Finatext、保険ビジネスプラットフォーム「Inspire」において「AIワークフロー基盤」と「Inspire MCPサーバー」を提供開始

~定型業務はAIワークフロー、非定型・低頻度業務はMCP経由でAIエージェントが実行。保険業務の特性に応じた責任あるAI活用を実現~

株式会社Finatextホールディングス

 AI時代の金融インフラを提供するFinatextグループの株式会社Finatext(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:木下 あかね、以下「Finatext」)は、保険ビジネスプラットフォーム「Inspire(インスパイア)」において、「AIワークフロー基盤」および「Inspire MCPサーバー」の提供を開始しました。高頻度で定型化された業務は「AIワークフロー基盤」によって継続的に処理し、利用目的が都度異なる非定型業務や低頻度の業務は「Inspire MCPサーバー」を通じて各社のAIエージェントから実行することで、保険業務の特性に応じた責任あるAI活用を支援します。

■提供の背景

 保険業務には、保険金査定や引き受け査定、問い合わせ対応など、一定の手順で反復される定型業務と、調査・集計・個別案件の情報整理など、都度の目的が異なり頻度も低い非定型業務が併存します。生成AIやAIエージェントの活用が進む中、前者には継続稼働できる業務フローとしての設計が、後者には日常利用するAIツールから必要な契約・請求情報へ安全に接続できる仕組みが求められています。一方、AIエージェントと業務システムをつなぐ共通規格として、Anthropic社が提唱したMCP(Model Context Protocol)の普及が進んでいます。国内でも、業務SaaSやインフラサービスがMCPサーバーを公開し、ClaudeやChatGPT、Cursor等のAIツールから自社データ・機能を自然言語で呼び出す事例が増えています。

 Finatextは、こうした技術動向と保険業務の実務特性を踏まえ、「Inspire」上で定型業務向けのAIワークフローと、非定型業務向けのMCP連携をあわせて提供することとしました。

■「AIワークフロー基盤」について

 「AIワークフロー基盤」は、AIによる推論、ルールベースの静的なロジック、人による確認・承認を、業務内容に応じて柔軟に組み合わせられる基盤です。AIによる画像や書類、自由記述項目の読み取りから、RAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用した約款への照会、査定見解の作成まで、一連のプロセスの自動化に対応します。これにより、保険金査定や引き受け査定、お客様からの問い合わせ対応など、定常業務の効率化と品質の平準化を支援します。AIにすべてを委ねるのではなく、業務ルールや信頼度などに応じて担当者の確認・承認を組み込むことが可能です。また、外部サービスとの連携にも対応し、CRMをはじめとする「Inspire」以外の業務システムを含めたワークフローを構築できます。

■「Inspire MCPサーバー」について

 「Inspire MCPサーバー」は、保険会社が利用する任意のAIエージェントから、「Inspire」上の契約・請求情報を参照し、各種オペレーションを実行できるようにする機能です。MCPは、AIツールと外部のデータやサービスをつなぐための共通規格です。対応するAIエージェントに「Inspire MCPサーバー」を接続することで、例えば次のような自然言語による指示を通じた業務支援が可能になります。

  • 契約・請求情報をもとにした査定観点のまとめ

  • 問い合わせ対応に必要な情報の収集

  • 業務データの集計・分析

 また、柔軟な権限制御の仕組みにより、AIがアクセスできる情報の範囲を制限し、セキュアな連携を実現します。保険契約者情報など機微なデータを扱う業務においても、権限に応じた参照・操作に留める設計としています。

■連携イメージ図

■ユースケース

◯「AIワークフロー基盤」の主なユースケース

保険引受査定

申込の受付を起点に、告知情報や提出書類の読み取り、約款・引受基準との照合、引受可否の見解作成までを、あらかじめ定めた手順で進めます。担当者は見解と根拠を確認し、最終的な引受判断を行います。

保険金支払査定

請求の受付を起点に、診断書などの提出書類の読み取り、約款への照会、過去の支払状況の確認、支払可否や支払額の見解作成までを一連の流れで処理します。担当者は見解を確認した上で承認し、支払いまたは不備対応へ進めます。

問い合わせ対応

問い合わせの受付を起点に、契約情報や約款、業務マニュアルを参照して回答案を作成します。担当者は回答案を確認・修正した上で返信します。問い合わせ管理システムなど、「Inspire」以外の業務システムとも組み合わせて、受付から返信準備までの流れを構築できます。

申込・請求の不備チェック

申込や請求の受付を起点に、提出書類や入力内容を読み取り、必須項目の不足、記載の不整合、画像の不鮮明などを検知します。不備がある場合は差し戻しや催促の案内まで、あらかじめ定めた手順で進めます。

未収・振替失敗後のフォロー

保険料の未収や口座振替の失敗を起点に、対象契約の特定、再案内や督促の連絡作成までを定めた手順で進めます。担当者は内容を確認した上で送付し、入金状況に応じた次の対応へつなげます。

◯「Inspire MCPサーバー」の主なユースケース

問い合わせ対応の支援

商品情報やお客様の契約・請求情報(契約情報、お客様に関するメモ、過去の請求情報等)を、その問い合わせ内容に応じて横断的に参照し、個別対応に必要な情報を取りまとめたり、お客様への連絡の下書きを作成したりします。

査定観点の整理

「今回この案件で何を見るべきか」という問いに対して、対象の契約内容、今回の請求内容、過去の支払履歴などを横断して参照し、確認すべき論点や根拠となり得る情報をその場でまとめます。担当者は提示された観点をもとに、最終的な査定判断を行います。

請求進捗の確認

特定の請求について、いまどこまで進んでいるか、次に何が必要かをその場で確認します。あわせて、対応が滞っている案件がないかを問いかければ、対応漏れの候補をアラートとして拾い、担当者のフォロー漏れを防ぎます。

不備・滞留案件の洗い出し

「この商品で止まっている申込を、経過日数が長い順に」など、そのときの切り口で案件を抜き出します。定例の一覧処理ではなく、今見たい条件で探し、担当者が対応順を判断してフォローに着手します。

業務データの集計・分析

新規契約や請求の件数、商品別の内訳などを、その場の問いに応じた切り口で集計し、報告や会議の材料となるサマリーを作成します。

■両機能の位置づけ

提供機能

区分

主な対象業務

特徴

AIワークフロー基盤

定型・高頻度

保険金査定、引き受け査定、問い合わせ対応など

AI推論・ルール・人の承認を組み合わせ、継続的な業務処理を支援

Inspire MCPサーバー

非定型・低頻度

個別の情報収集、査定観点の整理、集計・分析など

各社が利用するAIエージェントから契約・請求情報へ接続し、自然言語で実行

■導入事例

◯ニッセイプラス少額短期保険株式会社:「AIワークフロー基盤」を活用した査定業務の自動化

ニッセイプラス少額短期保険株式会社は、生成AIによる業務のブラックボックス化を抑止しつつ査定業務を自動化する実践モデルを構築。「AIワークフロー基盤」を活用し、生成AIによる推論とルールベースのロジック、人による承認を組み合わせた査定フローのシステム実装に着手しました。

※参考プレスリリース:https://finatext.com/fn/news/20260703

◯スマートプラス少額短期保険株式会社:「AIワークフロー基盤」を活用した業務ワークフロー改善の迅速化および「Inspire MCPサーバー」を活用したマーケティング業務の効率化

Finatextグループのスマートプラス少額短期保険株式会社(以下「スマートプラスSSI」)では、妊婦向け保険「母子保険はぐ+」の支払査定および「サービス組み込み用 キャンセル保険」の問い合わせの自動文面作成において「AIワークフロー基盤」を導入しています。固定的な実装ではなく設定値で管理できる基盤となったことで品質改善のサイクルが加速しており、業務時間の8割削減を目標に運用中です。あわせて、「Inspire MCPサーバー」をお客様の属性分析などマーケティング業務の効率化に活用しています。

■今後の展望

 Finatextグループは、金融機関がAIを安全かつ継続的に活用し、成果を創出するための環境整備(AIイネーブルメント)を推進しています。Finatextは今後も「Inspire」を通じて、保険事業者における責任あるAI活用と業務効率化を引き続き支援してまいります。


Finatextグループについて

Finatextグループについて

Finatextグループは、「金融を“サービス”として再発明する」をミッションに掲げ、AI時代の金融インフラを提供する企業グループです。金融サービスのあるべき姿をユーザー視点から見直し、パートナー事業者と共に新しい金融サービスを開発する「株式会社Finatext」、オルタナティブデータ解析サービスの「株式会社ナウキャスト」、証券ビジネスプラットフォームを提供する「株式会社スマートプラス」、次世代型デジタル保険の「スマートプラス少額短期保険株式会社」、貸金サービスに必要なシステムや業務を一気通貫で提供する「株式会社スマートプラスクレジット」といった事業会社を擁し、「金融がもっと暮らしに寄り添う世の中」の実現を目指しています。

株式会社Finatext

株式会社Finatext

株式会社Finatextは、AI時代の金融インフラを提供するFinatextグループにおいて、フィンテックシフト事業および保険領域における金融インフラストラクチャ事業を担っています。「最速で、金融の新領域へ」をスローガンに掲げるフィンテックシフト事業では、金融機関の進化を実現するプロフェッショナル集団として、現状把握から目指す未来の実現まで一気通貫で導きます。金融サービサーとしての豊富な実務経験とユーザー理解、柔軟な対応力と圧倒的なスピードを強みとし、これまでに、複数の金融事業者のサービスを1つのプラットフォームで提供する三菱UFJ銀行様の『Money Canvas』、少額変額年金保険をスマートフォンで購入できる三井住友海上プライマリー生命様の『AHARA』など、革新的なサービスを開発しています。また、金融インフラストラクチャ事業においては、保険ビジネスプラットフォーム「Inspire(インスパイア)」とクレジットビジネスプラットフォーム「Crest(クレスト)」を軸に、金融DXに取り組む事業者を支援しています。Finatextは、これまで世の中になかった新しい金融サービスの創出により、金融がもっと暮らしに寄り添う世界を実現します。

会社名  : 株式会社Finatext
代表者  : 代表取締役CEO 木下 あかね
設立   : 2018年12月
所在地  : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号 住友不動産九段ビル 9階
公式サイト: https://finatext.com/fn

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会社概要

URL
https://finatext.com/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都千代田区九段北1丁目8番10号 住友不動産九段ビル9階
電話番号
-
代表者名
林良太
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2013年12月