンセプトは、「大学等の研究開発拠点は、地域におけるイノベーションの源泉であり、新たなイノベーションの種を提供し、支援し、導き、また時には企業同士をたがいに結びつけることなどを通じて、試行錯誤する企業の“ハブ”として活躍する拠点が数多く存在する中、少数精鋭を選抜し、拠点によってさまざまに異なる「更なる展開への壁」に、経済産業省が共に挑むことにより、これら拠点の更なる躍進を後押しし、地域におけるイノベーションの創出を加速させるもの」とされています。今回、AIインキュベーションファームにおいては「拠点としてのテーマが明確であり、地域との連携についても進んでいる。」と評価され採択されました。
■「地域オープンイノベーション拠点選抜制度」採択の概要
選抜類型:地域貢献型
拠 点:順天堂大学大学院医学研究科 AIインキュベーションファーム(センター長:服部 信孝)
期 間:2023年(公表年度)を含む3年度間
<経済産業省HP>
地域オープンイノベーション選抜拠点選抜制度(J-Innovation HUB)
https://www.meti.go.jp/policy/innovation_corp/j-innovation_koubo5.html
■経済産業省による伴走支援の内容
国内外への広報、拠点間の連携支援
経済産業省各種支援等との連携強化
その他の支援として、規制緩和等政府施策の担当部署等への接続や経済産業省等の施策に対する優
先的な提言機会等が得られます。
■AIインキュベーションファームとは
AIインキュベーションファーム(以下、「aif」という。)は、順天堂大学の学是である「仁」にもとづく「ヒトに優しいAI医療の実現」を根本哲学とし、仮想空間と現実空間を高度に融合させたヒト中心の医療を患者・市民に届けることを目的に2021年12月に設立された研究センターです。aifは、破壊的イノベーションを創出する産官学民の連携による先端技術の創生や、産業創出の好循環を生み出すエコステムを構築し、世界のデジタルヘルスを牽引していくことをビジョンとして掲げています。そのため、aifでは順天堂大学6附属病院に集積された健康・医療ビッグデータとそれを用いたデジタルヘルスの研究開発及び産業創出の好循環を生み出すエコシステム構築のため、次の5つのコアプロジェクトを推進しています。
データ駆動型医療に向けた次世代医療エコシステムの実現
予測、予防、個別化医療、参加型医療によるP4 Medicine※1の実現
次世代地域医療連携による安心な社会の実現
未来を創る次世代教育と人材育成の実現
人にやさしいサステイナブルな医療の実現
※1 P4 Medicine:Predictive、Personalized、Preventative、Participatory Medicine
■今後の展開
aifでは、本年度から大学発スタートアップ創出のための新規プロジェクト「JASTAR」※2を立ち上げ、「スタートアップ企業」×「順天堂大学の医療・健康ビッグデータ、臨床医の治験」のコラボレーションによる、研究・事業化の促進に取り組んでいます。また、2025年4月には東京都文京区と共同で設置される「元町ウェルネスパーク(仮称)」内に、aif施設が設置されることが決定されています。
今回の採択により経済産業省とより密接な連携が図れることから、順天堂大学6附属病院に集積された健康・医療ビッグデータとそれを用いたデジタルヘルスの研究開発及び産業創出に必要な次世代医療エコシステムならびに東京都文京区と連携し世界のデジタルヘルスを牽引する「共創の場」の構築を加速させ、社会課題の解決を推進させていくと共に地域に対する貢献を果たしていくことが出来ると考えています。
※2 JASTAR: Juntendo Univ. AI Incubation Farm MedTec Startup acceleration project
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