組込みシステム開発を簡略化する認証済みHALファームウェアを発表
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ARM(R) Cortex(R)-M搭載32bitマイクロコントローラ(マイコン)であるSTM32の設計エコシステムに、ハードウェア抽象化レイヤ(HAL)ファームウェアの最新セットを追加したことを発表しました。このHALファームウェアの最新セットは、MISRA(1) Cガイドライン、および自動車業界向けの要求水準の高い品質管理標準であるISO/TS16949に準拠しています。
これにより、組込みシステム開発者は、各自のファームウェアのリリース・バージョンに、STのローレベル・ドライバや抽象化API(Application Program Interface)を導入できるため、ローレベル・ドライバに至るあらゆる機能のデバッグや更新に時間をかけることなく、アプリケーション・コードの開発に注力できます。
このHALファームウェア・セットは、STM32マイコンの全9シリーズに対応する無償開発プラットフォーム「STMCube(TM)」の一部として提供されます。STのHALの開発プロセスは、CMM(2) に基づいてモデル化されています。また、STのHAL開発チームは、外部監査を通じて、国際的なISO/TS16949規格準拠の認定を取得しています。
STM32のHALは、ファームウェアのブリック・レベルとシステム・レベルの両方において、包括的かつ機能的な検証が実施されています。特にSTM32マイコン向けに調整された以下の検証手法により、C標準だけではなく、より詳細な認定への適合を確実にしています。
・全機能を全パラメータでテスト
・ペリフェラルの全機能をテスト
・ブリック間のシステム・レベルのインタラクション(重要なタイミング等)に
関する機能テスト
検証プロセスは、製造前および製造後の両フェーズに対応しています。HALは、まずマイコンの試作段階において、FPGAを使用した開発・検証が行われ、その後、実際のシリコン上で検証されます。また、各種ツール(IAR、Keil、GCC)でもテストが実施される他、STのSTM32CubeMXコード生成ツールでも使用されるため、別のレベルの機能テストが追加されていると言えます。
STM32Cube HALは、STM32の10年間の製品供給保証によって維持される、信頼性の高い認定済みファームウェア・パッケージと共に、組込みシステムの開発期間を短縮するだけでなく、最終製品のメンテナンスを簡略化します。
(1)組込みシステムにおけるコードの安全性・移植性・信頼性の確立を支援するMISRA(Motor Industry Software Reliability Association)が策定した、Cプログラミング言語向けのソフトウェア開発ガイドライン
(2)Capability Maturity Model : 組織内でのソフトウェア・エンジニアリングの成熟度の展開方法について記述した能力成熟度モデル
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2014年の売上は74.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
マイクロコントローラ・メモリ・セキュアMCU
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