アデコグループの調査報告書が示す、パンデミック後の世界に予期される職場での幅広い変化
― 企業と働く人々は働き方により高い柔軟性を求め、リーダーには共感力が必要に ―
※本資料は、2020年6月30日にチューリッヒで発表されたプレスリリースの日本語抄訳です
【調査結果のまとめ】
人財サービスのグローバルリーダーであるアデコグループは、このたび、パンデミックが職場の標準をリセットすることに与えると予想される短期的・長期的影響を検討する最新の調査報告書、『Resetting Normal: Defining the New Era of Work(邦題「"日常"の再定義:新たな時代の働き方とは」)』を公開しました。この調査は2020年5月に、オーストラリア、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、英国、および米国の各国において、オフィスで働く1,000人(18歳~60歳)に対して行われました。
今回の調査から、新型コロナウイルスが引き起こしたパンデミックは、働く人々やリーダーたちの姿勢や将来の見方に極めて重要な変化をもたらしたことがわかりました。働く人々とリーダーのどちらもが、働き方や働く場所、職場との関係性、そして将来のためのスキルに関して恒久的な変化を求めています。
アデコグループCEOのアラン・ドゥアズは、今回の調査について次のように話しています。「仕事の世界は、パンデミック以前の『日常』には決して戻りません。われわれの職場に起こった唐突かつ劇的な変化によって、柔軟な働き方や高いEQ(心の知能指数)を必要とするリーダーシップ、スキル再教育といった新たなトレンドが急速に重要度を増し、組織の成功のためには欠かせないものとなりました。多くの国がパンデミックの深刻な危機的局面から抜け出しつつある今、産業革命以来、大きく変わることのなかった伝統的な職場慣行を『リセットする』機会を、雇用主たちは有していると言えます。従業員の姿勢が変化した結果、働く人々の期待と固定化された労働市場プロセスとの間にギャップがあることが、今回の調査から明らかになりました。新しい仕事の時代へ踏み出そうとしている今こそ、未来に向けて健康かつ生産的で、包括的な職場を実現する、より優れた基準を確立する必要があります」
【調査結果詳細】
仕事の世界では新たな「ハイブリッド」モデルの準備が整っていることが、今回の調査で明らかになりました。回答者の74%が、今後はオフィス勤務とテレワークの組み合わせが最適な働き方であると述べています。労働時間の半分(51%)をオフィスで過ごし、残りの半分(49%)をテレワークで勤務するという働き方は、地域や性別、親との同居状況といった条件に関わらず、共通して求められています。企業の経営層もこれに賛同しており、その77%が、働き方の柔軟性が高まることで企業もメリットを得られると回答しています。
また、時間単位での働き方と週40時間労働の終焉を示唆している可能性を調査結果は示しています。69%の労働者が所定の時間を働くということよりも、むしろ成果をベースにすることを支持しているという結果になり、「成果重視の働き方」を好んでいることが分かりました。また、経営層の74%が、1週間あたりの労働時間を見直すべきという意見に賛同しています。
パンデミックによって、リーダーシップに関する新たな能力も必要となりました。成功を収める現代のリーダーが持つ特性として、EQ(心の知能指数)が必要となることが分かりましたが、現在のリーダーたちにとって、そうしたソフトスキルが不足していることは明らかです。回答者の28%がパンデミックによってメンタルヘルスが悪化したと回答しましたが、部下のメンタルヘルスの安定を支援する能力を上司が有していると答えた回答者は、全体の10%にすぎませんでした。
調査結果はまた、回答者は共通して幅広いスキルアップを求めていることを示しています。60%がロックダウン中にデジタルスキルが向上したと述べ、69%はパンデミック後の時代においてデジタルスキルのさらなる向上を求めています。回答者は、遠隔で部下を管理すること(65%)、ソフトスキル(63%)、創造的思考(55%)といった幅広いスキル開発が重要であると考えています。
そして、今回の調査では、新たな仕事の世界における、雇用主と従業員間に持続的な信頼関係を構築することの重要性が確認されました。危機の間、雇用主が従業員を適切に支援してきたことが評価され、従業員の雇用主に対する信頼感が高まりました。雇用主のパンデミックへの対応に対して、「自分が期待する水準を満たした、またはそれを超えた」と88%の従業員が回答しています。また、この信頼の高まりとともに、雇用主への期待も高まっています。本来、仕事の未来を育むことは企業と働く人々が共に責任を負うべきことであるものの、「アフターコロナの時代に、より良い仕事の世界を実現することと、『日常』をリセットすることに対して責任を負うのは雇用主だ」と従業員の80%が考えていることが分かりました。一方、雇用主側は73%が政府に責任があると述べ、72%が従業員個人に責任があると考えており、63%が労働組合の役割だと考えていました。
【調査概要】
調査人数:8,000人(男性:4,006人、女性:3,994人)
調査実施国:日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア(各国1,000人に対し調査を実施)
調査方法:オンライン調査
調査期間:2020年5月13日~6月20日
アデコグループについて
人財サービスのグローバルリーダーであるアデコグループは、すべての働く人々の仕事の未来を作るため、1日あたり350万人にキャリア構築の機会を提供しています。世界60の国と地域で人財のスキル開発・育成・雇用を行い、あらゆる組織が仕事の未来を活用できるようにしています。アデコグループは「Fortune Global 500(フォーチュン・グローバル500)」企業として模範を示すべく、経済を強化してより良い社会を作るための共通の価値観を創造しています。包摂性、起業家精神、チームワークを重視する当社の文化は、35,000人の従業員を支え、Great Place to Work®の「World’s Best Workplaces 2019(2019年版 働きがいのあるグローバル企業 世界ランキング)」で11位を獲得する原動力になりました。
アデコグループはスイスのチューリッヒに本社(ISIN:CH0012138605)を置き、スイス証券取引所に上場(証券コード:ADEN)しているAdecco Group AGは、次の10の世界的トップブランドで事業を展開しています:Adecco、Adia、Badenoch & Clark、General Assembly、Lee Hecht Harrison、Modis、Pontoon、Spring Professional、Vettery。
【調査結果のまとめ】
- 働く人々はアフターコロナの働き方により高い柔軟性を求めており、オフィス勤務とテレワークの割合は半々が理想であるという考えが世界的に共通していた。
- 労働時間をベースにした契約に対する疑問が高まっており、回答者の69%が契約は成果をベースにするべきであると考えていた。
- ロックダウンがもたらした予期せぬ結果としてデジタルスキルが急成長し、回答者の61%が技術的なノウハウが向上したと述べ、69%はパンデミック後にデジタルスキルをさらにアップさせることを望んだ。
- リーダーたちは自分自身を根本から変革してEQ(心の知能指数)を高める必要があると考えているものの、パンデミックの間、自身に従業員を総体的に支援する能力が備わっていると感じていたのは40%のみであった。
人財サービスのグローバルリーダーであるアデコグループは、このたび、パンデミックが職場の標準をリセットすることに与えると予想される短期的・長期的影響を検討する最新の調査報告書、『Resetting Normal: Defining the New Era of Work(邦題「"日常"の再定義:新たな時代の働き方とは」)』を公開しました。この調査は2020年5月に、オーストラリア、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、英国、および米国の各国において、オフィスで働く1,000人(18歳~60歳)に対して行われました。
今回の調査から、新型コロナウイルスが引き起こしたパンデミックは、働く人々やリーダーたちの姿勢や将来の見方に極めて重要な変化をもたらしたことがわかりました。働く人々とリーダーのどちらもが、働き方や働く場所、職場との関係性、そして将来のためのスキルに関して恒久的な変化を求めています。
アデコグループCEOのアラン・ドゥアズは、今回の調査について次のように話しています。「仕事の世界は、パンデミック以前の『日常』には決して戻りません。われわれの職場に起こった唐突かつ劇的な変化によって、柔軟な働き方や高いEQ(心の知能指数)を必要とするリーダーシップ、スキル再教育といった新たなトレンドが急速に重要度を増し、組織の成功のためには欠かせないものとなりました。多くの国がパンデミックの深刻な危機的局面から抜け出しつつある今、産業革命以来、大きく変わることのなかった伝統的な職場慣行を『リセットする』機会を、雇用主たちは有していると言えます。従業員の姿勢が変化した結果、働く人々の期待と固定化された労働市場プロセスとの間にギャップがあることが、今回の調査から明らかになりました。新しい仕事の時代へ踏み出そうとしている今こそ、未来に向けて健康かつ生産的で、包括的な職場を実現する、より優れた基準を確立する必要があります」
【調査結果詳細】
仕事の世界では新たな「ハイブリッド」モデルの準備が整っていることが、今回の調査で明らかになりました。回答者の74%が、今後はオフィス勤務とテレワークの組み合わせが最適な働き方であると述べています。労働時間の半分(51%)をオフィスで過ごし、残りの半分(49%)をテレワークで勤務するという働き方は、地域や性別、親との同居状況といった条件に関わらず、共通して求められています。企業の経営層もこれに賛同しており、その77%が、働き方の柔軟性が高まることで企業もメリットを得られると回答しています。
また、時間単位での働き方と週40時間労働の終焉を示唆している可能性を調査結果は示しています。69%の労働者が所定の時間を働くということよりも、むしろ成果をベースにすることを支持しているという結果になり、「成果重視の働き方」を好んでいることが分かりました。また、経営層の74%が、1週間あたりの労働時間を見直すべきという意見に賛同しています。
パンデミックによって、リーダーシップに関する新たな能力も必要となりました。成功を収める現代のリーダーが持つ特性として、EQ(心の知能指数)が必要となることが分かりましたが、現在のリーダーたちにとって、そうしたソフトスキルが不足していることは明らかです。回答者の28%がパンデミックによってメンタルヘルスが悪化したと回答しましたが、部下のメンタルヘルスの安定を支援する能力を上司が有していると答えた回答者は、全体の10%にすぎませんでした。
調査結果はまた、回答者は共通して幅広いスキルアップを求めていることを示しています。60%がロックダウン中にデジタルスキルが向上したと述べ、69%はパンデミック後の時代においてデジタルスキルのさらなる向上を求めています。回答者は、遠隔で部下を管理すること(65%)、ソフトスキル(63%)、創造的思考(55%)といった幅広いスキル開発が重要であると考えています。
そして、今回の調査では、新たな仕事の世界における、雇用主と従業員間に持続的な信頼関係を構築することの重要性が確認されました。危機の間、雇用主が従業員を適切に支援してきたことが評価され、従業員の雇用主に対する信頼感が高まりました。雇用主のパンデミックへの対応に対して、「自分が期待する水準を満たした、またはそれを超えた」と88%の従業員が回答しています。また、この信頼の高まりとともに、雇用主への期待も高まっています。本来、仕事の未来を育むことは企業と働く人々が共に責任を負うべきことであるものの、「アフターコロナの時代に、より良い仕事の世界を実現することと、『日常』をリセットすることに対して責任を負うのは雇用主だ」と従業員の80%が考えていることが分かりました。一方、雇用主側は73%が政府に責任があると述べ、72%が従業員個人に責任があると考えており、63%が労働組合の役割だと考えていました。
【調査概要】
調査人数:8,000人(男性:4,006人、女性:3,994人)
調査実施国:日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア(各国1,000人に対し調査を実施)
調査方法:オンライン調査
調査期間:2020年5月13日~6月20日
アデコグループについて
人財サービスのグローバルリーダーであるアデコグループは、すべての働く人々の仕事の未来を作るため、1日あたり350万人にキャリア構築の機会を提供しています。世界60の国と地域で人財のスキル開発・育成・雇用を行い、あらゆる組織が仕事の未来を活用できるようにしています。アデコグループは「Fortune Global 500(フォーチュン・グローバル500)」企業として模範を示すべく、経済を強化してより良い社会を作るための共通の価値観を創造しています。包摂性、起業家精神、チームワークを重視する当社の文化は、35,000人の従業員を支え、Great Place to Work®の「World’s Best Workplaces 2019(2019年版 働きがいのあるグローバル企業 世界ランキング)」で11位を獲得する原動力になりました。
アデコグループはスイスのチューリッヒに本社(ISIN:CH0012138605)を置き、スイス証券取引所に上場(証券コード:ADEN)しているAdecco Group AGは、次の10の世界的トップブランドで事業を展開しています:Adecco、Adia、Badenoch & Clark、General Assembly、Lee Hecht Harrison、Modis、Pontoon、Spring Professional、Vettery。
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