祝!星野智幸さん『ひとでなし』が「サッカー本大賞2025」大賞ご受賞
〈著者コメントあり〉
株式会社文藝春秋(社長:飯窪成幸 本社:東京都千代田区)より2024年10 月に出版いたしました星野智幸さん『ひとでなし』が、「サッカー本大賞2025」の大賞を受賞しました。

■星野智幸さん『ひとでなし』が「サッカー本大賞2025」大賞受賞
「サッカー本大賞」は、出版社・株式会社カンゼンによって2014年に設立された、サッカーに関する書籍を対象にした賞です。
サッカー本大賞2025は、2024年度(※1/1~12/31)に発売されたサッカー本(※ただし漫画は選考対象外)すべてを対象に金井真紀氏、佐山一郎氏、陣野俊史氏、幅允孝氏、4名の選考委員によって決定され、3月10日の贈賞式にて『ひとでなし』(星野智幸著/文藝春秋)、『流浪の英雄たち シャフタール・ドネツクはサッカーをやめない』(アンディ・ブラッセル著/カンゼン)の2作の大賞受賞が発表されました。
■星野智幸さんコメント
憧れのサッカー本大賞に選んでいただいて、多幸の渦に呑み込まれています。いきなり代表選手に選ばれて、しかも優勝してしまったかのような心持ちです。
津村記久子さんの傑作『ディス・イズ・ザ・デイ』が大賞に選ばれたときに、小説も対象になるのかと感銘を受けて以来、憧れ続けてきたにもかかわらず、『ひとでなし』が対象作品になるとは思いもしなくて、まさかの優秀作品選出、さらには大賞という展開に、これは架空日記内の出来事なのではないか、と疑うほどです。
けれども、受賞してみると、サッカー本大賞ほどこの小説にふさわしいジャンルはないと確信するようになりました。
この小説は、女子サッカーを設定の一部に使っているのではなく、私たちの生きるこの世をまるごと女子サッカー化しようというつもりで書いたからです。
私にとって女子サッカーは、スポーツという枠組みをはるかに超えて、この社会、この世界が実現すべき世界そのものです。2003年に初めて日本の女子代表のサッカーを見てのめり込んで、女子サッカーがもたらす未来感を何とか小説に取り込もうと20年間あれこれ格闘してきて、おそらくようやく書ききれたのがこの作品でした。
サッカー本大賞は、これまでも女子サッカー関連の本をいくつも選んできたわけですが、そんなサッカー本大賞だからこそ、私の試みが本質的に女子サッカーであることを見抜いて評価してくださったのだと思います。
この喜びは一生続くでしょう。ありがとうございました。

■星野智幸さんプロフィール
1965年米国生まれ。97年『最後の吐息』で文藝賞を受賞してデビュー。2000年『目覚めよと人魚は歌う』で三島由紀夫賞、03年『ファンタジスタ』で野間文芸新人賞、11年『俺俺』で大江健三郎賞、15年『夜は終わらない』で読売文学賞、18年『焔(ほのお)』で谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞。他の著書に『植物忌』『だまされ屋さん』など。
◆書誌情報
書名:『ひとでなし』
著者:星野智幸
定価:3,190円(税込)
判型:四六判
ページ数:640ページ
発売日:2024年10月8日
ISBN: 978-4-16-391884-6
書誌ページ:

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